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2023.08.07
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NUARL Overture HDSS Hi-Res Stereo Earphones レビュー | 24通りのサウンドチューニングが楽しめるハイクラス有線イヤホン

NUARL Overture HDSS Hi-Res Stereo Earphones レビュー | 24通りのサウンドチューニングが楽しめるハイクラス有線イヤホン

NUARL Overture HDSS Hi-Res Stereo Earphones のオーディオ専門店スタッフレビューです。シャープでスピード感あるサウンドをベースに、幅広いチューニングを楽しむことができるハイクラス有線イヤホンを詳しく紹介します。

フジヤエービック店舗イメージ
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NUARL Overture HDSS Hi-Res Stereo Earphones
NUARL Overture HDSS Hi-Res Stereo Earphones

NUARLとは

NUARL(ヌアール)は、様々な家電製品のOEM/ODMを手がけているエム・ティ・アイ株式会社が2016年に立ち上げたオーディオブランドです。ブランド名は”NATURAL”と”NEUTRAL”を掛け合わせた造語で、「日常に自然になじむプロダクト」という意味が込められています。

NUARLロゴの画像

そのNUARLから、ブランド最高峰となるハイクラスイヤホンがついに登場!

その名は「Overture HDSS Hi-Res Stereo Earphones」(以下「Overture」)、ハウジングにステンレス鋼を採用し、真鍮製の交換式ノズルを搭載した重厚感ある有線イヤホンとなります!

NUARLブランド最高峰モデル・Overtureの画像
NUARLブランド最高峰モデル・Overture

今回はこのOvertureについて、詳細と音質レビューをお届けいたします。

Overtureの外観と特徴

パッケージ内容

Overtureの内容物はイヤホン本体、ケーブル(130cm)、4.4mm→3.5mm変換ケーブル(15cm)、PU製セミハードケース、ケーブルクリップ、イヤーピース(3種類)、そして交換式の音調ノズル(2タイプ・各4種類)となります。

Overtureの内容物の画像
Overtureの内容物

ケーブル

付属のケーブルは7N OCC 0.06mm/7x7 8芯の銀メッキ銅線で、4.4mm5極バランス端子採用。同じ線材を使用した3.5mmへの変換ケーブルも付属します。

シリコン製のケーブルクリップは両端にマグネットが仕込まれているタイプです。

4.4mm5極バランスケーブルと変換ケーブル、ケーブルクリップが付属の画像
4.4mm5極バランスケーブルと変換ケーブル、ケーブルクリップが付属

イヤーピース

イヤーピースはNUARL製の
・Block Ear+6N抗菌シリコンイヤーピース(L/ML/MS/S)
・Block Ear+7抗菌シリコンイヤーピース(L/ML/MS/S)
・Magic Ear+9抗菌フォームイヤーピース(L/M/S)
が付属します。

シリコンとフォームは素材が違うからわかるものの、なぜ同じシリコン製イヤーピースが2種類も…?と思いましたが、実はこれ「軸の長さが1mm異なる」という違いがあります。7と6という数字は軸の長さを表していたんですね。

3種類のイヤーピースが付属の画像
3種類のイヤーピースが付属

真鍮製交換式ノズル

Overtureの大きな特徴のひとつがこちらの真鍮製交換式ノズル。こちらも一見同じようなものをどうして2つも?となりますが、イヤーピース同様「1mmほど長さが異なる」という違いがあります。こうして並べてみると、たしかに左の金色のノズルの方が長くなっています。

ノズルの長さは装着感と音場の形成、さらに高域の刺さりに影響するとのことなので、このあとご説明するチューニング別の4色とあわせてお好みでどうぞ。

真鍮製交換式ノズルも長さ違いの2種類が付属の画像
真鍮製交換式ノズルも長さ違いの2種類が付属

ノズル

金(長)のノズル、銀(短)のノズルとも根元部分に識別用のカラーリングが施されており、この4色はそれぞれ、500Hz以下の低音のみを3dBずつ変えたものになっています。各色の特徴は以下のとおりですので、イヤーピースとの相性も考慮しながらお好きな組み合わせを選んでください。
ご参考までに、各カラーのチューニングは以下のような傾向となっています。

Y(Yellow)…最も高音域が伸びるチューニングで、キレとスピード感のあるスッキリした音色です。ASMRにもおすすめ。

R(Red)…フラット~ややハイバランスとなるチューニングで、キレと余韻のバランスが真骨頂です。スタジオ録音などに向いています。

W(White)…少し落ち着いた低域にエネルギーを寄せたチューニングで、シンセの打ち込みからアコースティックライブ、バンド演奏など幅広いジャンルを奏でます。定位感に優れたバランスです。

B(Black)…最も低音域の出るチューニングで、うねるようなベースライン、和太鼓の迫力などが楽しめます。10mmDDならではのスピード感と沈み込みのバランスがクセになります。

ノズルの根元に識別カラーありの画像
ノズルの根元に識別カラーあり

ハウジング

Overtureのハウジングは5軸CNC切削加工を施したステンレス鋼製です。よく見ると非常に複雑な曲線で構成されていることがわかります。ケーブルコネクタはPentaconn Earコネクタを採用しています。

ちなみに、箱出し状態ではまだどのノズルも取り付けられていない状態ですが、イヤホン側のノズル取り付け箇所はしっかりとキャップ(これも真鍮製!)で保護されていました。

磨き上げられたステンレス鋼製ハウジングの画像
磨き上げられたステンレス鋼製ハウジング

内部構造

ハウジングの中はさらに複雑です。

10mm径のDLC(ダイヤモンドライクカーボン)振動板に7Nグレード(純度99.99999%)のOCC(単結晶状高純度無酸素銅線)のボイスコイルを組み合わせた“NUARL DRIVER [N10]v6”を採用、それを2つの独立した空気室を持たせたデュアルチャンバー構造のドライバーモジュールに搭載してハウジングに詰め込んでいます。さらにその周囲を囲むのがNUARL製品ではおなじみの音響調整技術・HDSSと、高域の位相干渉を抑えるというNUARL Phase Guide(フェーズガイド)です。とくにHDSSは、第3世代のETL音響モジュールをドライバーの後室に2つ、前室に1つ搭載した世界初の”ハイブリッドHDSS”となっています。

ドライバーはハウジングに組み込む前に、100時間のエージングを行うことで音質を安定化しているのもNUARLならではのこだわりです。

Overtureの内部構造の画像
Overtureの内部構造

音質レビュー

それではOvertureの音質を確認してみたいと思います。プレイヤーにはAstell&Kern KANN ALPHAを使用しました。

OvertureとKANN ALPHAの画像
OvertureとKANN ALPHA

Overtureは”2タイプ・4種のノズルx3種のイヤーピース=24とおり”もの組み合わせがあるのですが、まずはノズルに金・Redを、イヤーピースにBlock Ear+7のMSサイズをそれぞれ選んで試聴スタートです。

金属的な響きを感じる広めの音場で、やや高域寄りのシャープかつスピード感あるサウンドです。低域の量感は少なめですがタイトで芯を感じさせます。解像感も充分にありますが、ガチガチに定位を決めるというよりも全体的なまとまり感を持たせたうえで音の鳴り分けを聴かせるようなイメージです。

続いて、ノズルだけ銀・Redに替えて聴いてみます。チューニングは同じなので音の傾向はそのままですが、音場の感覚がかなり変わります。ステージに向かって一歩前に近づいたかのように、ボーカルや楽器の音がより自分の近くで鳴っているような印象です。一方で、歯擦音(いわゆるサ行の刺さり)がちょっと気になるようにもなりました。この点はユーザーの外耳道の長さが影響するため必ず同じような変化となるわけではありませんが、自分には金のノズルの方が合っているようです。金・銀のノズルには数字にするとたった1mmの長さの違いしかないのですが、その1mmが音に対して大きな差を生むことに改めて気づかされます。

ここでいったん「金・Red」のノズルを基準に置いて、その他のカラーのノズルも試してみましょう。結論からいってしまうと、ノズルのご紹介にも書いてある各チューニングのとおりの変化をするのですが、これも金・銀のノズルごとに同じチューニングでも聴こえ方が異なるのでいろいろ試してみるしかありません。たとえばRedチューニングでは刺さりが気になった銀ノズルですが、これをBlackチューニングにすると低域が増えたことで刺さりがうまい具合にマスクされたり…といったこともありました。さらにイヤーピースを他のものに替えることでもまた音質変化が味わえるかと思いますので、ぜひNUARLが提唱する自分好みのサウンド=自分音(ね)を探求していただければと思います。

製品仕様

ドライバー φ10mm DLC振動板+7N OCCボイスコイル+
ダブルネオジムマグネット磁気回路採用ダイナミック型フルレンジ“NUARL DRIVER[N10]v6”
再生周波数帯域 10~40,000Hz
インピーダンス 16Ω 音圧感度 105dB±3dB/1mW
最大許容入力 20mW 質量 約15g

【商品情報】NUARL Overture HDSS Hi-Res Stereo Earphones

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NUARL Overture HDSS Hi-Res Stereo Earphones

まとめ

NUARLから満を持しての発売となったハイクラス有線イヤホン「Overture」は、
・2種類の長さと4段階のチューニングが施された音調ノズルに、3種のイヤーピースが付属
・10mm径DLC振動板を搭載した“NUARL DRIVER [N10]v6”、世界初の”ハイブリッドHDSS”搭載など充実の中身
・シャープかつスピード感あるサウンドと響きを持った音場をベースに、ユーザーが幅広くチューニングを変更可能

と、設立以来NUARLがこだわり続けた”ダイナミックドライバー”と”HDSS”の進化に加え、ノズル変更によるサウンドチューニングの楽しさが味わえるイヤホンです。

Overtureは現在大好評ご予約受付中、発売は8月11日を予定しております。店頭試聴機もご用意しておりますので、ぜひ店頭でお気に入りのノズル・イヤーピースを組み合わせてお楽しみください!

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