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2022.04.22
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【試聴レビュー】MADOO Typ711登場!新登場の国内イヤホンブランドの実力とは?

【試聴レビュー】MADOO Typ711登場!新登場の国内イヤホンブランドの実力とは?

新たな国内イヤホンブランド・MADOOから、大きな「窓」が印象的なプラナー+BAドライバー構成のイヤホン・Typ711がデビュー!今回はこのTyp711の特徴と音質についてレビューします。

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MADOOとは

また新たな国内イヤホンブランドが誕生しました!その名はMADOO(マドゥー)!

MADOOロゴ
MADOOロゴ

実はこのMADOO、HS1300SSや笙-SHO-で知られるAcoustune(アコースチューン)のサブブランドなのです!Acoustuneのサブブランドといえば完全ワイヤレスイヤホンに特化した「ANIMA」が存在しますが、はたしてこの新ブランド・MADOOはいったいどんな方向性をもったブランドなのか?今回はそのファーストモデルとなる「Typ711」が持つ特徴や音質などについて詳しくお届けいたします!

Typ711の外観と特徴

まずはパッケージからご紹介しましょう。
一辺約135mmのグレーの正方形がドーン!という感じで現れましたが…

パッケージはほぼ正方形
パッケージはほぼ正方形

蓋を開けると、まるで腕時計のように収められたTyp711本体が登場!箱は2重になっており、下の段にはネイビーブルーのキャリングケースが収められています。

まるで腕時計のようなパッケージング
まるで腕時計のようなパッケージング

パッケージの内容物はイヤホン本体にキャリングケース、イヤーピース、そして着脱式ケーブルが2本となっています。

パッケージ内容

イヤーピースはMADOOのロゴ入りケースにシリコン製のS/M/Lの3サイズ、そしてフォーム製のフリーサイズがセットされています。

イヤーピースはシリコン製3サイズとフォーム製1サイズが付属
イヤーピースはシリコン製3サイズとフォーム製1サイズが付属

付属の着脱式ケーブルは3.5mmシングルエンドが透明シース、4.4mmバランスが黒シースと2色にわかれていますが、中の線材はどちらも4芯銀メッキ銅線ワイヤーケーブルとのこと。もちろん兄弟ブランド「Acoustune」によるカスタム品で、長さは1.2mとなっています。

ケーブルは3.5mmと4.4mmの2本が付属
ケーブルは3.5mmと4.4mmの2本が付属

こちらがTyp711の本体です。「Typ」というのはドイツ語で「型式」、つまりタイプを意味しています。四角いフェイスプレートは潜水艦や時計の窓をイメージしてデザインされたとのことですが、もしやブランド名のMADOOという名前もそこから…?!

窓をイメージしてデザインされたフェイスプレート
窓をイメージしてデザインされたフェイスプレート

その「窓」には実際に高級腕時計にも使用されているサファイアクリスタルを採用しています。しかも実際に時計用の部品製造を手掛けるメーカー「アダマンド並木精密宝石製」が国内製造しているというこだわりのパーツです。

イヤホンの内部も見えます
イヤホンの内部も見えます

Typ711のシェルはステンレスブロックを削り出し、サンドブラスト処理を施した非常に剛性の高いものとなっています。

MADOOではシェルの剛性は音質に影響すると考えているため、一般的なイヤホンよりもシェルの厚みを充分に確保しているとのことです。ケーブルの端子には日本ディックスが設計・生産する高音質・高信頼性を誇る新IEMコネクター「Pentaconn Ear(ペンタコンイヤー)」コネクターを採用しています。

なお、Typ711本体側の端子まわりにツノのような突起があるため、ケーブル側コネクターカバーの大きさによっては干渉してうまく刺さらない可能性も考えられますのでリケーブルの際にはご注意を。

ケーブル端子にはPentaconn Earコネクターを採用
ケーブル端子にはPentaconn Earコネクターを採用

個性的なデザインのTyp711ですが、ステム形状もまた個性的です。いわゆる小判型ですが、かなり長く引き伸ばされた形となっています。Typ711は高級イヤホンのメインマーケットである日本、香港、中国、韓国などを中心としたアジア地域から約3年間で300人分の男性の耳型を収集し、これをもとにデザインされているそうです。

ステムは細長い小判型
ステムは細長い小判型

Typ711のドライバー構成はプラナー(平面磁界)型+BA型のハイブリッド構成ですが、なんとプラナー型ドライバーには低域用、中低域用、高域の3基を、そしてBAドライバーには中高域に2基をそれぞれ搭載した3プラナー・2BAの計5ドライバー構成のイヤホンとなっています。

これらの多数のドライバーは「アコースティックボックス」と名付けられたパーツに格納してシェル内に固定されており、各ドライバーから発生する音は音響的な最適化が図られたサウンドチューブを通してユーザーの耳に届けられます。これがMADOO独自のハウジングアーキテクチャ「MIAA (MADOO In-ear Acoustic Architecture)」で、これにより製造時の個体差のない、設計されたままの音質を楽しむことが可能となっています。

3プラナー・2BAのハイブリッドドライバー構成
3プラナー・2BAのハイブリッドドライバー構成

音質レビュー

それではいよいよ音質チェックです。今回はAstell&Kern KANN ALPHAと組み合わせてみました。まずは透明シースの3.5mmシングルエンドケーブルで聴いてみます。

Typ711(3.5mmシングルエンド)とKANN ALPHA
Typ711(3.5mmシングルエンド)とKANN ALPHA

プラナードライバーらしさを感じさせるパリッとした高域が印象的な、明るく伸びやかなサウンドに仕上がっています。

前後の奥行きも感じさせる広めの音場と、量感少なめながらタイトでしっかりと芯のある低域・明瞭でメリハリのはっきりした中域とそれぞれの帯域が明確に鳴り分けされる分離感の良さが大きな特徴ではないでしょうか。特に管楽器や、女性のハイトーンボイスなどはなかなか他のイヤホンでは味わえないほどのインパクトがあります。

その反面、どうしても高域が支配的なところも出てきてしまうため、録音状態のあまり良くない音源では刺激が強く感じられるものもありました。また、これもプラナードライバーの特性なのか、再生機器の出力はそれなりに高い方が良いようです。特に高域のハリや低域の締まった感じなど、このTyp711の特徴に関わる部分で出力の強さが大きく影響してくるように感じました。

続いて、4.4mmバランスケーブルに換装して聴いてみましょう。

Typ711(4.4mmバランス)とKANN ALPHA
Typ711(4.4mmバランス)とKANN ALPHA

3.5mmシングルエンドケーブルで聴いた印象はそのままに、低域がよりグッと沈み込むような質感に変化します。左右の音場は元々広めなのでそれほど変わったところはありませんが、前後方向の奥行がやや広がったでしょうか。パッケージに3.5mm・4.4mm両方のケーブルが同梱されているので、こうした比較がしやすいのも嬉しいポイントです。

また、削り出しステンレスのシェルの重さ・細長い小判型のステム形状など、装着感に影響しそうな部分についてはうまくバランスのとられた設計になっているようで、耳に装着してしまえばほとんど気になりません。全体的にゴツゴツとした形状に見えるものの、耳に当たる部分はなめらかな曲線で構成されているので変にぶつかるようなこともなく快適に装着できるイヤホンになっています。

製品仕様

本体重量 53g 型式 ハイブリッド型イヤホン(密閉型)
ドライバーユニット マイクロプラナードライバー3基+バランスドアーマチュア2基 ケーブル長 約1.2m
イヤホン端子 Pentaconn EAR プラグ形状 Φ3.5mm3極/Φ4.4mm5極
インピーダンス 16Ω 周波数特性 20Hz~20kHz

【商品情報】MADOO Typ711

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イメージ

まとめ

MADOO Typ711は、
・サファイアクリスタル製の大きな「窓」が印象的なデザイン
・3基のプラナードライバーと2基のBAドライバーを適切に配置した削り出しステンレスシェル
・明瞭で伸びやかな高域とメリハリある中域、タイトな低域が特徴的なサウンド
と、管楽器やハイトーンボーカルの再現性にこだわりたい方には特にオススメのイヤホンとなっています。


MADOO Typ711は本日よりご予約受付開始、発売は4月29日を予定しております。さっそく店頭に試聴機もご用意しましたので、ぜひお試しください!

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