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2017.03.18
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ACOUSTIC REVIVE TripleCレビュー | ヘッドフォンケーブルを一気に聴く[Part2]

ACOUSTIC REVIVE TripleCレビュー | ヘッドフォンケーブルを一気に聴く[Part2]

アコースティックリバイブ社新ヘッドホンケーブル "RHC-TripleC-FM" シリーズ の、気鋭の社外レビュワーさんによる集中レビューを掲載。第2弾をお送りいたします。

■この記事の監修 フジヤエービック
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AcousticRevive ロゴ

SHURE(シュア) SRH840

SHURE SRH840

【SRH840の特徴】多大な情報量でも確実に運ぶ、堅実派サウンド
密閉性が高く、全ての音を逃さず耳の奥まで運んでくれる丁寧さと、1音1音バランス良くしっかり置きにくる真面目さを感じます。
やや硬めの音ゆえに、余韻すらも伸びやかというよりは、置きに行くといった印象で、ヴォーカルも周りの音に埋もれることなく、緻密な音をそれぞれのパートで聴かせてくれます。

音が濃くて肉厚、エッジが効いて輪郭を際立たせてくれて、聞き応えのあるこの機器には、ついついロック系の音楽を選んでしまいます。
モニターヘッドフォンならではの仕事もしっかりこなしつつ、ちゃんと聴かせる音の流れはちょっとした遊び心…というよりは、幾重にも重なる鍛錬ゆえの「玄人ならではの余裕」のように感じさせる音だなと思います。

【リケーブル】RHC-2.5SH-TripleC-FM

全長2.5m 適合機種:SHURE SRH940、SRH840、SRH440、SRH750DJ

ACOUSTIC REVIVE RHC-2.5SH-TripleC-FM

肩の力が抜けて、より楽しい音への演出に
音に躍動感が出て、聴かせることへのエンターテインメント性を感じます。
硬さのある音は角が取れて、音の流れがスムーズになり、味わい深いグルービーな音に変わりました。
まるできっちりと働く勤勉な昼の顔が正確さから、本格派へ。大人の夜の顔に変わったかのように感じましたね。

本来の解像度に繊細さとクリア感が増し、しなやかで伸び伸びと描く緩やかな音のウェーブに変わりました。
そこに本来のキレの良さが活きて、躍動感のある音になったという印象です。

全体的なバランスはほぼ変わらず、音の周波数的な表現領域がぐんと広がったように感じてさらに立体感が増しました。
より広く奥行きが出たことによって、より音に引き込まれる感覚になります。

本来の肉厚な音はそのままに、バネが入ったかのような軽快さがあります。
余韻は広々とした空間にちゃんと浸透しながらフェードアウトしてくれて、熱量が心に残る感じがします。

特に印象的だったのは、ヴォーカル。
本来あった音としての情報という硬さはなく、声を出すときの顔のゆがみや心境までも伝わってくるような音の向こう側の如実な表現に、色気や熱量を感じられます。
ちょっとしたザラつきをどこか感じる音だったのに、瑞々しさが全体的にプラスされて滑らかなリズムを刻むようになったと思います。
この変化の仕方には、思わずドキドキしてしまいました(笑)

俗に言うモニターヘッドフォンならではの1音1音聴かせる「真面目さ」ではなく、本来の音楽の世界観を引き出す再現性と空間表現力を兼ね持った「リアルさ」が特徴の音になったように私は感じましたね。

SHURE SRH840

ACOUSTIC REVIVE RHC-2.5SH-TripleC-FM
>>オンラインショップで詳細を見る

SHURE(シュア) SRH1840

SHURE SRH1840

【SRH1840の特徴】ブリリアント!盛り上げ上手なフレッシュなサウンド
どんな音もワントーン明るくしてくれるような音質です。
グイグイ聴かせるだけの派手さとは違うエネルギッシュで爽快感のある音。前のめりのスピード感があり、スプレー缶を噴射するような勢いがあります。
ツヤ感のあるパリッとした音の1つ1つが、全体的な明るさにつながっているんだと思います。弦を弾く音、打楽器のキレ、音の立ち上がりはピカイチ。

低音の量感は決して多い方ではありませんが、エッジの効いたスピード感があるので、不思議と物足りなさがありませんでした。
全体的にまとまりのある、中高域重視の音作りです。

エレクトロニックなJose Jamesの「Live Your Fantasy」を聴くのには、今回のラインナップの中でもっとも最適でした。 クラブミュージックやエレクトロな音を聞くのに持ち出したくなります。
持ち前の澄んだ空間に伸び伸びと乗っかる物腰柔らかなヴォーカルが楽しめます。

【リケーブル】RHC-2.5SH-S-TripleC-FM

全長2.5m 適合機種:SHURE SRH1840、SRH1440

ACOUSTIC RHC-2.5SH-S-TripleC-FM-2

繊細さがワンランクあがり、やや落ち着いた大人な仕上がりに
持ち前のクリア感がブラッシュアップされ、やや奥行きや空間の広がり、立体感が増したように感じました。
従来の持ち味であるグルーブ感や、余韻はスッと消えてくれて、勢いのあるフレッシュでどこまでも音が飛び散っていくようなスピード感が持ち味の従来の音に比べて、繊細さやディティールの表現にクローズアップして作られた音になりました。

ツヤツヤにコーティングされた音の粒が、より繊細で、サラッとした仕上がりになったような感覚です。
その分、余韻や深みも楽しめる、やや落ち着きのある音になったような印象を受けます。

持ち前の繊細で控えめだったナチュラルな低域にほとんど変化はなく、高音の煌めきは繊細さがプラスされたことによって、角のないやや柔らかさのある音になった感じがします。
物腰柔らかなヴォーカルだったのが、透明感のある声質に変化し、全体的に落ち着きが出た音にフィットしていますね。

エレクトロやクラブミュージックもいいのですが、平井大の「It don't matter with Donavon Frankenreiter」の弦楽器やアコースティック楽器の質感の表現にリアリティが出てきたように感じ、心地よさのあるサウンドになりました。
SRH1840の本来のスピード感や爽快感に最も魅力を感じていた人にとっては、やや好みが分かれそうですが、リアリティを追求したいという方にはSRH1840の新たなる表情を一度体験していただきたいですね。

SRH1840はかなり高価なヘッドフォンで、現在ハイクラスヘッドフォンオーディオの世界では音の純度をより保つための「バランス接続」という方法でアンプと接続できるようにしているモデルが増えており、このSRH1840も「バランス接続」のリケーブルに対応したモデルです。
(ちなみに一般的なヘッドフォンプラグのタイプは「アンバランス接続」と呼びます。ここでは詳しい解説はしませんが、バランス接続という言葉を覚えたら、貴方も立派なオーディオマニアの仲間入りです。)

【バランス】RHC-2.5SH-B-TripleC-FM

全長2.5m 適合機種:SHURE SRH1840、SRH1440

ACOUSTIC RHC-2.5SH-B-TripleC-FM

ふわりと柔らかな、繊細なタッチのナチュラルテイストへ
さらに解像度があがって洗練された繊細な音になりましたね。
リアリティと軽やかさが印象的です。アコリバのケーブルにリケーブルしてから繊細さがプラスされましたが、バランス型にすることによって、軽やかで、羽のようにふわりと柔らかな音に変化しました。
かといって、パンチが足りないなどの物足りなさはなく、無の空間にスゥッと音が浸透していくような奥深さがあり、従来の音と比べるとかなり印象が異なりますが、ダイナミックレンジが広く、このリアリティが追求されたバランス型の音には、十分な聞き応えと満足感があります。

S/N比が高く、本来のスピード感やキレのある過剰な演出はなく、すべてにおいてナチュラルであること。その心地よさや表現の幅の広さが体感できる音に変化しました。
透明度が高く、音の繊細さは磨きがかかったように感じるのはヴォーカルも同様。

ヴォーカルの透明感と触ると溶けてしまいそうな雪のような儚さは、今までこの機器にはありませんでした。
儚さを感じる透けてしまいそうなウィスパーヴォイスは、身体の芯まで浸透力も高い気がします。
高音のキラキラとした音は健在でリケーブルよりは密度があがり、「TWINKLE LITTLE STAR」でのツリーチャイムの音も、尖りすぎない煌めきのある音になったように感じます。

アンバランス型リケーブルは本来のポテンシャルを引き出す大人な仕上がりへ、そしてバランス型リケーブルはリアリティを追求するナチュラるサウンドへの強いアプローチになった気がします。

SHURE SRH1840

ACOUSTIC REVIVE RHC-2.5SH-B-TripleC-FM
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