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2022.07.20
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【音質レビュー】KLH Audio Ultimate Oneは見た目も音質もハイレベルな開放型ヘッドホン

【音質レビュー】KLH Audio Ultimate Oneは見た目も音質もハイレベルな開放型ヘッドホン

KLH Audio Ultimate Oneは「世界最大のスピーカー・メーカー」と呼ばれたアメリカの名門オーディオブランドから新登場した開放型ヘッドホンです。外観も音質も個性が光る「Ultimate One」の詳細と音質レビューをお届けします。

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KLH Audioとは

KLH Audio(ケーエルエイチオーディオ)は1957年、アメリカのマサチューセッツ州ケンブリッジで設立されたオーディオブランドです。ブランド名の「KLH」は、創設メンバーであるヘンリー・クロス氏、マルコム・S・ロー氏、ジョセフ・アントン・ホフマン氏の頭文字が由来となっています。かつては500人以上の社員を抱え、年間3万台以上のスピーカーを出荷する世界最大のスピーカーメーカーでもありました。

世界で最も販売されたといわれるスピーカー・Model Five
世界で最も販売されたといわれるスピーカー・Model Five

そのKLH Audioからウッドハウジングの開放型ヘッドホンが登場しました!その名も「Ultimate One」、まさにこれ1台でリスニングからモニター用途までこなせるヘッドホンです!

Ultimate One
Ultimate One

今回はこのUltimate Oneについて、詳細と音質について詳しくお届けいたします。

Ultimate Oneの外観と特徴

パッケージ

Ultimate Oneのパッケージ内容は本体、専用キャリーケース、ケーブル、3.5→6.3mm変換プラグ、ポーチとシンプルな構成です。なお、この他に簡易的なマニュアル(英語表記)と国内代理店の保証書(1年間保証)が付属しています。

Ultimate Oneのパッケージ内容
Ultimate Oneのパッケージ内容

ドライバー

Ultimate Oneは、直径50mmの大口径ピュア・ベリリウム・ドライバーを搭載した開放型ヘッドホンとなっています。

ゼブラウッドハウジングにピュア・ベリリウム・ドライバーを搭載
ゼブラウッドハウジングにピュア・ベリリウム・ドライバーを搭載

ハウジング

ハウジングは削り出しのゼブラウッド製で、いかにも開放型、という感じの金網状パーツがはめ込まれています。

Ultimate Oneは開放型
Ultimate Oneは開放型

ヘッドバンド

ヘッドバンドは約45mmとかなり幅の広いもので、外側には最高級のカウハイド・レザーを使用しています。カウハイド・レザーとは「生後2以上経過した出産経験のある牝牛の革」のことで、柔らかく丈夫なため靴やバッグなどでも多く使われています。

ヘッドバンド外側はカウハイド・レザーを使用
ヘッドバンド外側はカウハイド・レザーを使用

ヘッドバンドの内側には高級ラムスキンを使用しており、外側と内側で異なる2種類の皮革を使用しているのが特徴です。

ヘッドバンド内側は高級ラムスキンを使用
ヘッドバンド内側は高級ラムスキンを使用

イヤーパッド

イヤーパッドもヘッドバンドと同じく、外側がカウハイド・レザー、内側が高級ラムスキンという構成です。直径90mmほどの円形で耳をすっぽりと覆い、厚みもあるため装着感は良好です。

イヤーパッドも外側がカウハイド・レザー、内側が高級ラムスキン
イヤーパッドも外側がカウハイド・レザー、内側が高級ラムスキン

ケーブル

ケーブルは着脱式で、3.5mmステレオ端子となります。着脱端子は左ハウジングに設けられていますが、特に段差などはないので他のケーブルも使いやすいかと思います。

ケーブルは着脱式
ケーブルは着脱式

付属ケーブルは2mの純銀製リッツ編みケーブルとなっており、柔らかく取り回しもしやすいものです。ただし、布巻シースのためややタッチノイズ(衣服などとこすれてガサガサと鳴る)が発生しやすいようです。

プラグ根元のスプリングがちょっとレトロな感じを出しているのもユニークです。

付属ケーブルは2mの純銀製リッツ編みケーブル
付属ケーブルは2mの純銀製リッツ編みケーブル

ちょっと便利なのがスイーベル機構の向きではないでしょうか。外側・内側どちらにも90度近く回転するので、首に掛ける時や片耳でモニタリングする時など、可動方向を気にせず使うことができます。上でご紹介した写真ではケーブル着脱端子が左にあるのに対し、下の写真では右になっていることでお分かりいただけるかと思います。

外側・内側どちらにも回転可能
外側・内側どちらにも回転可能

Ultimate One音質レビュー

それではいよいよUltimate Oneの音質チェックに移りましょう。今回は据置ヘッドホンアンプ「Violectric DHA V590 PRO」と組み合わせてじっくりテストしてみたいと思います。

Ultimate OneとDHA V590 PRO
Ultimate OneとDHA V590 PRO

ピュア・ベリリウム・ドライバーの特徴であるパキッとした華やかな高域とタイトな低域によるスピード感、開放型らしい音ヌケの良さと広がりが印象的な音づくりです。ケーブルも純銀ということでかなり高域の主張が強く出るのではないか?と想像していましたが、ゼブラウッドハウジングが刺激的な部分をうまく吸収してくれているのかいわゆる「刺さり」を感じる手前で収まっているようです。

低域はやや量感が控えめですが、しっかり芯を感じさせるため物足りなさはありません。こうした音傾向ではボーカル域がドライになりがちですが、これもウッドの響きがうまく影響しているのか、この「Ultimate One」では若干サラッとしたイメージはあるもののボーカルの情感表現も味わえるのが面白いところです。音場は頭の前後左右2まわりほどに展開され、定位感も良好なのでモニター用途にも向いているのではないでしょうか。

また、重量は340gと数字上は少々重いように見えますが、幅広かつクッションの効いたヘッドバンドと厚みのあるイヤーパッドが荷重を分散してくれるため、装着時の負担はあまり感じません。ヘッドバンド、イヤーパッドとも通気孔の開いたパンチングレザーとなっているので、長時間の装着でも問題なく使用できそうです。

製品仕様

ドライバー 50mmピュア・ベリリウム・ドライバー 重量 12オンス (340g)
インピーダンス 32オーム 感度 97dB
周波数特性 18 Hz~22 kHz +/- 3db 音圧レベル 108 dB

【商品情報】KLH Audio Ultimate One

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KLH Audio Ultimate One

まとめ

60年以上の歴史をもつオーディオブランド「KLH Audio」が生み出した開放型ヘッドホン「Ultimate One」は
・ゼブラウッド製ハウジングに直径50mmの大口径ピュア・ベリリウム・ドライバー搭載
・2種類の高級皮革を組み合わせたヘッドバンドとイヤーパッドで安定した装着感を実現
・パキッっとした高域とタイトな低域でスピード感がありつつボーカルの情感も表現するサウンド

と、外見的にも音質的にも個性の強さを感じさせるハイレベルな仕上がりのヘッドホンとなっています。

Ultimate Oneは本日から発売開始、試聴機も同じく本日から店頭展示しておりますので、ぜひ一度お試しください!

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