Devialet（デビアレ）は、フランスの音響メーカーです。「本格的なオーディオ体験をお届けすることで、サウンドの位置付けを生活の中で高めること」をミッションに掲げ、高級オーディオと最先端技術を追求しています。 デビアレ製品のアンプ「Expert Pro」、スピーカー「Phantom」、完全ワイヤレスイヤホン「Devialet Gemini」には先鋭的な特許技術が搭載されています。

2021年に発売された「DEVIALET GEMINI」は、ハイエンドオーディオブランドがワイヤレスイヤホン市場に参入したとあって大きな話題となりました。そして、今回「DEVIALET GEMINI」のⅡが発売となりましたのでレビューしていきます。

イヤホン本体の大きさは、前モデルよりも小型化され、重さも約6gと軽くなりました。

ケースの大きさも同じく、前モデルと比較すると、40％小さくなり、35％軽くなりました。充電ケースのみの重さは約49gです。

付属のイヤーピースには、フィルターが付いており、イヤホン内部への異物の混入を防ぎます。イヤーピースの形状は、傘の部分よりも軸が短い作りで、耳の奥までしっかりとフィットしてくれているように感じました。

標準径ながら軸が短いものでないとケースに収まらないため、イヤーピースを交換する場合は注意が必要です。

3層のポリマーにチタンコーティングを施した 10mm のドライバーユニットを搭載し、磁気回路には強力ネオジウムマグネットを採用しています。これにより、音質の向上に加えノイズキャンセリング機能の向上にも貢献しています。

周囲の環境音に合わせてノイズキャンセルのレベルをリアルタイム調整する機能と、ハイブリットデュアルマイク構造と IDCテクノロジーを使用したデジタルフィルターの組み合わせにより、より高い周波数でのノイズキャンセル効果が期待できます。

イヤホン左右でのバッテリーギャップを解消するロールスワップシステムを採用することで、マスターを入れ替え、左右の電池消費に差が出ない様になりました。

イコライザーは、カスタム・デフォルト(フラット)・News / ポッドキャスト・ベース・トレブル・ダイナミック・Low-midでイコライザーの調整ができます。また、ボーカル重視、低域から高域までバランスよく再生・高音域重視などに調整が可能です。

耳にしっかりとフィットして密閉されるので、遮音性が高く感じます。イヤホンがとても軽い作りになってますが、歩いている時に耳からずれるということはなく、快適な装着感でした。

イヤーピースは通常Sサイズを使用しているのですが、同梱されているSサイズでは徐々に外れていってしまうので、ひとつ下のXSサイズで試聴したところ、安定しました。試聴する際、低域が抜けていたり装着感に違和感があるようでしたら、付属のイヤーピースを変更してお試しください。

ノイズキャンセリングの効き具合としては、耳への負担・圧迫感が少なく自然に外部の騒音を打ち消してくれていると感じました。極端に強いということがないので、長時間の移動時でも使用できそうです。

ということで、電車での移動時に、読書をしながら音楽は再生せずにノイズキャンセリグのみ使用してみました。駅構内の発車ベル・電車の走行音・車内アナウンスは、完全にミュートされることはありませんが、気にならないレベルまで軽減され、ストレスなく読書に集中できました。街中での使用では、話し声は、高い声から低い声まで満遍なく抑えられ、車の走行音は、ほとんど聞こえません。少し危ないなと感じるレベルまで軽減されていました。

次に音楽を再生しながらノイズキャンセリングを試します。アップテンポで楽器数の多い曲は、周りの音は一切聴こえません。アコースティックギターでの弾き語りなど、静かな楽曲でも快適に音楽に没入できました。

まず接続の安定性に関して、品川駅・新宿駅などの人が多いところでは、やや音途切れがありましたが、電車内では音途切れはなく快適に使えました。

音色傾向としては、ドライで硬めなので、一音一音のアタック感はしっかりと感じられ、細かな音の動きも明瞭でリズムに乗ってノリ良く楽しく聴けます。ベースラインもモコモコとせず、はっきりと鳴っているので、低音好きの方にもおすすめです。音の輪郭は、やや鋭さを感じるポイントもあり、特にシンバル・ハイハット・トランペットのハイトーンなど金属系楽器の音は耳に刺さりました。ボリュームをしっかりと出して聴く場合は、シャンシャンとノイズ感のある音に聴こえるかもしれません。

音の定位感は、目の前で演奏しているかのような聴こえ方で、どこで何が鳴っているのかわかりやすく、空間表現力の高さが感じられました。

音の情報量の多さとクリアでサッパリとした音色は、どのジャンルの楽曲でも十分に聴けます。各帯域にものたりなさを感じればアプリのイコライザーで自分好みのサウンドに調整も可能です。