DITA AUDIO DITA Navigator をオーディオ専門店スタッフがレビューします。変形してスマホスタンドになるなどユニークな仕掛けが満載、聴き応え抜群の骨太なサウンドが特徴の小型USB DACを詳しく紹介します。
目次
DITA AUDIOとは
DITA Navigator の特徴
DITA Navigator 音質レビュー
製品仕様
まとめ
DITA Audio(ディータオーディオ)はシンガポールを拠点に、設立以来一貫してダイナミックドライバーにこだわったイヤホンを生み出しているオーディオブランドです。「春のヘッドフォン祭2022 mini」で発表されたフラッグシップイヤホン「Perpetua」は、その高品位な仕上がりと音質で注目を集めました。
そんなDITA Audioから初となるポータブルDAC「DITA Navigator」が登場しましたので詳しくレビューしていきます。
DAC本体は、堅牢なアルミニウム合金切削加工が施されており、縦6.5cm、横3.5cm、幅約2cmです。他社製のスティック型DACアンプと比較するとやや大きめサイズとなっています。
専用ストラップ付きでポケットからの出し入れがしやすく、また、本体の一部にドライバーが格納されていたり、変形してスマホスタンドになったりと、毎日の道具としていつもポケットに入れておいて欲しいというDITAのメッセージが込められています。
操作ボタンは、曲送り・戻しの機能は付いておらず、ボリューム調整ボタンのみ搭載しています。
入力はUSB Type C接続を採用しています。
出力は、3.5mmシングルエンドと4.4mm バランス出力の2種類を搭載しています。
DACには、ESS社製のES9219を2基搭載しています。
Galaxy S23 Ultraと接続、再生アプリはAmazon Musicで試聴テストを行いました。
試聴楽曲:緑黄色社会 / Shout baby(ULTRA HD) 、Taylor Swift / Sparks Fly(ULTRA HD) 、TRiDENT / Last Hope(HD)、結束バンド / ギターと孤独と蒼い惑星(ULTRA HD)
イヤホン:FitEar MH335DW、SENNHEISER IE900
ヘッドホン:SENNHEISER HD660 S2(300 Ω)、 HiFiMAN ANANDA NANO
まずは、聴き慣れているMH335DWとIE900で試聴しました。一聴して驚かされたのは、音の力強さです。ベースラインもメロディラインもコーラスも、楽曲全体を通して芯のある太い音で、聴き慣れたイヤホン・楽曲でも新しく生まれ変わったような骨太なサウンドで聴き応えが感じられました。
次にヘッドホンで試聴します。まずは、HD660S2で試聴しました。スティック型のDACとは思えない音の厚みで、少し音の薄さを感じるポイント(特に高音域の伸び)がありましたが、それでも解像度の高さと低域の表現力の良さは感じられたので、十分でした。
最後に平面磁界型のヘッドフォン、ANANDA NANOで試聴します。若干鳴らしにくいヘッドホンという特徴から音が薄くなってしまうのではと思いましたが、想像していた以上に、音の太さと解像感をしっかりと感じられました。音場感と高音域の抜け感が感じられにくく、ボリュームを上げるとノイズ感がありましたが、ボリューム調整の幅は広く、鳴らしにくいヘッドホンで試聴しても、聴いていて気持ちの良いポイントで聴けるのは良いなと感じました。
次に上記で聴いたモデルをバランス接続で試聴します。
まずはイヤホンから、MH335DW・IE900共に、骨太なサウンドに、さらに左右の分離感の良さが加わり、重心がベース寄りになったので、迫力が倍増しました。
次にヘッドホンで試聴します。HD660 S2では、音の粒立ちと高音域の伸びが良くなり、より明瞭にフラット傾向なサウンドになりました。
ANANDA NANOは、NOBUNAGA Labsの霧降 豪(4.4mm)で試聴します。ケーブルの特徴として、艶感と解像度の高さ、芯の太さがありますが、本機と組み合わせる事によって、その良さがより引き立たせられ、まるでホールで聴いているかのような臨場感が感じられます。ヘッドホンで試聴するなら、駆動力の高さが感じられるバランス接続がおすすめです。
DAC | ESS ES9219×2 | 再生 | 最大 PCM 768KHz/32bit、DSD256 ネイティブ |
---|---|---|---|
クロック | FPGA制御独立水晶発振器クロック×2 | 最大出力 | 340mW |
【商品情報】DITA AUDIO DITA Navigator
» 詳細を見る