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2023.05.29
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qdc Hybrid Folk-Sレビュー | 音導管を採用した美音系のサウンドが特徴の有線イヤホン

qdc Hybrid Folk-Sレビュー

qdc Hybrid Folk-Sをオーディオ専門店スタッフがレビューします。ゴールデンメイプルをイメージしたシェルとハイブリッド構成のドライバー、独自技術の音響キャビティと音導管を採用した美音系のサウンドが特徴の有線イヤホンを紹介します。

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qdcとは

qdc(キューディーシー)は、中国・深セン発のイヤホンブランドです。軍や警察向けにオーディオデバイスの研究を行ってきた技術や知見を活かし、中国プロフェッショナル・オーディオ市場におけるステージモニター用カスタムイヤーモニターのシェアはなんと70%超!という実力派ブランドですが、日本には2016年6月に本格上陸、カスタム・ユニバーサルそれぞれで幅広いモデルを送り出しています。
特に2017年11月に発売された「NEPTUNE」(生産完了品)は、3万円前後というお手頃価格と鮮やかなブルーのシェルで非常に高い人気を集めました。

qdc NEPTUNE(生産完了品)の画像
qdc NEPTUNE(生産完了品)

そのqdcから、独自技術である独立した音響キャビティと音導管を採用したユニバーサルイヤホン「Hybrid Folk-S」(以下「Folk-S」)が発売されました!

今回はこのFolk-Sについて、詳細と音質レビューをお届けいたします。

Hybrid Folk-Sの画像
Hybrid Folk-S

Hybrid Folk-Sの特徴

パッケージ内容

まずはFolk-Sのパッケージ内容からご紹介します。竹製の収納ボックスの中には、イヤホン本体およびケーブル、3.5mm3極・2.5mm4極・4.4mm5極の各プラグ、シリコンイヤーピース(S/M/L)、シリコンイヤーピースダブルフランジタイプ(S/M/L)、クリーニングツール、キャリングケース、マニュアル類が収められています。

Folk-Sのパッケージ内容の画像
Folk-Sのパッケージ内容

付属ケーブル

付属ケーブルはTIGERやDmagic Soloといった最近のqdc製品でおなじみ、3.5mm/2.5mm/4.4mmの切替が簡単に可能な3in1プラグとなっています。線材には、取り回しがしやすくニュートラルなサウンドの銀メッキ銅ケーブルを採用しています。

簡単に交換が可能な3in1プラグを採用の画像
簡単に交換が可能な3in1プラグを採用

フェイスプレート

こちらがFolk-Sのフェイスプレートで、中央部にはカエデの葉があしらわれています。Folk-Sの開発が秋、中国古来の哲学・五行でいう「金秋(きんしゅう)」から始まったことから、ゴールデンメイプルをイメージした特別な民芸デザインを採用しています。

Folk-Sのフェイスプレートの画像
Folk-Sのフェイスプレート

シェル内側

Folk-Sをシェル内側から見た図がこちら。秋の紅葉を思わせるような琥珀色のシェルに網目状のフィルターを内蔵したメタル製のステム、その内部には製品名が示すとおり1基のBAドライバーと1基のダイナミックドライバー、そして1基のフラットパネルドライバー(平面振動板)の計3種類のドライバーがハイブリッド構成で搭載されています。

ケーブルコネクタはシェルから端子が飛び出す形のいわゆる「qdc2pinタイプ」です。

Folk-Sのシェルの画像
Folk-Sのシェル

ドライバー

3種類のドライバーのうち、フラットパネルドライバーとダイナミックドライバーは「アコースティックダクト」と呼ばれるキャビティに収められ、BAドライバーとは空間的に独立して配置されています。

異なる種類のドライバーを搭載するハイブリッド構成のイヤホンでは、特に空気の動き・流れが大きいダイナミックドライバーの影響を他のドライバーが受けてしまうという問題が発生してしまうのですが、Folk-Sではこの「独立した音響キャビティと音導管」を採用することでそうした問題を解消し、フラットな音質特性を実現したのことです。

Folk-Sのドライバー構成図の画像
Folk-Sのドライバー構成図

音質レビュー

それではFolk-Sのサウンドをチェックしてみましょう。プレイヤーにはAstell&Kern KANN ALPHAを使用しました。

Folk-SとKANN ALPHAの画像
Folk-SとKANN ALPHA

非常にシャープかつキレのあるサウンドですが、不思議と冷たい感じはなくややウォーム感も持った音作りになっています。全体的な音質傾向としてはやや高域よりのフラットバランスで、高音の伸びの良さとタイトな低域、そこに存在感のある中域が加わって全体をまとめあげるような一体感を持たせているようです。"folk"という単語には「人々」という意味のほか、フォークソングと言われるように「民謡調の」という意味がありますが、まさに人の歌声をメインに楽しめるようなイヤホンとなっています。

ここでプラグを4.4mmバランスに変更して聴いてみます。特に低域のダイナミックさと音場の広がりが一段と際立つような変化をみせてくれますが、一方で音像がやや大きめに感じられる部分もあるようです。プラグ変更もまっすぐ引き抜くだけと簡単なので、このあたりは聴く楽曲やジャンルにあわせる形で積極的に使い分けを楽しむと良いかと思います。

なお、qdcはもともとカスタムイヤホンメーカーとして設立されたこともあり、このFolk-Sのカスタム版となるモデル「Hybrid Folk-C」も受注受付中となっています。このFolk-Cはドライバー構成はまったく同じですが、カスタムイヤホンですので好みのカラーやフェイスプレートが選べるほか、ケーブルコネクタについてはフラット2pinタイプへの変更も可能です。また、3in1プラグを採用したケーブルの線材も4C銀+銀メッキ銅へと変更されています。価格的には2万円ほど高くなってしまいますが、世界にひとつの”自分だけのイヤホン”にしたい、という方はぜひこちらもご検討ください。

【商品情報】qdc Hybrid Folk-C

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qdc Hybrid Folk-C

製品仕様

ドライバー ハイブリッド型 ドライバー数 1BA+1DD+1PD / 3ドライバー(片側)
形式 密閉型 周波数応答範囲 10 – 40,000 Hz
入力感度 101 dB SPL/mW インピーダンス 15Ω

【商品情報】qdc Hybrid Folk-S

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qdc Hybrid Folk-S

まとめ

qdcのドライバーイヤホン最新モデル「Hibrid Folk-S」は、
・ゴールデンメイプルをイメージした”秋”を感じさせるプロダクトデザイン
・フラットパネル、ダイナミック、BAの各ドライバーを1基ずつ搭載したハイブリッド構成
・シャープでキレがありつつ、ややウォーム感も持ったボーカル向きの音作り

と、季節感あふれる美しい外見と美音系のサウンドが楽しめるイヤホンとなっています。

こちらのFolk-Sはただいま好評発売中、店頭デモ機もご用意しております。ぜひ3種類のドライバーが見事に調和した一体感のあるサウンドをお楽しみください!