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2022.02.09
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【速攻レビュー】SONYウォークマン最新作「NW-WM1AM2」「NW-WM1ZM2」

【速攻レビュー】SONYウォークマン最新作「NW-WM1AM2」「NW-WM1ZM2」

全世界のポータブルオーディオ好きが待ち望んだSONYのハイクラスウォークマンの新型モデルがついに正式発表!5年半ぶりのモデルチェンジとなった「NW-WM1AM2」「NW-WM1ZM2」の実機をもとにさっそくレビューをお届けします。

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突然の予告!

2022年2月2日、それは突然やってきた…!

ティザー予告
ティザー予告

オーディオ業界を騒がせたこの予告から1週間、ついに本日その全貌が明らかに!

新たなSignature Series、皆様待望の新型ハイクラスウォークマン
・NW-WM1AM2
・NW-WM1ZM2
の2モデルがついに正式発表です!

奥:NW-WM1AM2、手前:NW-WM1ZM2
奥:NW-WM1AM2、手前:NW-WM1ZM2

今回はこの最新2モデルについて、旧モデルからなにが変わったのか、そしてその音質はどうなのかについて、さっそくお伝えしたいと思います!

ウォークマンとは

その前にまずはウォークマンの歴史についてちょっとご説明したいと思います。

携帯音楽プレイヤーの代名詞として知られる”ウォークマン”が誕生したのは1979年です。ソニーの創業者であり当時会長を務めていた井深大氏の「海外出張の飛行機内でステレオ音楽を聴きたい」という個人的なリクエストから、世界初の再生専用ステレオカセットプレイヤーが開発されました。

その後、時代の変遷とともに対応メディアもカセットからCDやDAT、MD、メモリースティックとさまざまに変化していきましたが、今もポータブルプレイヤーの代表格として世界中にファンをもつ製品となっています。

ちなみに、現在さまざまなDAPやスマートフォン、ゲーム機などで当たり前のように使われている”3.5mmステレオミニプラグ”ですが、実はこのウォークマンのために開発された規格なのです。

初代ウォークマン「TPS-L2」
初代ウォークマン「TPS-L2」

そのウォークマンのハイクラスモデルとして2016年10月に登場したのが「NW-WM1A」「NW-WM1Z」の2モデルです。

特にNW-WM1Zは”30万円ウォークマン”として、多くのメディアで取り上げられるほど大きな話題となったことを覚えている方も多いのではないでしょうか。

どちらも発売直後から大変な人気を集めたロングセラーモデルでしたが、昨年ついに生産完了を迎えてしまいました。

…が、ついにその後継機種が本日正式発表を迎えたということになります。

NW-WM1AM2・NW-WM1ZM2の外観レビュー

サイズは5インチ

まずは外観から見ていきましょう。全体的な形状やボタンなどの配置は前モデルを継承していますが、サイズは最大外径寸法で約80.5mmx142.5mmx21.0mm(旧モデルは約72.9×約124.2×約19.9mm)と大型化、液晶サイズも4インチから5インチへとアップしました。

重量は「NW-WM1AM2」が299g、「NW-WM1ZM2」が490gとどちらも旧モデルより30gちょっと重くなっています。

バッテリーの持続時間はFLAC 96kHz/24bitの再生時で40時間(旧モデルは30時間)と、DAPとしては最高峰クラスの連続再生が可能です。

左:NW-WM1AM2、右:NW-WM1ZM2
左:NW-WM1AM2、右:NW-WM1ZM2

2種類の出力

本体上部に4.4mmバランス出力と3.5mmシングルエンド出力の2種類を装備している点は、旧モデルと同じです。

NW-WM1ZM2の出力端子部分
NW-WM1ZM2の出力端子部分

Type-C端子採用

底部を見てみると…おお、ついにハイクラスモデルにもType-C端子が採用されました!今回はテストできませんでしたが、デジタル出力も問題なしとのことです。

また、Type-C端子を採用したことでフル充電までの時間は4.5時間(旧モデルは7時間)と大幅に短縮、データ転送速度もUSB3.2 Gen1(旧モデルはUSB2.0)になったことで10倍以上高速化しています。

旧モデルでは左側にmicroSDカードスロットがありましたが、今回は別の場所に移動しました。旧モデルにあったストラップホールは今回なくなっていますね。

NW-WM1ZM2の底部
NW-WM1ZM2の底部

microSDカードスロット

microSDカードスロットは左側面に、ホールドスイッチと並んで配置されています。

左側面にはホールドスイッチとmicroSDカードスロット
左側面にはホールドスイッチとmicroSDカードスロット

また、microSDカードは旧モデルのフタつきスロットからトレー式スロットに変更されました。このトレーはスロット部のくぼみに爪をひっかけて引き出すことが可能です。

microSDカードはトレー方式
microSDカードはトレー方式

手になじむデザイン

ここまでの写真でお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、M2モデルの底面は旧モデルのようにフラットではなく、上部の出力端子部分が厚くなっています。一見持ちにくそうに見えますが、うまく重量バランスがとられていることもあって意外と手になじむ形状です。

底面には段差あり
底面には段差あり

筐体の素材は旧モデル同様、「NW-WM1AM2」がアルミ、「NW-WM1ZM2」が無酸素銅の削り出しをベースとしています。

なお、「NW-WM1ZM2」の筐体で使用する無酸素銅には音質を追求した結果、旧モデルの99.96%から99.99%(4N)とさらに高い純度のものを採用したとのことです。

NW-WM1ZM2では純度99.99%(4N)の無酸素銅を使用
NW-WM1ZM2では純度99.99%(4N)の無酸素銅を使用

専用レザーケース

ソニー純正の専用レザーケース「CKL-NWWM1M2」も同時発売となります。

純正レザーケース「CKL-NWWM1M2」
純正レザーケース「CKL-NWWM1M2」

こちらは旧モデルの専用ケースが縦に開く形だったのに対し、今回は横に開く形に変更されています。

サイドのボタン部分もしっかりとレザーでおおわれているほか、USB端子やホールドスイッチ、microSDカードスロットといった箇所へのアクセスはしやすくなっています。

装着例
装着例

NW-WM1AM2・NW-WM1ZM2の機能チェック

Android 11.0搭載

さて、外観に続いて中身の変化についてもお伝えしていきましょう。

まず一番の変更点はOSです。旧モデルが独自OSだったのに対し、M2モデルはAndroid 11.0を搭載しました。さすがに起動時は若干時間がかかるものの、その後の動作はサクサクといった感じで操作できます。

起動時にはAndroidロゴも表示
起動時にはAndroidロゴも表示

ストリーミング・サブスクサービス対応!

このAndroid OS搭載により、旧モデルでは実現できなかった待望の”ストリーミング・サブスクサービス対応”が可能となりました!もちろんGoogle Playストアアプリもばっちり使えるので、ストアから必要なアプリをインストールすればSpotifyでもApple MusicでもAmazon Musicでも利用可能です。

残念ながら今回は貸出機のため試すことができませんでしたが、これは特に旧モデルのユーザーの方にとって非常に嬉しい追加機能ではないでしょうか。

NW-WM1AM2のホーム画面
NW-WM1AM2のホーム画面

Androidアプリが動く、ということは当然ソニー製ワイヤレスヘッドホン専用アプリ「Headphones Connect」も使用可能です。

各種設定もM2モデルから行えます。ただし、スマートフォンと違って”GPS機能”は搭載されていないため、アクティビティーなど位置情報を利用する一部の機能は動作しません。同じく、モンスターをゲットする某ゲームなどの位置情報を使用するアプリは正常動作しませんのでご注意を。

WF-1000XM4との組み合わせも問題なし
WF-1000XM4との組み合わせも問題なし

アップスケーリング「DSEE Ultimate」

このほか、たとえばCPU性能のアップ(数値は未公表)や、ソニー自慢のアップスケーリング技術がさらに進化してストリーミングサービスなどすべてのアプリで対応可能となった「DSEE Ultimate」搭載、あの超ド級プレイヤー「DMP-Z1」のDSD変換技術を11.2MHz相当までグレードアップさせた「DSDリマスタリングエンジン」搭載といった変更はありますが、ざっくり言ってしまうとデジタル面での変化はこのくらいです。

DAPの新モデル登場時につきものである「DACチップが変わりました」的な変更は、このM2モデルにはありません。

アップスケーリング技術「DSEE Ultimate」
アップスケーリング技術「DSEE Ultimate」

…が、そのかわりアナログ面に関しては「えっ、そんな細かいところまで?!」というくらい徹底的にブラッシュアップ!

たとえばコンデンサーにはホーム用据え置きオーディオ機での開発ノウハウを生かし、耐振動性を向上させることで音質向上を図った独自開発コンデンサー「FTCAP3」をあらたに採用。パーツのひとつひとつを取り付けるはんだには金を添加した「高音質はんだ」を使用するといった細部に至るまでこだわっています。

特に「NW-WM1ZM2」では先に挙げた無酸素銅筐体の純度アップも音質追及の結果ですが、ほかにもヘッドホンジャックとアンプ部をつなぐ内部配線も旧WM1Zの倍の線数となる”KIMBER KABLE製8芯ケーブル”を採用しています。これはソニーの別売ヘッドホンケーブル「MUC-B20SB1」と同じ仕様のものだそうです。

NW-WM1ZM2の内部配線にはKIMBER KABLE製8芯ケーブルを採用
NW-WM1ZM2の内部配線にはKIMBER KABLE製8芯ケーブルを採用

NW-WM1AM2の音質レビュー

はたして”ほぼアナログ面のブラッシュアップ”に徹したというM2モデルの音はどうなのか?ということで、音質チェックに移りましょう。

それではまず、「NW-WM1AM2」の方からチェックしていきましょう。組み合わせるのはソニーのフラッグシップイヤホン「IER-Z1R(4.4mmバランスケーブル)」です。

NW-WM1AM2とIER-Z1Rを繋いで音質チェック

NW-WM1AM2とIER-Z1R
NW-WM1AM2とIER-Z1R

ソニーらしい明瞭かつメリハリのあるサウンドですが、旧モデルに比べ音場の広がりと分離感の高さがアップしているのを感じます。音場に関しては上下への広がりと後ろに対する回り込みがより向上しており、録音の良いライブ音源を聴いた時にはまるで立体音響のような臨場感が味わえます。

音像もやや大きめになった感覚があるのですが、分離感の高さもあって定位が甘くなるようなこともなく、しっかりと音の位置関係が聴き取れるなど旧モデルから全体的によりHiFi寄りになった印象です。

NW-WM1AM2の主な製品仕様

メモリー 容量128GB※ 実使用可能領域は約103GB最大外形寸法約80.5mm x 142.5mm x 20.8mm
質量約299gディスプレイ5.0型(12.7cm)、HD(1280x720ドット)
オペレーティングシステム(OS)Android 11ヘッドホン実用最大出力(JEITA 16Ω/mW)ステレオミニジャック:60mW+60mW(ハイゲイン出力時)、バランス標準ジャック:250mW+250mW(ハイゲイン出力時)
パソコンとの接続/本体端子の形状Type-C(USB3.2 Gen1準拠)microSDメモリーカードmicroSD、microSDHC、microSDXC
USB充電 充電時間(約/時間)約4.5時間(満充電)、約3時間(約80%まで充電)Bluetooth 通信方式Bluetooth標準規格 Ver 5.0

【商品情報】SONY NW-WM1AM2

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イメージ

NW-WM1ZM2の音質レビュー

NW-WM1ZM2とMDR-Z7M2を繋いでチェック

続いて「NW-WM1ZM2」もチェックします。こちらは開発者の方から「ぜひこの組み合わせで聴いてほしい」とリクエストをいただいたヘッドホン、「MDR-Z7M2」も用意してみました。

NW-WM1ZM2とMDR-Z7M2
NW-WM1ZM2とMDR-Z7M2

基本的な音質傾向は「NW-WM1AM2」と同様ながら、表現力が一段と豊かになったイメージです。ダイナミックレンジの広さが格段にアップしているため音の強弱・つながりがよりシルキーに耳に流れ込んできます。 
 
無音時の静寂から初めて音が出てくるまでの間にもなにかが表現されているかのような感覚、というのでしょうか。解像感もただカリカリに高いわけではなく、出音のまとまり感を持ったまましっかり鳴り分けができているという絶妙なバランスです。

「IER-Z1R」との組み合わせでも音場の広がりは充分に感じられましたが、「MDR-Z7M2」にするとさらに包み込むような音場感に変化します。この組み合わせは「MDR-Z7M2」そのものも改めて評価したくなるような、魅力を持ったセットではないでしょうか。

NW-WM1ZM2の主な製品仕様

メモリー 容量256GB※ 実使用可能領域は約215GB最大外形寸法約80.5mm x 142.5mm x 21.0mm
質量約490gディスプレイ5.0型(12.7cm)、HD(1280x720ドット)
オペレーティングシステム(OS)Android 11ヘッドホン実用最大出力(JEITA 16Ω/mW)ステレオミニジャック:60mW+60mW(ハイゲイン出力時)、バランス標準ジャック:250mW+250mW(ハイゲイン出力時)
パソコンとの接続/本体端子の形状Type-C(USB3.2 Gen1準拠)microSDメモリーカードmicroSD、microSDHC、microSDXC
USB充電 充電時間(約/時間)約4.5時間(満充電)、約3時間(約80%まで充電)Bluetooth 通信方式Bluetooth標準規格 Ver 5.0

【商品情報】SONY NW-WM1ZM2

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NW-WM1AM2とNW-WM1ZM2のどちらが買いか?!

さて、「NW-WM1AM2」「NW-WM1ZM2」の両方を試聴したところで「どちらが買いか?!」というと…これは非常に難しい2択です。

前モデルでは音質傾向がかなり異なることもあって「好きな音楽ジャンルで選んでください」という感じだったのですが、今回のM2モデルでは特に「NW-WM1AM2」の音質向上でその傾向の違いがぐっと縮まっている印象で、2モデルの価格差を考えると「NW-WM1AM2」はかなりお買い得ではないか、と思います。

しかし音質傾向が近くなったとはいえ、直接聴き比べてみると当然ながら「NW-WM1ZM2」はその上を行くレベルの高さ。シビアに聴き込めば聴き込むほど、表現力の高さに驚かされます。とはいえ価格は「WM1AM2」の倍以上、でも音を聴いてしまうとやっぱり…と、なかなか答えが出せない方が続出しそうです。

これはぜひご自分の耳で確認していただいて、お財布と相談しながら決めていただくのが一番ですね。

再生画面にカセットテープ表示

ちなみに、ウォークマンのA100シリーズ「ZX500」シリーズに搭載されていた「再生画面にカセットテープを表示」機能もM2モデルには搭載されています。いわゆるスクリーンセーバーのようなものですが、再生するファイル形式やビットレートによりカセットテープの絵柄がノーマル・ハイポジ・メタルというように変化するユニークな機能です。

曲名「One Last Kiss」がすべて大文字に変換されています
曲名「One Last Kiss」がすべて大文字に変換されています

これは再生中の曲名なども表示してくれるのですが、ふと”アルファベットの小文字が大文字に変換されている”ことに気がつきました。

不思議に思って開発者の方に聞いてみたところ、ニヤリと笑みを浮かべつつ
「だってインレタも基本的には大文字しかなかったでしょ?」
とのお返事が…そこまでこだわりますか!とこちらも思わず笑ってしまうほどの情熱がこんなところにもありました。

※インレタ…インスタントレタリングの略。透明なシートに文字が印刷されたもので、文字をこすって転写することが可能。カセットテープ全盛期にはこれを使ってタイトルなどをテープ本体やラベルに書き込んでいました。

まとめ

ポータブルオーディオ好き待望の最新ハイクラスウォークマン「NW-WM1AM2」「NW-WM1ZM2」は、
・Android OS搭載でストリーミング・サブスクサービスに対応
・USB Type-C端子採用で充電・機器接続がしやすくなり、データ転送速度もアップ
・”技術のソニー”が細部までこだわりぬいてさらなる高音質化を実現
と、旧モデル登場から5年半待っただけの価値があるアップグレードモデルとなっています。

「NW-WM1AM2」「NW-WM1ZM2」および専用レザーケース「CKL-NWWM1M2」は3月25日発売予定、本日からご予約受付開始しておりますのでぜひご検討ください!

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