qdcのプロフェッショナルモニターサウンドを手軽に楽しめる!有線イヤホン「qdc FRONTIER」の音質や装着感、おすすめの試聴環境など徹底解説します!!
目次
qdc FRONTIERはこんな方におすすめ
qdcとは
qdc FRONTIERの特徴
qdc FRONTIER 音質レビュー
qdc FRONTIER 装着感レビュー
qdc SUPERIORとの比較
qdc NEPTUNEとの比較
qdc FRONTIER × USB-DAC|音質を引き出すおすすめ組み合わせ
専門店スタッフおすすめポイント
qdc NEPTUNE以来のシングルBAフルレンジ有線イヤホン、qdc FRONTIERはこんな方におすすめです!
・ハイコスパ!初めて音質にこだわって有線イヤホンを購入したい!という方
・信頼できるメーカーの製品が欲しい!という方
・装着感・音質・デザイン、すべてこだわりたい!という方
【商品情報】qdc FRONTIER Aquamarine/Emerald
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qdcは2015年に中国・深圳で設立されたオーディオブランドです。特にプロフェッショナルモニターサウンドを得意とし、その音作りの正確さから中国本土のプロの現場では70%もの高いシェアを誇るなど、絶大な支持を得ています。
そんなqdcが培ってきたモニターサウンドをより多くの方へ届けるため、オーダーメイドイヤホン「DEBUT-CS/CL」を2025年3月28日に発売しました。詳細なレビューは当店のブログで公開しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
qdc DEBUT-CL/CS レビュー|カスタムIEM入門に最適!CLとCSの違いを徹底比較!
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一般的に、BA(バランスド・アーマチュア)ドライバーは、繊細な音の表現力に優れ、人の声や中高音域の表現力が高い反面、ベースラインのような低域にはやや物足りなさを感じることもあります。そこで、このFRONTIERに搭載されているBAドライバーは背面に小さな排圧穴を設け、この穴を通して低域の調整を行うことでBAドライバーが苦手としがちな低域部分も豊かにカバーする「リアキャビティ・マイクロホール」という独自技術を採用しています。
EmeraldとAquamarineの2色展開です。新フェイスプレートデザイン「トランスルーセント・ミラー・グラデーション」は、光の当たる角度によって、色が変わる他にはないデザインです。カスタムIEMを作るメーカーだからこそできる特別なフェイスプレートデザインですね。
専門店スタッフとして、様々なイヤホンのデザインを見てきましたが、このデザインは、オーダーメイドイヤホンで有料のオプションとして使用するレベルのデザインです。エントリーモデルでありながら、ここまで凝ったデザインをするのはさすがqdc。このデザインだけでも欲しくなりますね。
qdc FRONTIERは、qdcTips Soft-fitシリコンイヤーピースと初採用となるフォームタイプイヤーピースの2種類がS,M,Lの3サイズ付属します。それぞれの音の違いを見ていきましょう。
シングルBAドライバーというシンプルな構成ながら、粒立ちの良い濃厚なベースラインが楽しめます。それでいて、全体のサウンドバランスを崩すことなく、癖のないナチュラルなサウンドで様々なジャンルの楽曲を楽しめます。
余韻が控えめで、音の終わりがストンと切り落とされるような印象です。ベースの「ドゥンドゥン」という響きがパワーアップし、より存在感を感じられます。中高音域の煌びやかな明るさが抑えられ、中低音域にフォーカスが当てられています。かといって、全体の解像度が損なわれることはなく、基本的な音の方向性は変えずに、得意とする部分をさらに伸ばしている印象です。ベースを強調し、高音域を控えめにしたい場合には、コンプライがとてもおすすめです。
まるで耳に吸い付くような自然なフィット感です。丸みを帯びた筐体は、どこかに当たって痛むこともなく、ストレスフリーな装着感で快適に使用できます。耳の奥までしっかりと収まる感覚があり、耳が小さい私でもぴったりフィットしました。
シリコンイヤーピースとは、全く異なる装着感です。外耳道をしっかり密閉してくれる感覚があります。シリコンタイプでも遮音性が高く感じられてはいましたが、より密閉感が高く感じられます。隙間なくピッタリと密閉されている感覚で、イヤホンが浮いてくる感覚もなく、より遮音性が高く感じられます。首を動かしたとき、ズレることもないのでステージモニターとしても使えそうです。
10mmダイナミックドライバー1基のみ搭載というシンプルな構成のqdcのエントリーモデル、qdc SUPERIORと比較してみましょう。
FRONTIERよりもボリュームが取りやすく、スマートフォンでも鳴らしやすいです。音の情報量はFRONTIERと比べるとやや控えめであっさりしています。音の解像度でいうなら、FRONTIERのほうが全体的に細かく鳴らしている印象でした。ベースはFRONTIERよりも軽快に鳴ります。FRONTIERがキレの良いベースラインと癖のないナチュラルサウンドで鳴らすのに対し、SUPERIORはダイナミックドライバーらしい音の厚みとレンジの広さで各帯域をそつなく鳴らす印象です。FRONTIERと比較すると、やや味付けがされているような鳴らし方ですね。
【商品情報】qdc SUPERIOR
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シングルBA型ドライバー搭載という同じ構成のqdc NEPTUNEと比較してみます。2017年11月29日発売で生産完了品ではありますが、中古で入荷するとすぐに売れてしまう今でも人気のモデルです。
FRONTIERは、全体のサウンドが整っていて聴きやすい鳴らし方です。一方、NEPTUNEは音に鋭さが感じられます。「ガンガン行こうぜ」といったエネルギッシュなサウンドは、まさにリスニングに全振りしている印象です。同じシングルBA型ドライバーを搭載していながら、まったく異なるチューニングが施されていますね。NEPTUNEはキレが良く、音のアタック感が鋭いのが特徴です。中高音域の解像度が高く、ベースラインは控えめな鳴らし方だと感じました。一方で、中高音域の伸びや音場の広さではFRONTIERに軍配が上がります。
qdc FRONTIERは、プロフェッショナルモニターサウンドが得意な、qdcが作るハイコスパな有線イヤホンです。高出力が特徴のDAPで聴くのは、もちろん良いのですが、普段スマホでサブスク音源を試聴している方でも手軽に本格的なサウンドを楽しめる再生環境を紹介したい!と思うので、今回は、スマホで手軽に高音質再生が出来るおすすめの小型USB-DACを紹介します。
スマートフォンに直接接続した際は、ボリュームが取りにくく、迫力やダイナミクスの表現に物足りなさを感じていました。しかし、HB1で試聴したところ、ボリュームが取りやすくなり、楽曲の細部まで余すところなく聴けるように感じました。さらに解像度が向上し、ベース以外の音もしっかりと聴き取れるようになりました。全体的によりクリアなサウンドを楽しめます。
【商品情報】Astell&Kern AK HB1 [IRV-AK-HB1]
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LRの音の分離感が向上し、サウンドステージもより広く感じられました。スネアドラムの粗っぽいざらつきも生々しく、音圧感も十分です。高音域の伸びも良く、粗さのない透き通ったサウンドが楽しめます。有線接続を重視する方には特におすすめしたい組み合わせです。高解像度で満遍なくしっかり聴けるだけでなく、迫力のあるサウンドも楽しめるのが良いですね。ベースのグルーヴ感もしっかりと感じられます。伸びるけれど刺さらない絶妙な高音域も魅力です。ライブ音源はより一層楽しく聴けるのでおすすめです。
【商品情報】Astell&Kern AK HC4 [IRV-AK-HC4]
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ベースは、より音の輪郭がくっきりとし、キビキビとレスポンス良く鳴ります。スマートフォンに直接接続して鳴らした時よりは量感が目立っていましたが、質の良いベースラインへと進化した印象です。QD1と組み合わせることで、中高音域の表現力も向上したように感じます。迫力のあるベースラインはもちろん、ギターのパキッとしたジャキジャキ感も存分に楽しめます。
【商品情報】qdc QD1 USB DAC Portable Decoder [QDC-QD1-DAC]
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パワフルなベースでありながら、全体のサウンドバランスは整っており、様々なジャンルの楽曲とも相性が良いです。DAPはもちろん、小型のUSB-DACでも鳴らせるので、初めて高音質再生ができる有線イヤホンを探している方におすすめです。
まるでオーダーメイドイヤホンのような所有欲が満たされる高級感のあるフェイスプレートです。音質だけでなくデザインも楽しめます。
耳にしっかりとフィットするので、遮音性が高いです。2種類のイヤピースが付属するので、ユーザーにあったイヤピースで快適な試聴環境で音楽を楽しめます。
【商品情報】qdc FRONTIER Aquamarine/Emerald
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店頭に試聴機もご用意しておりますので、ぜひお試しください。