Stealth, Expanse, Corina といったハイエンドモデルに採用されている ”Acoustic Metamaterial TurningSystem (AMTS)” を Noire XO用にカスタマイズ、ハウジング内部の音楽信号や定在波をコントロールし、再生時の高域特性や解像度、拡散をコントロールします。結果、従来の開放型では体験できないような低域の的確なレスポンスや心地よく広がるサウンドステージ、そのサウンドステージ上に楽器やボーカルの位置が正確に表現されます。

Aeon2 シリーズで高い評価を得た自社製 V Planar Driver が第 5 世代へ進化し、さらに、NoireXO 用に再チューンされました。これにより、歪が改善され、高い安定性と信頼性が達成されています。AMTS と相まって、開放型では不可能といわれたHuman Curveの中低域を「ほぼ完全に」再現しています。

Expanseで開発され、ハウジング内外の空気循環を達成したグリルのパターンを踏襲。モールドを採用することで、材質に縛られることなく、最良の空気巡回をハウジングの内外で実現します。

低域をコントロールするため、上位モデル同様、Bass Port を採用。開放型ヘッドホンで課題となる低域のコントロールをBass Port を使うことにより、さらに、改善することが出来ました。Bass Port の位置や大きさはチューニングの過程の中で試行錯誤を重ねながら、決定されています。

音質におおきな影響を与えるイヤーパッドは、Noire-Xで開発されたイヤーパッドを引き続き採用。イヤーパッド内部の変形を抑え、Arcantara 調スエードを採用した表面仕上げにより、頭に、ここちよい「あたり」を感じさせくれます。

AMTSと同時期に開発され、以降発売される製品すべてに搭載されているヘッドバンドは、「8時間以上装着しても疲れない」を設計方針として開発されています。本体の重さや時間の経過を忘れるほどの装着感を実現しています。

2021 年 10 月、ブランドの再出発にあたり、「MrSpeaker」から、会社の名称を「Dan Clark Audio」へ変更。オーナーでもある Dan Clark 氏は、オーディオ・スピーカーのエンジニアでありながら、テクノロジービジネス分野で MBAを取得し、マーケティング分野にも長けた才能豊かなエンジニアです。2012 年、「MrSpeaker」を創業した際は、オーディオスピーカーのビジネスが事業の主力でしたが、その一方で、他社ヘッドホンのチューンアップ等を手掛けており、そこで得た知識と経験を活かし自社設計開発によるヘッドホン: 「the Alpha Dog」を開発設計。3D プリンターを使って生産された「the Alpha Dog」 は、オープンバックの解放感を持つ密閉型ヘッドホンとして好評を博し、 その販売で得た利益を元手に開発設計された平面磁界型ヘッドホン「ETHER」は、その音質で高く評価されました。2021 年には、フラッグ シップモデル、「STEALTH(密閉型)」 を、2022 年には、その開放型である「EXPANSE」を発売し、ハイエンドヘッドホン・ブランドの地位を確立しました。2024 年 12 月、ハイエンドモデル-STEALTH, EXPANSE, CORINA、E3に採用した AMTS を搭載した Noire X (密閉型) を発表し、技術的に高い評価を受けるAMTS テクノロジーを中級価格帯へと拡げ,2025年5月、ドイツ、ミュンヘン・ハイエンド・ショーにて中級価格帯での第2弾モデルとなるNoire XOを発表しました。