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2023.09.14
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カスタムイヤホンオーダー方法 | qdc Anole V14-C のカスタムIEMをオーダーから完成まで紹介

カスタムイヤホンオーダー方法 | qdc Anole V14-C のカスタムIEMをオーダーから完成まで解説

耳型を採ってオーダーする世界にひとつだけのカスタムイヤホンのオーダー方法から耳型(インプレッション)採取から完成までの制作の流れをスタッフが実際にオーダーしたqdc Anole V14-Cを例として詳しく解説します。

フジヤエービック店舗イメージ
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カスタムイヤホン(カスタムIEM)とは

イヤホンに興味を持った方なら一度はオーダーしたいのが、自分の耳の形に合わせて作られるカスタムイヤホンではないでしょうか。元々はステージでパフォーマンスするアーティストが、大音量の中でも必要な音や合図を聴き取れるように作られたため「カスタムIEM(In Ear Monitor)」とも呼ばれており、文字通り世界にひとつの、自分だけのイヤホンとなることからイヤホンマニアの間でも非常に人気の高いジャンルとなっています。

フジヤエービックのカスタムイヤホンコーナーの画像
フジヤエービックのカスタムイヤホンコーナー

一方で、カスタムイヤホンには
・耳型(インプレッション)が必要となる
・メーカーやモデル、カラーなど選べる項目が多くて複雑そう
・オーダーメイドは時間がかかる
など、普通のイヤホン(カスタムイヤホンに対して「ユニバーサルイヤホン」と呼ぶこともあります)とは違う点も多いため、なかなかオーダーの決心がつかない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はちょうど先日、フジヤエービックスタッフが個人的にオーダーしたカスタムイヤホン「qdc Anole V14-C」が到着したので、その様子を振り返りながら「カスタムイヤホンのオーダー手順」と「カスタムイヤホンとユニバーサルイヤホンの違い」についてご紹介したいと思います。

Anole V14-Cの全体画像
qdc Anole V14-C

カスタムイヤホン(カスタムIEM)制作の流れ

①メーカー・モデル選択

まずは「どのカスタムイヤホンをつくるか」からスタートです。
カスタムイヤホンはたとえば国内メーカーのFitEar、Canal Works、くみたてLabをはじめ、アメリカのJH Audioや64 Audio、Noble Audioなどさまざまなメーカーが手掛けています。当然ながらそれぞれのメーカーでは複数のモデルを用意しているので、選択肢はなんと当店取り扱いモデルだけでも100種類以上!その中からどのモデルを選ぶか、というのも大変ですが、フジヤエービック店頭にはそれぞれの試聴機をご用意しておりますのでまずはお気に入りのモデルを見つけ出してみましょう。「ヘッドフォン祭」などのイベントでのご試聴であれば、メーカー・代理店の方からアドバイスももらえるのでより探しやすいと思います。

今回フジヤエービックスタッフは”今までつくったことのないメーカー”で、なおかつ”同じモデルのユニバーサル版を試聴した時に気になっていた”モデルの「qdc Anole V14-C」を選ぶことにしました。カスタムイヤホンには、このV14-Cのようにユニバーサルモデル(この場合「Anole V14-S」)が存在する製品が多くありますので、まずはユニバーサルモデルを聴いてみて気に入ったらカスタムへ…というのも面白いかと思います。

【商品情報】qdc Anole V14-S

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qdc Anole V14-S

【商品情報】qdc Anole V14-C

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qdc Anole V14-C

②オーダー内容決定

一般的なイヤホンの基本構造のイメージ
一般的なイヤホンの基本構造

モデルが決まったら、今度はカラーの選択です。カスタムイヤホンでは多くの場合、フェイスプレート(イヤホンの表面)とシェル(イヤホン本体)の色やマーク、オプションでフェイスプレートに印刷する好きな画像(アートワークと呼びます)まで選ぶことが可能です。

カスタムイヤホン、というくらいなので自分の好きなようにカスタマイズしちゃいましょう。

…とはいえ、ここがもしかしたらカスタムイヤホンをつくる中で一番迷うところかもしれません。あまりに自由に選べるので、かえってどれにしてよいのかわからなくなってしまうのです。そんな時は、
・どんな組み合わせでも合うクリア(透明)を選ぶ
・SNSなどで他のユーザーがアップしていたカスタムイヤホンの写真を参考にする
・推しのイメージカラーやメンバーカラーを選ぶ

などはいかがでしょうか?ほかにもカスタムイヤホンに入れるネームの指定、ケーブルのコネクタ・プラグの指定などもこの時に決めることになります。オーダーシートの各項目をしっかり確認し、記入していきましょう。
※一部カラーやアートワークは有料オプションとなります
※メーカー・モデルによっては色や素材が固定の場合があります

カスタムイヤホンのオーダーシートの画像
カラーやオプションの希望をオーダーシートに記入します

また、オーダーシートには納期やリフィット(完成後の装着感調整)に関するご説明や諸注意が記載されています。カスタムイヤホンはオーダーメイドモデルとなるため、ご注文後のキャンセルもできません。これらをしっかりとご確認いただいた上でご注文くださいますようお願い致します。

③耳型(インプレッション)採取

オーダー内容が決まったら、次は耳型(インプレッション)採取です。耳型採取の方法は複数あります。

・フジヤエービック提携の補聴器店で採取
・ヘッドフォン祭会場で採取
・お近くの補聴器店で採取
となりますが、お近くの補聴器店で採取する場合は必ず「カスタムイヤホンのことを知っている補聴器店」をご利用ください。カスタムイヤホンと補聴器では必要な耳型の範囲が異なるため、そもそも作成できない・完成品が耳に合わない、といったトラブルの原因となります。

また、耳型採取は”医療類似行為”にあたるため、必ず認定補聴器技能者の資格を持つ方が行うようにして下さい。今回は先日開催されたヘッドフォン祭miniでの耳型採取の様子をご紹介したいと思います。

まずは耳の中に異常がないかをチェック。この時に耳の中にキズや腫れ、ひどい耳垢がある場合は残念ながら耳型採取ができませんので、事前に軽い耳掃除をしておくことをおすすめします。

耳の中をチェック

耳の中をチェックしている画像
採取前に耳の中をチェックします

耳の中に異常がなければ、いよいよ耳型採取にとりかかります。

なお、耳型の採取方法としては軽く口を開けて行う「開口式」、バイトブロックと呼ばれるスチロール片をくわえて行う「バイトブロック式」がありますが、qdcのカスタムイヤホンはバイトブロック式を推奨しています。一般的に口を開けて採取した方が完成品の装着感がきつくなる傾向にあるとのことです。

バイトブロック式

バイトブロック式の様子の画像
バイトブロック式の様子

鼓膜を保護するためのスポンジ栓を耳の奥に入れたら、印象材と呼ばれるシリコンを流し込んでいきます。この時、耳型が変形してしまうおそれがあるのでなるべく口は動かさないようにご注意ください。
カスタムイヤホンを複数持つ方の中には、この「印象材が流し込まれる時の感覚」がクセになる…という方も少なくないようです。

印象材を流し込み

印象材を流し込んでいる画像1
耳の中に印象材を流し込みます

カスタムイヤホン作成に必要な部分まで印象材が流し込まれたら、固まるまで5~10分ほど待ちます。

型取り

印象材を流し込んでいる画像2
結構広い範囲まで型取りします

これを左右ともおこなうので、耳型採取の所要時間は20~30分ほどかかります。

印象材が固まるのを待っている女性の画像
耳型がしっかり固まるまでお待ちください

耳型完成

こちらができあがった耳型となります。耳の中の形というのはなかなか見る機会はありませんが、ご覧のとおりかなり複雑な形状となっています。また、左右の形も似ているようで結構違いが出ていますね。

完成した耳型の画像
完成した耳型(例)

あとはお会計(イベント会場では採取前)を済ませて耳型とオーダーシートをお預けいただければ、ひとまず作業は完了です。カスタムイヤホンの完成をじっくりお待ちください。

なお、カスタムイヤホンの納期はメーカーにより異なりますが、おおむね2~3ヶ月ほどとなります。また、メーカーの繁忙具合や国際流通事情により納期が延びるケースもありますので、楽しみにされている中大変申し訳ございませんが長めにお待ちいただければ幸いです。

 

カスタムイヤホン完成

…というわけで、オーダーから約2ヶ月ほどで完成したV14-Cが到着しました!

qdc Anole V14-Cを箱に納めた画像
完成した qdc Anole V14-C

到着時にはオーダー内容と完成品の仕様が合っているかどうか、フィット感はどうかなどチェックをお忘れなく。

まとめ

今回はqdcのカスタムイヤホン「Anole V14-C」オーダー時の流れをご紹介しました。カスタムイヤホンには
・モデルだけでなくカラーリングや仕様を自由に選択できる楽しさ
・耳型採取、オーダー完了から完成までの待ち遠しさ
・耳型にぴったり合った”自分だけのイヤホン”が持つ特別感

といったユニバーサルモデルにはない魅力が数多く詰まっています。
今回スタッフが制作したqdc Anole V14-Cについて詳しくレビューしていますのでこちらもぜひご覧ください。

qdc Anole V14-C レビュー | 16種類の音質変化が楽しめるカスタムイヤホン

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