ヘッドフォン祭ではイヤホン・ヘッドホンの自作コンテストが行われ数多くのご参加をいただいております。ポタ研では毎年自作ポータブルアンプの展示が行われておりました。今回は春のヘッドフォン祭2020 ONLINEでご紹介し、じわじわ人気が出ているポタアン自作キットKORG Nu:Tekt HA-Sを取り上げます。
アンプとは音を増幅する装置のことですが、アンプの中でもヘッドホン専用のアンプがヘッドホンアンプです。ヘッドホンはスピーカーなどに比べると微弱な電圧と電流を扱う、非常にデリケートな性質をもった機器。 この微弱な電圧と電流をデリケートかつ高精度に扱うため専用のアンプが作られています。音楽信号を増幅させたり、音量を調節したり、音質を向上させたりします。中でもポータブルヘッドホンアンプ(ポタアン)は、バッテリー駆動により主に屋外で使用するために作られています。ポータブル機器は内蔵電池で画面、DAC、アンプ、HDDなど様々な機能を動かしており、ポータブル機器の内蔵ヘッドホンアンプを含めた音響機器は省エネ設計ゆえに、音質が制限されている場合もあります。ポタアンを通して出力することにより、高音質の音楽を屋外で楽しむことができようになります。スマホやDAPと接続して手軽に高音質を追求したい方におすすめです。
本格的にポータブルアンプを自作するとなると基盤、コンデンサなどのパーツを組み合わせて作っていくことになりますが、はんだごてが必要だったり初心者には中々難しいですね。そこでご紹介したいのが、はんだ付けは不要で初心者でもすぐに組み立てることができる、Nutubeを搭載した高音質のポータブルヘッドフォンアンプDIY(自作)キットKORG Nu:Tekt HA-S。
KORG Nu:Tekt HA-Sに搭載されているNutubeはKORGとノリタケ電子によって共同開発された完全アナログの新世代型真空管です。従来の真空管と同様にアノード、グリッド、フィラメントで構成されていて完全な三極管として動作します。従来の真空管と同様の豊かな倍音特性をより小型で安定したエネルギー効率の高い方法で実現。最近では2月3日に予約開始となった アナログポータブルヘッドホンアンプCayin(カイン)C9 にも搭載され、ますます注目されている完全アナログ真空管です。
サウンドを変えるために出力段のオペアンプを2種類同梱しています。JRCのプレミアムオーディオ志向の「MUSES01」と正統派で知られる「NJM4580」の2種類です。これらはICソケットにて簡単に交換することが出来ます。
KORGさんの公式ページで組み立て方法が解説されています。