Shanlingとは
H7の外観と特徴
H7音質レビュー
製品仕様
まとめ
Shanling(シャンリン)は30年以上の歴史を持つ中国のオーディオメーカーです。ポータブルオーディオプレーヤー「M3 Ultra」や「M6 Ultra」、3.5/4.4mmジャックを備えた小型USB-DAC「UA3」といったコンパクトで高音質な製品を得意とするメーカーとして人気を集めています。
そのShanlingから、今度はビッグサイズな新製品がデビュー!それがこちらのハイエンドポータブルDAC/AMP・H7です!
今回はこのH7について、詳細および音質レビューをお届けします。
H7はポータブルDAC兼ヘッドホンアンプという位置づけの製品で、サイズは142×85×25mm、重さは352.5gと最近にしては珍しく大型。いわゆるポタアンブームをご存知の方にはちょっと懐かしくなるようなサイズ感です。
カラーはブラックとチタニウムの2色展開となっています。今回使用したサンプルはチタニウムカラーです。
内容物はH7本体にポーチ、USB-A to USB-C 充電用ケーブル、USB-C to USB-C OTGケーブル、3.5mm to coaxial(同軸)ケーブル、グリップシール(ゴム足)、マニュアル類となっています。
H7のフロント面がこちら。天板部には1.44インチのモノクロ有機ELディスプレイ、正面にはインパクトの強い左右のダイヤル、その間には左から6.3mm・3.5mm・4.4mmの各ヘッドホン出力端子が並びます。
2つあるダイヤルのうち左側は「コントロールダイヤル」となっており、こちらで入力切替やH7の持つ各種機能の切替を行います。右側は「ボリュームダイヤル」で、こちらは文字通り音量調整と電源のオンオフ、設定の決定などを行います。
有機ELディスプレイには現在の入力設定、ボリューム値、ゲイン設定(L/M/Hの3段階)、バッテリー残量が表示されます。また、ディスプレイ上部には充電ステータス・再生中のサンプリングレート・MQAファイルのタイプをそれぞれ示すLEDランプが設けられています。
背面には左からライン出力端子、3.5mm同軸デジタル入力端子、デジタル接続用USB Type-C端子、充電用USB Type-C端子、そしてmicroSDカードスロットが並びます。ライン出力用にRCA端子が用意されているので、こちらから別のアナログアンプに接続することも可能です。なお、H7の入力はデジタルのみとなり、アナログ入力はありません。
H7にはLDAC対応のBluetooth接続も用意されているため、スマートフォン等で手軽にサブスク音源の再生が可能です。
H7の大きな特徴のひとつが、microSDカードを使ったローカルファイル再生機能です。背面のスロットに楽曲データの入ったmicroSDを挿すことで、H7単体で音楽再生が可能となっています。
こちらはH7本体でも基本的な操作は可能ですが、Shanlingの公式アプリ「Eddict Player」からSyncLinkで接続することにより、スマートフォンから操作できるようになります。残念ながらアートワークが表示されないなどDAPそのままとはいきませんが、アプリからボリュームやゲイン設定の変更もできるなど意外と便利なところもあり、H7とヘッドホン・イヤホンだけでも音楽が楽しめるユニークな機能です。
H7に搭載されているDACチップは、旭化成エレクトロニクス社の最新フラッグシップDACチップ「AK4499EX」と「AK4191EQ」。この組み合わせでデジタル部とアナログ部のクロックを完全に切り離し、ノイズレスで高精度なD/A変換を実現しています。
それではH7の音質を確認したいと思います。H7とスマートフォンとを付属のUSB-C OTGケーブルで接続し、Dan Clark Audioの密閉型ヘッドホン・STEALTHで聴いてみました。
硬質でスッキリとした中低域に華やかさを感じさせる高域が組み合わさり、非常に鮮度の高いサウンドとなっています。DACチップのSTEALTHはなかなかに音量の取りづらいヘッドホンなのですが、ゲイン設定を「High」にすることでボリュームの物足りなさはまったく感じさせないレベルのパワーも持っているようです。もちろんゲイン設定を「Low」にすれば感度の高いイヤホンでもホワイトノイズを気にすることなく楽しめるので、さまざまなイヤホン・ヘッドホンに幅広く対応してくれます。サイズがそれなりにあるため毎日の持ち歩きにぜひどうぞ、とは言いづらいところもありますが、USB-DACとしての機能も搭載しているのでたとえばPCの横など、デスクトップオーディオの中心に据えるのにも最適なアンプのひとつとなっています。
なお、H7にmicroSDカードを挿しての「ローカルファイル再生機能」での音質もまったく同じ傾向でしたが、スマートフォンとLDACでBluetooth接続した際の音質についてはやはり音のエッジが若干甘くなるように感じました。とはいえ”聴き比べてみると”という程度なので、ユーザーにとっては使用環境や機器に合わせてさまざまな接続方法が用意されているメリットの方が大きいのではないでしょうか。
DACチップ | AKM AK4499EX + AKM AK4191EQ | 画面サイズ | 1.44インチ モノクロ有機ELディスプレイ |
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Bluetoothコーデック | LDAC / AAC / SBC(受信のみ) | ストレージ | MicroSDカードスロット×1(2TBまでのMicroSDカード) |
サイズ | 142×85×25mm | 重量 | 352.5g |
【商品情報】Shanling H7
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【商品情報】Shanlin H7 専用レザーケース
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ShanlingのポータブルDAC/AMP「H7」は
・DACチップに旭化成「AK4499EX」「AK4191EQ」を搭載、豊富なデジタル入力端子を装備
・microSDカードの音源を直接再生できる「ローカルファイル再生機能」を搭載
・3段階のゲイン設定で高能率イヤホンから大型ヘッドホンまで幅広く対応可能、硬質なサウンドが楽しめる
と、多彩な機能と充分なパワーを備えた魅力的なポータブルヘッドホンアンプとなっております。
H7は本日よりご予約受付開始、発売は1月31日予定です。店頭試聴機も本日から展示を開始しておりますので、ぜひ中野の店頭でお試しください。専用の純正レザーケースも同時発売予定となっております。