一般販売は既に終了している圧倒的に濃厚な中域表現を誇るSungrazerと、エントリークラスながら洗練されたVサウンドを展開するEaster LilyによるMIXサウンド！SungrazerのMIXモデルはレベルの高いものが多く、本作でもその例にもれない安定感を聴かせてくれます。
Sungrazerはブルガリア製（USSR供給）の超レアな冷戦時代の軍用オーディオ機器ワイヤーを使用したスーパーリミテッドケーブルです。非常に希少なブルガリア製ワイヤーで、世界最高峰の「薄巻きPTFE絶縁」と高精度純銅の超高純度銅が使われた逸品。

高域はシルキーで荒さがなくそれでいてシャープ。刺さらない絶妙な丁度良さがあり、特にライドを含めたシンバル音の表現が綺麗です。
中高域にはキレのあるアタック感がありながも丁寧なビート表現で、クリアでかつ程よい距離感を保ち、高濃度の中域に対して聴きやすく対応して鳴らしているようなイメージです。
中域はもはやド安定とも言える質感で、近接的で聴き応え抜群の熱量感があります。サウンドの厚み部分の倍音成分を良く引き立たせており、ボーカルならびに帯域周辺のコーラスやストリングスも芳醇さとスイートさのある表現が味を持たせています。
中低域はブンブンでかつややねばり腰なベースライン＆倍音感に色気を感じさせ、リバーブ感にも優れており、特にウッドベースなどの厚みある中低音でより真価を発揮させるような印象です。低域は主張しておらず、下支えに徹しつつもタイトなインパクト感があります。

Sungrazerの中域を主軸とした濃厚シルキーさと、Easter Lilyの繊細さとピント感、フォーカスの良さが上手く溶け込んだMIXサウンドの仕上がりです。反応速度に優れており、それでいてウォーム寄りな音色であるため、熱量感とスマートさが同居しています。周波数にしても全体的に良バランスであり、聴いていて楽しいサウンドキャラクターとなっています。