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2018.02.23
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SONY MDR-1AM2 比較レビュー | 「マーク2」どころか別次元なヘッドホンだった!

SONY MDR-1AM2 比較レビュー | 「マーク2」どころか別次元なヘッドホンだった!

2018年3月10日発売予定のソニー新ヘッドホン、SONY MDR-1AM2を発売前にお借りすることが出来たので、発売から3年以上にわたりベストセラーモデルとなった前作MDR-1Aから、何がどのように進化したのか?という部分も細かく確認しながらの試聴レビューをお伝えします。

■この記事の監修 フジヤエービック
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ソニーの最新ヘッドホン"MDR-1AM2"を開封、聴いてみた。前モデルMDR-1Aとの違いは?

SONY MDR-1AM2

MDR-1AM2、開封してみました。
これまではハウジングのレッドリングやハウジングステー部のシルバー加飾などがスタイルのアクセントになっていました(除MDR-1A Limited edition)が、今回はご覧の通りブラック部分が多くなり、ハウジング部のリングもシルバーに変更。ぐっと落ち着いたルックスになりました。

SONY MDR-1AM2

さっそく初代MDR-1Aと比較してみましょう。パッと見た目で、既にこれだけの差があります。
折りたたんでバッグに収納できる(これが女性にも人気のある原因の一つ)部分などは、旧作の美点をそのまま引き継いでいます。

左:MDR-1A 右:MDR-1AM2

近づけて並べてみると・・・実は大きさもかなり違っているのがわかります。
ハウジング部のカップ、ヘッドバンド部の太さなどにご注目下さい。にもかかわらず、使用ドライバはどちらも40mm径のもの。

左:MDR-1AM2 右:MDR-1A

ハウジング部をクローズアップしてみると、両モデルの差がよく分かります。イヤカップ部もほんの僅か小さくなっています、またケーブルジャック部分の伸び方の差などにもご注目下さい。
結果としてMDR-1AM2(187g)はMDR-1A(225g)と比較して大幅な小型化・軽量化が図られており、それが後述する「着け心地の良さ」面でも大きく効いてきているようです。

左:MDR-1AM2 右:MDR-1A

この画像ではわかりにくいかもしれませんが、両機のイヤパッドの厚みにも差があります(MDR-1AM2のほうがパッドが厚い)。
そのため実際かぶってみるとMDR-1AM2のほうが柔らかくフィットする感じになり、またヘッドバンド部の曲率も少し違うのでしょうか、いわゆる側圧を含めた頭部のフィット感も相当向上している感じがしました。
ヘッドホンリスニングにおいて重要なファクターとなる、着け心地の改良度は相当大きなものです。

そしてMDR-1AM2のイヤパッドは、見てわかる通りカップのフランジ部、リング部に近いところまで覆う構造になっています。

上:MDR-1AM2 下:MDR-1A

顕著に違うのが、ここ。MDR-1AM2(右側)は、フラッグシップモデル MDR-Z1R に初採用された、空気の伝搬を阻害することのないという「フィボナッチパターングリル」を採用しています。
MDR-Z1Rは2016年秋の発売、上級機の機構も取り入れて進化してきていますね。またイヤパッドの開口形状もMDR-1Aと部妙に違っているのが見て取れます。
そして、MDR-1AM2には縫い目のない「シームレスイヤパッド」が採用されています。

SONY MDR-1AM2

SONY MDR-1AM2

それでは、MDR-1AM2を試聴してみましょう。MDR-1AM2の付属ケーブルはリモートコントロール機能付き3.5mm4極タイプ(右)と4.4mm5極バランスタイプ(左)の2つ。
先日のブログでも触れましたが、このケーブルには大変お金がかかっているようで、サービスパーツの高額なこと。。。失くさないように保管して下さい。
また、生半可なリケーブルでは音質の向上は望み薄となる位のクオリティも持ち合わせています。

SONY MDR-1AM2

今回は、おそらくソニーとしても推奨したいであろう、4.4mm5極バランスケーブルで。

SONY MDR-1AM2

最近、他社でも徐々に採用例が増えているこの規格のバランス接続用端子ですが、ここはやはり純正組み合わせ、といえるSONY NW-WM1Aとバランス接続でつないで聴いてみます。(エージングは数時間行ったのみです)

SONY MDR-1AM2

これは素晴らしい、下から上まで広大なレンジをしっかり鳴らしていますが、どこにも凹凸が感じ難いためか一聴すると大人しい音、という印象。
しかし聴きこんでいくと、あの曲の中のあの音がこんな風に聴こえるんだ、あの曲にはこんな音が入っているんだ・・・と、音源ではなくヘッドホンがハイレゾ化している(実際に高域は100KHzまで再生可能、文句なしのハイレゾ対応機です)かのような錯覚を引き起こします。

ソニーがこのモデルに与えたキャッチフレーズ、「あらゆるジャンルの音楽をありのままの音を届ける。ソニーのTHE HEADPHONES」に偽りなし、と思えるような、どんなジャンルでも適合し、幅広い方にお勧めできる、万能ヘッドホンの一つだと思います。

SONY MDR-1AM2

MDR-1Aは結構低音が出てくるモデルで、ポータブルユースでNW-AシリーズウォークマンやXperiaなどとコンビを組むには適しているかな、という印象を持っていましたが、改めてNW-WM1Aとバランス接続しMDR-1AM2の後に聴いてみると、低音の「質」の差は歴然。曲のベースラインなどはピシッと締まっているMDR-1AM2のほうが断然聴き取りやすいです。
かといって小型化で「低音の量」が犠牲になっているかというとそんなことはなく、楽曲の各楽器のバランスはちゃんと取れているんですよね。

また高域の伸びも、周波数特性的には同じようなスペックなのですが「ヌケ」というか爽やかさという部分で大きな差が感じられます。
それでいてシャリシャリするような音にはならない。 もう一つはユニット自体の改良もあるのでしょうが、頭部へのフィット感が向上しているため遮音レベルも向上しており、軽量化も相まって頭内での音像定位が揺らぎなく、MDR-1AM2はより「鼻の前にヴォーカルが来る」ようになっています。

MDR-1AからMDR-1AM2への音の進化は、「よりモニタータイプヘッドホンのように、自己主張は少なめだが正確にまんべんなく音が出ている」と言えるのではないでしょうか。
そういう音質的な意図があったのだとすると、「よりシンプルに、控えめに」なデザインの方向性にも納得がいきます。

SONY MDR-1AM2

SONY MDR-1AM2

MDR-1AM2は、MDR-1Aと比較して「買い」なモデルになっているのか?

もうこれは、「マーク2」という名前がもったいない?くらいの、「大きく進化を遂げた、まるで別モデル」とでも言えそうです、MDR-1AM2。

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