《高域》
明瞭で且つシャープな音輪郭とタイトさ。明るくてさっぱりとした耳あたりが心地良く、くっきりしたシルエットのシンバルやハイハットが特徴です。アタック後の減衰は自然で、ストリングスやピアノの高音部が柔らかく煌めき、全体の透明肌感に寄与します。

《中高域》
薄い叢雲の間から月の光が差すような、明暗のあるトーン。音の立ち上がりが良く、またアコースティック弦の擦過音やボーカルの息づかいなど、細かな描写にも優れます。
女性ボーカルは柔らかく抜けの良い響きで、男性ボーカルは芯を保ちながら伸びやかに。音色の分離感も良く、表情が丁寧に見えてくるようです。

《中域》
高密度でツヤっぽく、ボーカルの主体表現など情感豊かに表現。
ピアノは程よい厚みで、クリーントーンのギターではピッキングの強弱やビブラートが明瞭に感じられ、楽器同士の重なりや距離感を自然に保ちます。 空間的な余裕さが優れた音場感となっています。

《中低域》
メロディアスなベースラインが特徴的で動きが非常に見えやすく、ウォームな粘り腰がグルーヴを支えています。フロアタムやピアノの低音部も音楽的な厚みとリバーブ感を残し、リズムセクション全体をまとめている印象です。

《低域》
タイト目でありつつもコアを感じさせるキックドラム。ベースの開封弦やシンセのサブベースも自然にまとまった胴鳴りです。
適度な量感と芯のある厚みが、音像とリズムをより安定させています。

《トータルサウンド》
明と暗のコントラストがはっきりしていながら夜の静けさ然とした落ち着きがあり、陰影を纏いつつも柔らかな白光が上から差し込むような、まさに秋の空を感じさせるサウンドスケープの仕上がりになっています！
高解像度で明度の高いミッドハイと、メロディアスで豊かなミッドローが特徴的で、音輪郭はしっかりしていてアタックの厚みもあり、力強さを感じさせながらも決して力任せではない大人の余裕さもあります。余韻というよりかはどこか粛々としていて、且つ穏やかに進んで行く印象。

広い音空間の中で、心地よいエコーがまるで涼しい季節の風を送り込んでいるかのようで、音楽的でありながらも俯瞰的な側面も見える異質のサウンドキャラクターを是非お楽しみ下さい。