YouTubeでも公開中「音のカスタマイズが楽しい！iBasso Audio PB6 MACAWレビュー！」

iBasso Audioから発売されたポータブルヘッドホンアンプ「PB6 MACAW」。
ポータブルアンプでは珍しく12V DC-INの外部電源に対応していたり、出力モード切替で音の印象が大きく変わるなど、重厚な見た目だけでなく音質や機能もキャラが立っている1台です。

真空管「Raytheon JAN6418」をクワッド搭載した4chフルバランスアンプ構成を採用しています。自然な余韻を感じる上質なサウンドを楽しめます。

PB6 MACAWには、「TUBEモード」と「Class ABモード」の2種の出力モードを搭載しています。真空管らしい温かみのあるサウンドとアグレッシブなパワフルサウンドを、ユーザーが自由に切り替えることができます。

DC（12V）外部電源に対応しています。外部から電源供給することで、高インピーダンスヘッドホンも鳴らす駆動力を確保。ポータブルとデスクトップの垣根を超えたシームレスな運用が可能です。

それでは、PB6 MACAWの音質をチェックしていきます。
DAPはAstell&Kern KANN ULTRA、ヘッドホンはGRADO PS1000の組み合わせで、ロックを試聴しました！

まずはClass ABモードで試聴してみます。
立ち上がりは硬めですが、音にカドはほとんど感じません。それでいて前にどんどん出てくるアグレッシブなサウンドです。フラット寄りのバランスですが、全体が荒々しくて勢いがある印象です。
ギターの歪みはザクザク、ジャギジャギと、いい意味で少し雑味を残しつつ迫力たっぷり。まさにハードロック向きの鳴り方で、ギター・ドラム・ベースが一体となったスピード感が気持ちいいですね。ドラムとギターのコンビネーションも濃厚で、頭の中にスッと入ってくるような音作り。聴いていて自然とテンションが上がる音質傾向でした。

音場は前後方向に広がり、ボーカルやメインメロディはかなり近め。全体的に押し出しが強く、音楽そのものを「かっこよく」聴かせてくれるような、ストレートな音です。ギターソロのキレやベースラインのタイトさも良く出ていて、ロック好きにはかなり刺さる仕上がりだと感じました。

続いてTUBEモードに切り替えて試聴してみます。
Class ABモード一気に印象が変わりました。ABモードで感じた荒々しさやエッジ感は抑えられ、よりしなやかで聴きやすいサウンドに変化しました。特に女性ボーカルとの相性はかなり良好。エネルギッシュさは残しつつも、音像がスッキリ整理され、シンプルにスーッと流れ込んでくるような聴き心地になります。
音の配置感がグッとまとまるため、全ての音が近く感じるのも特徴。 ボーカル中心に、包み込むように楽器が配置されるイメージです。声の質感が柔らかくキレイに表現されており、刺さりがない長時間聴いても疲れにくいです。

一台で「ゴリゴリロック機」と「マイルドなボーカル機」の二面性を楽しめるのは、かなりおもしろいです。
一方で、シャウト主体のハードロックなどアグレッシブな楽曲になると、少し丸く感じてしまい「もう少し尖った音が欲しいな」と感じる場面もあるかもしれません。

今回は、「iBasso Audio PB6 MACAW」のファーストインプレッションをお届けしました。

・楽器の音をじっくり味わいたいバンドサウンド好きな人
・出力モード切替で音の変化を楽しみたい人
・ポータブル/据え置き型を1台で両立したい人
・このメカニカルで重厚感あふれる見た目にビビッときた人
そんな人におすすめしたい個性的なポータブルヘッドホンアンプです。

店頭にデモ機をご用意しておりますので、ぜひ試聴してみてください！