高域はシャープさよりもパリッとした金物系のハリ感が特徴的で、またエッジに僅かな丸みがあることで炭酸感と甘味さを同時に彷彿とさせます。
中域は厚みがありパワフルで、倍音成分が豊かなギターリフの音が気持ち良く、そして後味には独特の枯れ具合がありボーカルのブレスに哀愁を感じます。モダンさと芳醇さが共存しており、ジューシーで気品のあるレトロフューチャーサウンドを想起させます。
中低域はダークなベースラインと深みのあるドラムがクリームソーダの底部のようで、奥行きのあるタム回しやバスドラ音のリバーブなどが効果的に聴こえてきます。
中域の魅力を主に置きながらも全体のバランスにも優れており、厳選のモダンワイヤーなだけあって解像度や情報量も申し分ありません。さらに没入感があり、段々とクセになってくるような中毒性も兼ね備えています。
あくまでイメージではありますが「純喫茶クリームソーダ風サウンド」を絶妙に表現。 炭酸のシュワっとしたニュアンスは出しつつも甘味とレトロ感を最も大事にし、爽快感が出過ぎたり無駄に酸味感が出ないよう調整。
音数が多いものでは細かい粒立ちが無数の炭酸感を描写し、ギターサスティンのスイートスポットもしっかり引き出し、ボーカル単体でもパワフルな旨味成分を伝えてくれます。
主旋律を引き立たせつつ、コーラスやストリングスといった副旋律部分へのアプローチにも優れており、ジャンルを選ばないサウンドキャラクターとなっています！