ANIMA（アニマ）は、ハイクラス有線イヤホン「HSシリーズ」などで知られるAcoustune（アコースチューン）の"ワイヤレスオーディオ機器専門ブランド"として設立されたブランドです。

その名を一躍高めたのはなんといっても大人気VTuber・星街すいせいさんと、ANW01のサウンドチューニングを監修した大人気トラックメイカー・TAKU INOUEさんが結成したユニバース・ミュージックプロジェクト『Midnight Grand Orchestra』（ミドグラ）とのコラボモデル「ANW01 Midnight Grand Orchestra Ver. 」ではないでしょうか。

そのANIMAから、ついに新モデルが本日発売を迎えました！それがこちらの「ANW02」です！

今回はこのANW02について、前モデルとの比較も含め詳細および音質レビューをお届けしたいと思います。

前モデル・ANW01と比べるとぐっと落ち着いたデザインのパッケージを開けると、非常にインパクトの強いデザインの充電ケースに収められたANW02と白い箱がお目見えします。

ANW02のパッケージ内容は、本体および充電ケース、充電用USBケーブル（Type A-C）、イヤーピース（S/M/Lの3サイズ・Mは本体に装着済み）、マニュアルとなっています。

前モデル・ANW01には装着感をアップするためのイヤーサポートが付属していましたが、ANW02ではなくなっています。

改めてANW02の収められた充電ケースを真上から見てみると、なんだかアメリカの某CGアニメ映画に出てくる黄色いキャラクターに見えてくるような…？！

正面から見ると、まるでマグカップの取っ手のような大きめのループが印象的です。

充電ケースのフタを開けると、ANW02本体のフェイスプレート部が露出します。ケースよりやや出っ張る形なので、取り出しやすいかと思います。

こちらがANW02本体（右側）です。フェイスプレート部は前モデル・ANW01が物理ボタンだったのに対しタッチセンサー方式に変更されました。手前のメッシュで覆われた部分がマイクになります。本体とタッチセンサー部の間にはクリアパーツが用いられ、動作中のインジケーターランプがこのすき間から見えるようになっています。

ステム（軸）はある程度長さがあり、イヤーピースもいわゆる完全ワイヤレスイヤホン向けではない標準的な形状のものとなっています。

内蔵するドライバーは前モデル・ANW01で搭載していた6mm径のCoClear（コクリア）振動板から、新開発・専用設計の10mm径「El-CoClear（エル-コクリア）振動板」へと進化しました。

さらにANW02では、周波数特性のチューニングの自由度向上や最適化をより高度に行うことを可能とする独自デジタル信号処理「S.A.L.T.」を開発。ベースブランド・Acoustuneゆずりの高音質設計は今回も引き継がれています。

ANW02のサウンドチューニングは、前回に引き続きTAKU INOUEさんが監修を務めています。ベーシックチューンの「LATE NIGHT」、少しだけ低域が出やすいように調整したという「TWILIGHT」、そして低域と高域を少しずつ丸めた「DAWN」の3種類のチューニングパターンを、専用アプリ「ANIMA Studio」から設定することが可能です。

それではここで前モデル・ANW01（ブラウン）と見比べてみましょう。丸みを帯びていたANW01のケースと比べると、ANW02のケースはやや存在感を増したように見えます。

なお、ANW01のブラウンモデルから追加されたワイヤレス充電機能は、ANW02にも搭載されています。

イヤホン本体を見比べると、やはりANW02がサイズアップしたことがよくわかります。ANW01（片側）が4g、ANW02（片側）が9gと重さも倍以上に。とはいえ、Acoustuneのカスタムサービス・ST1000などで培ったノウハウが活かされたデザインとなっているので、ANW02の装着感は良好です。

サイズが大きくなったことによりバッテリー容量も増え、ANW02の連続再生時間は約14時間（aptX接続時）とこちらもANW01の約6時間から倍以上になりました。

ほかにもANW02では、aptX AdaptiveやaptX Lossless、次世代Bluetoothオーディオ規格と呼ばれる「LE Audio」のLC3など各種コーデックに対応しています。

前モデル・ANW01といえば、操作ガイドなどのシステムボイスを”着せ替え”できる「Advent Voice機能」が話題でしたが、もちろんそれはこのANW02にも継承されています。デフォルトでは「AYA」「AIMY」「AIKA」の3人から選択可能、アプリ内課金で「AIRI」も追加できるようになっています。

それではANW02の音質をチェックしてみたいと思います。aptXコーデックで接続したスマートフォンから、サブスク音源を何曲か聴いてみました。

中低域を前面に押し出すイメージの、ボーカルなどが非常に聴きやすいサウンドバランスです。プリセットイコライザー、とくに「LATE NIGHT」と「TWILIGHT」では低域の表現を重視していることが明言されているので誤解しがちですが、これはいわゆるズンズン、ドコドコ響くような低域のことではなく、リスナーに深みと重さを感じさせる方向性の低域再生を指しているのだと思います。

前モデル・ANW01とも比較してみましょう。
やはり倍以上の重さがあるため装着感の軽さはANW01の方に軍配が上がりますが、耳へのフィッティングという点ではANW02もその見た目に反してしっかりと装着可能です。音質面での最も大きな違いは前後の立体感に現れているようです。ANW01ではやや平面的に広がる印象だった音場が、ANW02ではリスナー自身が音場の中心にいるかのように展開されています。また、ANW02ではダイナミックドライバーの口径が10mmと大きくなったためか、低域の表現に余裕が感じられるようになりました。

なお、発売時点では正直もの足りなさを感じてしまうシステムボイス着せ替え「Advent Voice機能」ですが、こちらは前回同様さまざまな展開を予定しているとのことですのでメーカーからの続報をお待ち下さい。

ANIMAが2年ぶりにリリースした最新モデル「ANW02」は
・前モデルANW01同様、TAKU INOUEさん監修のサウンドチューニング
・新開発のEl-CoClear振動板搭載、aptX AdaptiveやaptX Lossless、LC3など各種コーデックにも対応
・中低域を前面に押し出すサウンドバランスと、深みと重さを感じさせる低域表現
と、前モデルゆずりのユニークな機能を継承しながら新しい魅力も搭載した完全ワイヤレスイヤホンとなっております。

ANW02は本日より発売開始、店頭では試聴機もご用意しております。音質にもこだわりたいけど他のイヤホンとはちょっと違った個性も欲しい、今後の追加ボイス登場をサプライズ感覚で楽しみたい、という方はぜひ一度お試しください。もちろんイノタクファンの皆様にもお勧めですよ！