アメリカの人気イヤホンメーカー64 Audioから、日本国内50台限定販売のハイクラスユニバーサルイヤホン「Fourte Blanc(フォルテブラン)」が登場します。今回は、この4ドライバーIEMの純白のイヤホンについて詳細と音質レビューをお届けします。
64 Audioとは
64 Audio Fourte Blancの外観と特徴
Fourte Blanc音質レビュー
製品仕様
まとめ
64 Audio(シックスティフォーオーディオ)はアメリカ・ワシントン州に本社を構えるイヤホンメーカーです。当初は「1964 EARS」という名称でしたが2015年に現在の名前に変更、数々のカスタムイヤホン、ユニバーサルイヤホンを生み出した世界中のオーディオファンから支持されるブランドのひとつです。
その64 Audioの代表的なユニバーサルイヤホンといえば、2017年に発売された「tia Fourte」。聴覚障害リスクを抑える技術「apex(Air Pressure Exchange) Technology」や、独自のチューブレス設計を採用した「tiaドライバー」を搭載したことで話題となり、今もなお人気のイヤホンです。
そして今年、tia Fourteの遺伝子を受け継いだ”日本国内50台限定販売”の特別モデルが登場します!それがこちらの「Fourte Blanc(フォルテ ブラン)」です!
今回はこのFourte Blancについて、詳細および音質レビューをお届けします。
落ち着いたグリーンのスリーブを外すと、真っ白な外箱が現れます。フタを開けると中には円形のケースに収められたFourte Blanc本体とケーブル、そしてイヤーピースが収められています。
内容物はFourte Blanc本体にプレミアムレザーケース、3.5mmパール・プレミアムケーブル、 イヤーチップ(3種類・3サイズ)、ロゴステッカー、クリーニングツール、ケーブルクリップのほか、別パッケージで4.4mmシールド・シルバーコアケーブルが付属します。
イヤーチップはシリコン、Spinfit、TrueFidelity(フォームタイプ)の3種類が付属するのですが、よく見るとシリコンチップ(左)とSpinfit(右)でかなり高さが違うことがわかります。実際に耳への装着感もかなり違ってきますので、TrueFidelityもあわせいろいろな組み合わせで試してみるのが良さそうです。
Fourte Blancの筐体は、アメリカの金属メーカー・カイザーアルミニウム社が製造する耐食性、強度、機械加工性に優れた”T6061アルミニウム合金”を採用しています。このT6061アルミニウム合金にセラミックコーティングを施すことで、モデル名のとおりBlanc(フランス語で「白」)のイヤホンに仕上げられているのです。
ケーブルコネクタはフラット2pinタイプ、ステム(軸)は段差のないストレートタイプです。
Fourte Blancは低域用のダイナミック1基・中高域用のBA1基・中域および高域用のtiaドライバー各1基の計4ドライバー構成となっています。
構成自体はベースモデル・tia Fourteと変わってはいませんが、低域用ダイナミックドライバーには新設計のフィルターを搭載、配線にはカルダスオーディオの27 ゲージGrade 1 (Ultra) Low-Eddy Copperを採用することで、リニアリティ(入力信号に対する出力信号の忠実度)が大幅に向上し歪みが半減したとのことです。
ベースモデルであるtia Fourteと並べた様子がこちらです。筐体のサイズとしてはほぼ同じで、フェイスプレート部が平ら(tia Fourte)か、盛り上がっているか(Fourte Blanc)という違いがあるくらいです。
なお、このグリーンを基調とした複雑な模様をもつフェイスプレートは、銅板の表面を薬品で染色した”パティーナ仕上げ銅”によるものです。これは個体別にデザインが異なる、個性的なフェイスプレートとなっています。
Fourte Blancには「3.5mmパール・プレミアムケーブル」と、「4.4mmシールド・シルバーコアケーブル」の2種類のケーブルが付属します。
これはただ単にプラグだけを替えたものではありません。特に4.4mmシールド・シルバーコアケーブルは、純銀コア線と銀メッキ銅線を 6×6×1 で撚り合わせた導体に純銀製のシールドを組み合わせた、Fourte Blanc専用設計のバランスケーブルとなっています。
それではFourte Blancの音質を確認したいと思います。プレイヤーにはAstell&Kernの大人気フラッグシップモデル「A&Ultima SP3000」を選択、イヤーチップはSpinfitを装着して、まずは3.5mmパール・プレミアムケーブルで聴いてみましょう。
ベースモデルtia Fourte特有のウォーム感のある濃厚な中低域、深みを感じさせる低域は受け継ぎつつ、ダイナミックドライバーの改良によるものか低域の重さがさらに増した印象です。音場は球体状に広がり、定位感も充分に高いレベルではありますが事細かに音を分離させる方向ではなく、重層的に音を積み重ねるような厚みを感じさせます。
では、ケーブルを4.4mmシールド・シルバーコアケーブルに付け替えてみるとどう変化するでしょうか。
バランス化による左右方向の音場のさらなる広がりに、銀成分が増した導体の効果で高域の主張がかなり強まったように感じます。シングルエンド接続時にはやや落ち着いたイメージの音質でしたが、4.4mmシールド・シルバーコアケーブルを使用することで全体的な音の鮮度が上がり、若干派手めな傾向のサウンドに変化するので好みに応じて選んでいただくと良いかと思います。
ドライバー | ハイブリッド型 | ドライバー構成 | 4ドライバー Low ( ダイナミック型 ) x 1,tia Mid x 1,Mid/High x 1,tia High x 1 |
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採用技術 | tia Technology、apex Technology | 周波数特性 | 5Hz - 20kHz |
入力感度 | 114dB@1kHz@1mW | インピーダンス | 10Ω@1kHz |
【商品情報】64 Audio Fourte Blanc
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64 Audioの限定イヤホン「Fourte Blanc」は
・T6061アルミニウム合金にセラミックコーティングを施した純白の筐体
・純銀コア線と銀メッキ銅線を撚り合わせた導体に純銀製のシールドを組み合わせた、専用設計のバランスケーブルが付属
・ウォーム感のある濃厚な中低域、深みのある低域で重層的な厚みを感じさせるサウンド
と、定番ハイクラスイヤホン・tia Fouteの良さを受け継ぎつつさらに進化したモデルとなっております。
Fourte Blancは日本国内販売数が50台限定という特別モデルです。ご予約受付は本日より開始、発売は11月25日を予定しております。試聴機も本日より店頭展示しておりますので、tia Fourteの音をよくご存知の方も、ハイクラスイヤホンの音をまだじっくり聴いたことがないという方もぜひお試しください!