2020年はオーディオ業界もいろいろと大変な年になりましたが、それでも非常に多くのメーカーが頑張って新製品を送り出してくれました。
そんな激動の2020年最後にご紹介するのは、アメリカ・イリノイ州のヘッドホンメーカー・ZMF Headphonesからリリースされた新作・Verite Closed(ヴェリテ・クローズド)です!今回はそのリミテッドモデルのスタッフによる試聴レビューです!
ZMF Headphonesは元々、既存ヘッドホンの改造(MODといいます)で海外ヘッドホンマニアの 間で好評価を受けていたカスタマイズ職人ザック・メアファー氏が創設したブランドです。 やがてザック氏は完全オリジナルのヘッドホンを作りたい!と考えるようになり、これまでの 知識と経験を活かして「Eikon」「Atticus」といった製品を生み出します。
大型のウッドハウジング、そしてEikonならバイオセルロース、Atticusなら熱可塑性エラストマー (TPE)と、モデルごとに異なる素材のドライバを採用するといったZMFのこだわりはもちろん この「Verite Closed」でも変わりません。 フランス語で「真実」を意味するVerite(本来のつづりはeの上に発音記号アクサン・テギュがつきます)の 密閉型モデルとして登場したこの機種には、
・ Verite Closed STD MonkeyPod(スタンダードモデル)
・ Verite Closed LTD Stabilized(リミテッドモデル)
という2つのバージョンが存在しますが、今回はそのリミテッドモデルを試聴してみます! まずはこの鮮烈な印象の見た目!
この特徴的なカラーリングは、木材に樹脂や染料を染み込ませた”スタビライズドウッド”によるものです。 本来は木材の強度を高めるための技術でしたが、自然界にはない色合いの木材を生み出すことができるため、 最近は主に万年筆の軸やアクセサリーなどに使われています。 今回試聴でお借りしたモデルは”BLUE STABILIZED MAPLE BURL”という、青い染料を染み込ませた 楓のコブ材となっていますが、スタンダードモデルはモンキーポッド(アメリカネムノキ)、 リミテッドモデルは季節ごとに少量生産することもあってタイミング次第で材質が変わるようです。
※現在はこの”BLUE STABILIZED MAPLE BURL”と紫の"PURPLE STABILIZED MAPLE BURL"の2色
確かにこれは他の機種ではお目にかかったことがないカラーリングですね。
パッケージはZMFおなじみのマホガニー製ハードケースに6.3mm/XLR4pinの2種類のケーブル、 そして標準のものよりちょっとだけ薄いユニバースパッド。
このイヤーパッドに交換することで音質変化も楽しめます。
ZMFの特徴である、モデルごとに異なるドライバの材質は「ベリリウムコーティングPEN」。 PENはポリエチレンナフタレートの略で、ペットボトルの素材PET(ポリエチレンテレフタレート)と ほぼ同じ工程で作られるものの、より耐熱性や強度の優れた素材です。
ではさっそく、実際の音を確認してみましょう。 ちょうど先日デモ機が到着したSPL Phonitor x With DAC768xsがバランス接続も可能に なっているので、こちらで再生してみます。 (音源はI-O DATA Soundgenic HDL-RA2HFからUSB接続)
<視聴に使用したヘッドフォンアンプ>
SPL Phonitor x With DAC768xs
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こちらのZMF Headphones Verite Closedはスタンダード、リミテッドとも「お取り寄せ」とは なりますが、この年末年始にかけて今回ご紹介したBLUE STABILIZED MAPLE BURLモデルを 店頭試聴機としてしばらくの間展示いたします! 防寒、そして感染症対策はしっかり行って、フジヤエービック店頭にお越しの際はぜひお試し下さい。 (取材等で一時的に返却する可能性もあるため確実なご試聴を希望される際はお問合せ下さい)
・ZMF Headphones Verite Closed STD MonkeyPod
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・ZMF Headphones Verite Closed LTD PURPLE STABILIZED MAPLE BURL
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・ZMF Headphones Verite Closed LTD BLUE STABILIZED MAPLE BURL
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