イヤホンファンにはおなじみのスクエアデザインで知られるCampfire Audioから、2021年を締めくくる新型イヤホンが発売決定!今回もユニークな名前が付けられた2モデル「Mammoth」「Holocene」のレビューをお届けします。
Campfire Audioとは
campfire audio Mammoth レビュー
Campfire audio Mammoth 音質レビュー
Campfire audio Holocene レビュー
Campfire audio Holocene 音質レビュー
製品仕様
まとめ
Campfire Audio(キャンプファイヤーオーディオ)は2015年、イヤホン用リケーブルやポータブルアンプなどで知られたブランド「ALO Audio」のCEOでもあるケン・ボール氏によってアメリカ・オレゴン州ポートランド市で設立されたイヤホン・ヘッドホンブランドです。
設立以来数多くのイヤホンを生み出してきたブランドですが、中でも一番有名なモデルは、一時期「幻のイヤホン」とも呼ばれたグリーンの鮮やかなハウジングを持つ「ANDROMEDA」ではないでしょうか。
【商品情報】Campfire Audio ANDROMEDA 2020
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そのCampfire Audioから”クリスマスの贈り物”として、2モデルが新たに同時リリースされることになりました!それがこちらの『Mammoth』と『Holocene』です!
今回はこの2モデルについて、外観および音質レビューをお届けいたします!
まずはこちら、ブルーの「Mammoth」(マンモス)からご紹介しましょう。残念ながら写真には撮れなかったのですが、ハウジング表面の「CA」ロゴとケーブルのコネクタパーツなどに蓄光素材が使用されているので暗いところではうっすら光ります。
その名の由来はもちろん、氷河期に生息していたという巨大な牙を持つ象「マンモス」。
Campfire AudioといえばこれまでVEGA、SOLARISというように星座・宇宙にまつわる名前をつけることが多かったのですが、最近はSATSUMA(サツマ、温州みかんのアメリカでの呼び名)などちょっと変わったネーミングになってきているようです。
ケーブルコネクタはCampfire AudioではおなじみのMMCX端子です。
搭載ドライバーはバランスド・アーマチュア型ドライバーと10mmバイオセルロースダイヤフラムダイナミック型ドライバーのハイブリッド構成。ハウジングはアルマイト加工処理を施したアルミニウム製となっています。
ステンレス製のステム(軸)もおなじみのやや太めなタイプ。一般的なイヤーピースであれば装着可能です。先端にはしっかりとしたガードつき。
イヤーピースはシリコン製とフォーム製のものがそれぞれ3サイズ、さらにfinal製イヤーピース「TYPE E」が5サイズ付属します。
そのほか、シェルを保護するミニポーチにクリーニングツール、ブランドロゴのピンズ、ジッパーケースも付属。このオレンジを基調としたカラフルなジッパーケースは、プラスチック汚染から海を守る活動を行っているスペインの団体「SEAQUAL INITIATIVE」のサポートにより、 海洋プラスチックをアップサイクルした素材から作られているそうです。
それでは実際にMammothの音をチェックしてみましょう。プレイヤーにはAstell&Kern A&futura SE100を組み合わせ、イヤーピースはフォームタイプを装着しています。
Mammothの名が示すとおり、重厚で力強く、どっしりした低域と、それに埋もれるわけではなくハッキリと聴き取りやすい中低域が特徴的なサウンドです。高域はやや丸く、柔らかな印象ですがこちらも決して低域にかき消されるような感じはありません。
低域重視ながら全体的な音の見通しも良く、BAとダイナミックというドライバーの音域差をあまり感じさせない統一感を持った音作りであるように思いました。
【商品情報】Campfire Audio Mammoth
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続いてはブラウンのハウジングを持つ『Holocene』(ホロシーン)のご紹介です。こちらもCAロゴやケーブルコネクタなどに蓄光素材が使用されています。
ホロシーン、という言葉はあまりなじみがありませんが、地質学上の時代区分におけるもっとも新しい時代「完新世」(かんしんせい)を意味しています。ざっくりいうと先ほどのマンモスが活動していた氷河期の次の時代、しかも現代を含む時代のことだそうです。
今回の2モデル、ネーミングテーマは”太古の地球”なのでしょうか…?!
ケーブルコネクタはMammoth同様MMCX端子を採用しています。
ハウジングも同じくアルマイト加工処理を施したアルミニウム製ですが、Holoceneの中身はうってかわってバランスド・アーマチュア型ドライバーを3基搭載したトリプルBA構成。
Campfire Audioの代表作「ANDROMEDA」にはまだ手が届かないけれど…という方に、ANDROMEDAを彷彿とさせるサウンドを体験してほしいという想いを込めて作り上げられた音とのことです。
ステム(軸)もやはりMammoth同様、ステンレス製のやや太めなタイプ。もちろん先端のガードもしっかりついています。
イヤーピースの構成など、付属品もMammothと同じですね。ジッパーケースのカラーリングのみ、青と緑をベースとしたものになっています。
それではHoloceneの音もチェックしてみます。こちらもSE100とフォームタイプのイヤーピースを組み合わせての試聴です。
さすがにANDROMEDAを意識した音質設計を施したというだけあって、シャープで明快な中高域が特徴です。
当然ながらドライバー数の違いもあり、全体的な音の傾向としては「とにかくありったけの音を出してやろう」というイメージのANDROMEDAに対して、「無駄な部分をそぎ落としてよりシャープに鳴らす」Holoceneというイメージですが、空間の広がりや定位感の良さも手伝って寂しさは感じさせません。
逆に”研ぎ澄まされたサウンド”という印象が強く残ります。感覚としては初期の頃のANDROMEDAに近いかも知れません。
【商品情報】Campfire Audio Holocene
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Mammoth |
Holocene |
|
ドライバー |
ハイブリッド型 |
バランスド ・ アーマチュア型(BA 型) |
ドライバー構成 |
3 ドライバー(Low(ダイナミック型) x 1、 Mid x 1、 High x 1) |
3 ドライバー(Low x 1、 Mid x 1、 High x 1) |
周波数特性 |
5Hz - 20kHz |
5Hz - 20kHz |
入力感度 |
94dB SPL@1kHz:18.16mVrms |
94dB SPL@1kHz:6.99mVrms |
インピーダンス |
8.1Ω@1kHz |
5.4Ω@1kHz |
入力端子 |
3.5mm ミニ端子 |
3.5mm ミニ端子 |
ケーブル長 |
約 120cm |
約 120cm |
Campfire Audioが2021年の締めくくりとして送り出す最新イヤホン2モデル「Mammoth」と「Holocene」は、
・Campfire Audio伝統のスクエアデザイン
・アップサイクル素材のジッパーケースに代表される、自然に配慮したモノづくり
・力強くどっしりとしたサウンドのMammoth、シャープで明快なサウンドのHoloceneとわかりやすいそれぞれのキャラクター
が特徴です。
MammothおよびHoloceneは12月24日発売、ご予約受付は本日より開始しております!
試聴機もそれぞれご用意しておりますので、寒さも厳しくなってきたところではありますがぜひ中野ブロードウェイの店舗にて今年最後のCampfireサウンドを体験してみて下さい!