前作を超える完成度!SONY WH-1000XM6をオーディオ専門店スタッフが徹底レビュー。ノイズキャンセリング、音質、機能性のすべてが確実に進化したSONYの新フラッグシップワイヤレスヘッドホン!その実力を詳しくレビューします。
目次
SONY WH-1000Xシリーズ 待望の最新モデル
SONY WH-1000Xシリーズとは
SONY WH-1000XM6の外観
SONY WH-1000XM6の特徴
SONY WH-1000XM6の音質レビュー
製品仕様
まとめ
今回は、SONYが誇る最高峰のノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」の特徴および音質レビューを紹介します。
・シリーズ伝統のデザインに折りたたみ機構が復活し、さらにコンパクトに
・最新プロセッサーと12個のマイクで、ノイズキャンセリング性能が向上
・高域のキレと低域のタイトさがより強調された“クッキリハッキリ”サウンド
前モデル「WH-1000XM5」から3年ぶり、「WH-1000Xシリーズ」として6代目の新製品となった本機。多彩な機能のそれぞれが前モデルの方向性からズレることない“正統進化”と言えるヘッドホンになっています。
【商品情報】SONY WH-1000XM6
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はじめに「WH-1000Xシリーズ」について、ご説明します。
「ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドホン」というジャンルにおいて、人気・実力ともにトップクラスを誇る製品といえば、この「WH-1000Xシリーズ」ではないでしょうか。
2016年 | MDR-1000X | 2017年 | WH-1000XM2 |
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2018年 | WH-1000XM3 | 2020年 | WH-1000XM4 |
2022年 | WH-1000XM5 | 2025年 | WH-1000XM6 |
プラチナシルバーとブラックの2色展開となっています。アイボリーカラーのプラスチックフリーパッケージも、最近のSONY製品ではすっかりおなじみですね。
こちらが「WH-1000XM6」の本体(ブラック)です。一見、前モデル「WH-1000XM5」と変わらないような…?!
両機を並べてみます。やはりパッと見はあまり変わっていないように見えますが、よく見比べると「WH-1000XM6」の方が全体的に幅広になったほか、前モデルでは楕円だったハウジングのフェイスプレート部が正円になっているなど、細部に変更が加わっていることがわかります。
また、実はハウジングを寝かせた「スイーベル状態」にした時の開き方が両機は逆になっており、「WH-1000XM6」は首に掛けた時に「ヘッドホンの内部(ドライバー)が内側を向く」ようになったのは、嬉しいポイントです。
さらに、横方向への開き具合が大きくなったことで、首への負担も軽くなりました。
【商品情報】SONY WH-1000XM5
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コンパクトに収納できる折りたたみ機構が採用されており、カバンなどにパッとしまいたい時や、持ち運び時に便利です。
実は、この折りたたみ機構や正円ハウジングは、前々モデル「WH-1000XM4」の仕様が復活した形となっています。こういったデザインの変遷がうかがえるのも歴史あるシリーズならではないでしょうか。
折りたたみ機構を実現するヒンジ部分の内側には、左右を示す「L」「R」の表示が記載されています。
これだけでは暗い場所ではわかりにくいのでは…と思った方もご安心ください。左ハウジングにのみ、イヤーパッドのちょうど境目あたりに小さな突起が設けられており、手探りでも判別できるよう工夫されています。
全モデルよりも若干厚みが増したように見えるイヤーパッドは、密閉性の高い素材が採用され、しっかりとクッションが効いています。耳をすっぽりと包み込む形状で、耳元も痛くなりにくく感じました。
ヘッドバンドは「WH-1000XM5」よりやや幅広になり、装着時の安定性が増しました。
ヘッドバンドの伸縮には、前モデル同様にスムーズに伸び縮みする無段階式スライダーが採用され、好みの側圧に変更することができます。
「WH-1000XMシリーズ」は操作性の良さも人気の理由ですが、「WH-1000XM6」ではハードウェアボタンにも改良が施されています。ノイズキャンセリング/アンビエント(外音取込)の切替ボタンと形状が似ていてわかりにくかった電源ボタンは、大きめの丸形に変更されました。わかりやすく押しやすいボタンになり、操作性がさらに向上しました。
前モデルからの変更はデザイン面だけではありません。「WH-1000XM6」に搭載されたノイズキャンセリングプロセッサー「QN3」は、前モデル搭載の「QN1」に比べ、なんと7倍以上の処理速度!さらに、左右の集音用マイクも合計12個(前モデルは8個)に増えました。
外部の騒音や装着状況を最高レベルの精度でリアルタイム分析し、常に最適なノイズキャンセリングを実現しています。
機能の豊富さも「WH-1000XMシリーズ」が誇る特徴のひとつです。専用アプリ「Sony Sound Connect」(Headphones Connectから名称変更)を使えば、機能の変更や本体の状態確認、ユーザーの行動や場所に連動して各種設定を自動的に変更してくれる「アダプティブサウンドコントロール」などを活用することもできます。
その他にも多くの機能が詰め込まれており、活用することでリスニング体験をさらに一段高めてくれるアプリです。
付属品は、持ち運びに便利なキャリングケースのほか、充電用USBケーブル、アナログ接続用接続ケーブル、保証書、リファレンスガイドとなっています。
それでは「WH-1000XM6」の音質チェックです。スマートフォンとLDACで接続し、ノイズキャンセリングONで、サブスク音源を聴いてみました。
デザインだけでなく音も歴代の「WH-1000XMシリーズ」同様に、いわゆるドンシャリ系の明瞭感ある“クッキリハッキリ”したサウンドとなっています。J-POPやEDMなど、アクティブに楽しみたい楽曲に最適なサウンドバランスは、日本の音楽シーンをソフト・ハードの両面から支え続けてきたソニーならではの仕上がりでないでしょうか。
前モデルと聴き比べてみると、同じ傾向のサウンドながら帯域ごとに違いが見受けられるのがおもしろいです。高域は伸びよりもキレ、低域は量感よりもタイトさと、それぞれ強調されるポイントが変化し、この2つの変化にともない中域がより明瞭に浮かび上がってくるように感じます。「WH-1000XM6」は前モデルではなく、どちらかといえば2世代前のモデル「WH-1000XM4」をアップグレードした製品であるような印象を受けました。
【商品情報】SONY WH-1000XM5
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ノイズキャンセリング機能についても、”効かせ方”が「WH-1000XM5」と少し違っているように感じます。前モデルは、とにかくすべてのノイズを均一に打ち消すかのように働きます。一方で「WH-1000XM6」は、リアルタイムで分析し最適なノイズキャンセリングが働く進化したアダプティブNCオプティマイザーの効果もあり、話し声やアナウンスなどの必要な音は均一に減衰させず、あえて聞かせるように働きます。
静かな環境が欲しい場合にはウィークポイントのようにも思えますが、実際にノイズキャンセリング機能を使っていると電車の緊急アナウンスなどをうっかり聴き逃してしまうケースが多いと感じている私としては、このくらいの打ち消し方がちょうど良いバランスだと思います。
型式 | 密閉型 | ドライバーユニット | ダイナミックドライバー |
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装着形式 | オーバーイヤー | 質量 | 約254g |
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SONYが誇る最高峰のノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドホン「WH-1000Xシリーズ」の最新モデル「WH-1000XM6」を紹介しました。
・音質、装着感、使いやすさ、すべてにこだわりたい
・通勤通学など移動時に、強力なノイズキャンセリングを使いたい
・とにかく最高峰のワイヤレスヘッドホンがほしい
そんな人におすすめしたいヘッドホンです。
シリーズ伝統の方向性をさらに進化させ、音質、装着感、携帯性、多彩な機能、すべてが高いレベルで調和するヘッドホン。ワイヤレスヘッドホンというジャンルを代表する製品という評価に相応しい、納得の1台です。
「WH-1000XM6」は大好評発売中!店頭には試聴機もご用意しております。ぜひお手持ちのスマホとつないで、その実力をお試しください!