振動領域では有効な駆動回路と無効な駆動回路が共存し、振動板の中心部だけを駆動するため、分割振動が大きくなり、高音のディテールにバリが出たり、音色が歪んだりします。

振動板全体の振動部を均一な平面磁界の中に置き、振動面に有効駆動回路を均一に分布させることで、振動板に静電型ヘッドホンに匹敵する均一な力をもたらして分割振動を排除し、従来の平面磁界ヘッドホンを遥かに凌駕する高音性能をもたらします。
有効駆動回路:平面磁界ヘッドホンの振動板に配置された回路のうち、マグネットグリッドアレイに平行した部分。
回路内の電流の流れが磁束線と振動板の振動方向に垂直に流れたとき振動板を有効的に駆動し、それ以外の回路は、電流伝導の役割を果たすだけで、振動板を駆動する正の力を生成しません。

「楽園」平面磁界型ヘッドホンには、特別なサイズの N52 ネオジムマグネットを 36 個使用し、振動板の振動面全体を覆う平面磁界が形成されています。また、FEA 有限要素シミュレーションによって最適化され、振動板の振動面における磁界の均一かつ効率的な分布を確保します。

駆動のしやすさを大幅に改善し、一般的なアンプの駆動の下でも「楽園-PARA」が自然なサウンドと十分な性能を発揮するように、様々な素材を選定し、何度も実験を重ねた結果、振動板のベース素材に新型の高減衰フレキシブル複合素材を採用しました。 さらに二次元トポロジーに基づいて、「楽園- PARA」の高弾力性の銀エッチング回路を再設計し、純銀駆動回路が振動板の表面張力に与える影響を大幅に排除し、分割振動を減らし、振動板の平滑性を向上させました。
多種な素材と二次元構造設計、そして「振動板応力二次バランス技術(Tension Balancing Tech)」で表面張力を二次バランスさせることで、「楽園- PARA」は駆動のしやすさと高い潜在力を両立させています。一般的なアンプやポータブル HiFi 機器でも良質で優れたリスニング体験を得ることができ、ハイエンド機器でも驚異的なポテンシャルを発揮できます。

「楽園 - PARA」は、「啓明星 - VENAS」のドライバー・ハウジング一体型構造に基づいて、構造および素材に大幅な変更が加えられています。ドライバー・ハウジング一体型構造は均一な磁界を持ち、振動エリア全体をカバーする超大型磁気回路、超大型 FDT 振動板による空間的な積層条件を実現。
また、「楽園- PARA」では、大幅な軽量化を図りつつ、磁気回路システムからの莫大な反発力に耐えられるよう、従来のアルミ合金製フレームを軽量で高強度のエンジニアリング・プラスチック構造に置き換え、力学シミュレーションによって新しく設計しました。

最先端技術の応用と、豊富な経験を持つ水月雨音響 R&D チームによる入念なチューニングにより、「楽園- PARA」は卓越した音響性能とハイレベルな質感に満ちた優れたリスニング体験を兼ね備えています。
VDSF に最適化され、非常に滑らかで広帯域な周波数特性は、「楽園-PARA」に非常に開放的で自然な音場、結像とリアルなフルレンジ表現をもたらします。十分に伸びたフラットな高音域は、優れた解像度とレスポンス、空気感のあるほとんどバリのない音色が特徴です。
1Pa 以上の大音圧でも、ほぼすべての周波数では 0.05%以下の超低非線形歪みを実現し、「楽園-PARA」にクリーンなサウンド・ボトムと素晴らしいダイナミックパフォーマンスをもたらします。
十分な駆動パワーがあれば、「楽園- PARA」は驚異的なダイナミックレンジを実現します。

「楽園- PARA」には、傾斜角のあるユニバーサル・デュアル 3.5mm リケーブル設計を採用し、様々なシーンのニーズに合わせてケーブルを自由に交換することができます。