
専門店スタッフのDUNU-TOPSOUND CONCEPT R レビュー。80年代を感じさせるレトロ風デザインと最新技術が融合!DUNU-TOPSOUND渾身の最新ポータブルCDプレーヤーを、良い点も悪い点も正直に解説します。
目次
CONCEPT Rとは | レトロフューチャーなCDプレーヤー
DUNU-TOPSOUNDとは | 今注目の本格派オーディオブランド
中国メーカーからCDプレーヤーが続々と発売 | Z世代でレトロブーム
DUNU-TOPSOUND CONCEPT Rの特徴
DUNU-TOPSOUND CONCEPT Rの外観・付属品
DUNU-TOPSOUND CONCEPT Rのレビュー
まとめ | 専門店スタッフおすすめポイント

・大きめのボタンにフェーダーノブを採用したレトロ風デザイン
・192個の高精度抵抗で組み上げた“フルディスクリートR2Rデコード回路”を採用
・CDの良さを再発見できる、歯切れよいタイトで鮮度の高さを感じさせるサウンド
今回は、レトロを感じさせる懐かしさと現代の最新技術が融合したポータブルCDプレーヤー「DUNU-TOPSOUND CONCEPT R」を紹介します。
【商品情報】DUNU-TOPSOUND CONCEPT R
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DUNU-TOPSOUND(ドゥヌゥ・トップサウンド、以下「DUNU」)は、1994年に設立された中国のオーディオブランドです。日本市場へは2012年秋頃から進出、以来10年以上にわたり日本のファンにも愛される製品を生み出してきました。最近では天然木目五つ葉カエデのスタビライジングウッドフェースプレート採用のイヤホン・DaVinciが特に人気を集めています。
【商品情報】DUNU-TOPSOUND DaVinci
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フジヤエービック公式YouTubeで公開中「DUNU 注目イヤホン3選」。
ぜひ、こちらもあわせてご覧ください。
本ブログをご覧の方の中には「ポータブルCDプレーヤーってこの前も発売されてなかった?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
実はここ最近、中国の若年層いわゆる”Z世代”の間では、雑貨やファッションを中心にレトロブームが巻き起こっているそうです。音楽についても配信やサブスクが普及する一方で“あえて1990~2000年代の古いCDを聴きたい”、という需要が高まり、複数のオーディオメーカーから続々とCDプレーヤーが発売されているのです。
つい先日紹介した「Shanling EC Zero T」もやはり中国メーカーの製品ですね。
Shanling EC Zero T レビュー | アナログライクなウォームサウンド!真空管搭載CDプレーヤー
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そんな背景から誕生した”レトロ調”デザインのポータブルCDプレーヤーが、「DUNU-TOPSOUND CONCEPT R」です!
曲と曲の間の無音部分が入らない”ギャップレス再生”に対応しているので、ライブ音源CDなども違和感なく再生可能です。
再生可能なメディアは「12cmおよび8cmのCD/CD-R」となっています。「SA-CD」は再生できません。
12,000mAhの大容量バッテリーを搭載し、バランス出力で約10時間以上の連続再生が可能です。
「CLASS A(消費電力は大きいが音質最優先)」または「CLASS AB(効率的な消費電力で音質優先)」の2つのアンプモードを切り替えられる“DAC内蔵ヘッドホンアンプ”としても使用可能。比較的負荷の大きい鳴らしにくいヘッドホンも駆動できます。
DAC回路は汎用のDACチップではなく、192個の高精度抵抗を配置して組み上げた”フルディスクリートR2Rデコード回路”を採用しています。ディスクリートDAC構成は高い技術力を必要とする一方、汎用DACチップに頼ることなくメーカーが思い描く高音質な音作りをすることができるというメリットもがあり、最近は採用例も多いようです。
サイズ感はCDケースを横に1.5倍ほど大きくしたくらいの約205 x 150 x 32mm。重さは約1,165gとややズッシリした重さを感じます。
フロントパネルには、左から6.3mmジャック、4.4mmバランスジャック、上蓋開閉スイッチ、2.08インチ単色OLEDディスプレイが並びます。
なお、Bluetoothなどのワイヤレス機能は非搭載となっています。
本体右側面には、電源スライドスイッチが備えられています。このスイッチを矢印側に3秒間スライドすることで電源のオン・オフをおこなうほか、逆側にスライドすると操作ロックが可能です。
本体背面には、左から4.4mmバランスのライン出力、光デジタル出力(角形コネクタ)、USBデジタル入力端子(Type-C)、そして充電用USB Type-C端子が並びます。
USBデジタル入力端子にはPCやDAPなど、USB出力機器を接続することでこのCONCEPT Rを”DAC内蔵ヘッドホンアンプ”として使用することが可能となります。
なお、メーカーによると充電しながらの再生は「お勧めできません」とのことですのでご注意ください。
付属品は、充電用USBケーブル(Type A to C)、3.5→6.3mm変換プラグ、フリース製ポーチとなっています。
それではさっそく動作させてみましょう。
まずフロントパネルの上蓋開閉スイッチを矢印の方向にスライドさせると上蓋が少しだけ開くので、その後手動で上蓋をがぱっと開いてCDをセットします。
上蓋を閉めて電源スライドスイッチを3秒間スライドすると電源が入ります。ディスプレイに一瞬モデル名が表示されたあと、「LOADING」の文字とともにディスクの読み込みが5秒ほど続きます。この待ち時間、サブスクやDAPの再生に慣れているとちょっと懐かしさすら感じますね。
ディスクの読み込みが終わると、トラック数と総再生時間が表示されます。ジャケット絵も曲名もないこの情報の少なさ、今改めて見るとかえって斬新な感じがするのが不思議です。
その後また数秒経つと、自動的に再生が始まります。
操作は天板のボタン類で行います。右上には9個の数字ボタンが並んでいて、こちらで再生したいトラック番号の指定が可能です。
「”0”がないけど?」と思った方はするどい!このCONCEPT Rでは10曲目を指定したい場合は「1を長押し」すると10、「1を長押ししてからすぐ2を押す」と12、というように操作します。
特徴的なスライド式のフェーダーノブで「ボリューム」操作を、「再生・停止、戻る・進む」などの各操作は、押しやすい大型のボタンで行います。「M」と刻印された機能選択ボタンは、リピート再生モードの切替(1曲リピート・全曲リピート)のほか、長押しすることでヘッドホンアンプの増幅タイプを「CLASS A(消費電力は大きいが音質最優先)」または「CLASS AB(効率的な消費電力で音質優先)」に切り替えることができます。
今回は、すっかり定番モデルとなった密閉型モニターヘッドホン「TAGO STUDIO T3-01」で試聴しました。
【商品情報】TAGO STUDIO T3-01
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まず耳に飛び込んでくる音の鮮度の高さに驚かされます。歯切れのよい高域、ビシッとタイトに決まる低域、やや厚みを感じさせる中域、それぞれの分離感も良好で、奥行き感・立体感も充分に高い音場が形成されている様子には「CDも改めて聴いてみると良い音だな」と思わずにいられません。
”ディスクリートDAC回路構成”と聞くとなんとなくクラシック向けのサウンドなのでは、と想像してしまいがちですが、「DUNU-TOPSOUND CONCEPT R」はそのレトロっぽい見た目に反して、「最新最先端のCDサウンド」を聴かせてくれるプレーヤーとなっています。
今回は、DUNU-TOPSOUNDの最新ポータブルCDプレーヤー「DUNU-TOPSOUND CONCEPT R 」を紹介しました。
・懐かしさを感じるレトロ風デザインと独特で楽しい操作
・”フルディスクリートR2Rデコード回路”をはじめとした最新技術
・歯切れよいタイトで鮮度の高いサウンド
“CDの良さを再発見できる”そんなCDプレーヤーです。特に膨大なCDライブラリーをお持ちの方、もう一度あの名盤を手軽にしかも良い音で聴いてみるのに最適ですよ。
一方で、使用方法によっては“ちょっと残念”に感じてしまうポイントもあります。
・ポータブルというにはちょっと大きく重い
・据置機として使用する場合も充電しながらの使用は推奨しない
・Bluetooth機能は非搭載
ただ、こうした点はありつつも、大きめのボタン類やフェーダーノブなど80年代のオーディオ機器を思わせるデザイン、手軽にCDを高音質で楽しめるというメリットに魅力を感じる方には、ぜひお聴きいただきたい製品です。
DUNU-TOPSOUND CONCEPT Rは本日より発売開始、店頭試聴機もさっそくご用意しておりますので、ぜひお気に入りのCDをご持参のうえお試しください!
【商品情報】DUNU-TOPSOUND CONCEPT R
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