Monolith（モノリス）はアメリカの家電ショップ「Monoprice」が立ち上げたオーディオブランドです。ショップブランドということもあり入手方法が限られてきましたが、先日の「春のヘッドフォン祭mini」での参考出展が大変ご好評をいただけたこともあり、今回正式に日本国内でお取り扱いが決定しました！

今回はMonolith日本上陸の第一弾モデルとなる平面駆動型ヘッドホン「M1570」について、音質レビューとともに詳細をお届けします。

まずはパッケージ内容のご紹介です。やや大きめの黒い箱を開けると、丸いキャリングケースに収められたM1570本体と1.8m長のケーブルが姿を現します。

イヤーパッドはメモリーフォーム・ラムスキン・イヤーパッドとメモリーフォーム・ベロア・イヤーパッドが1組ずつ付属しており、ラムスキンの方は装着済みとなっていました。また、6.3mm標準→3.5mmミニへの変換プラグも付属しています。

こちらがM1570単体のすがたとなります。ちょっとレトロ感の漂う、重厚なデザインが特徴的です。

ハウジングを正面から見ると、まん丸なフォルムにハニカムパターンのグリルという見るからに開放型！といった見た目をしています。真ん中にはMonolithの「M」マークも。

M1570は直径106mmという大型の平面駆動ドライバーを内蔵しています。平面駆動型というのは複雑なコイルパターンを張り巡らせた振動板を強力なマグネットで挟み込む、という仕組み上、一般的なヘッドホンに比べて重いモデルが多いのですがこのM1570も例外ではありません。重さはなんと670gというなかなかのヘビー級！

とはいえ、実際に装着してみると数字ほどの重量を感じないような作りになっていることがよくわかります。例えばこの幅広でクッションのよく効いたヘッドバンドや…

かなり厚みのあるメモリーフォームが内蔵されたラムスキン製のイヤーパッドなどが装着感の向上に大きく貢献しているほか、重量バランスもうまく取られているようです。

ケーブルコネクタは両出しの4pinミニキヤノンタイプとなっていますが、内部結線が特殊なようで残念ながら他社の同型ケーブル、たとえばAUDEZEのLCDシリーズなどとは互換性がないとのことです。

それでは音質チェックに移りたいと思います。組み合わせるヘッドホンアンプは代理店「スタジオイクイプメント」の担当さんお勧めの「Violectric DHA V590 PRO」としてみました。

やや落ち着いたトーンのフラットサウンドで、伸びや響きよりも歯切れの良さを感じさせます。音場は頭のまわりに少し広がる程度ですが、前後感も含めしっかりとステージが構築されるイメージです。高域はスパッとキレよく、低域も量感より質感重視といった印象で、個々の音がハッキリ際立つような分離感の良さがあります。

特にコーラスが重なるようなところでは、それぞれの声がしっかり描き分けられて耳に飛び込んでくるかのようです。平面駆動型ということで鳴らしづらい部類のヘッドホンではありますが、今回使用したDHA V590 PROのようにある程度の出力を持ったヘッドホンアンプをお持ちであれば、ぜひ一度お試しいただきたいヘッドホンです。

今回ご紹介したMonolith「M1570」は
・知る人ぞ知るブランド発の珍しいモデル
・レトロ感漂うデザインと重厚感
・落ち着いたトーンで音の描き分けに優れたサウンド
と、このモデルならではの魅力をいくつも持ち合わせたユニークなヘッドホンとなっています。発売は本日より開始いたしました！

なお、このM1570には国内代理店「スタジオイクイプメント」が独自チューニングを施した「M1570 Tuned」というモデルも存在します。こちらは受注生産品（納期：約3週間）となりますが、よりスッキリとした音色を目指した日本だけのモデルとなっておりますので、あわせてぜひご検討ください！