Technics EAH-AZ80とEAH-AZ60M2をオーディオ専門店スタッフがレビューします。3台同時マルチペアリング対応やダイレクトモード搭載など機能性の向上と汎用性の高いサウンドが特徴のテクニクスのワイヤレスイヤホンを詳しく紹介します。
目次
Technics(テクニクス)とは
EAH-AZ80の特徴
前モデルAZ70と機能を比較
EAH-AZ80の装着感レビュー
EAH-AZ80の音質レビュー
製品仕様
EAH-AZ60M2の特徴
EAH-AZ60M2の装着感レビュー
EAH-AZ60M2の音質レビュー
製品仕様
まとめ
TechnicsはPanasonicの総合Hi-Fiオーディオ・DJ機器ブランドとして、ターンテーブル、アンプ、スピーカー、ネットワークオーディオ、ヘッドホン、完全ワイヤレスイヤホンを展開しています。
中でもターンテーブル「SL-1200シリーズ」はクラブDJ用機材のスタンダード機として愛用者も多く、世界中のDJや音楽愛好家から絶大な支持を獲得しています。近年では、完全ワイヤレスイヤホンもその高い品質が評価され、人気があります。
【試聴レビュー】テクニクスの完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ60」「EAH-AZ40」の情報をいち早くお届け!
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コンパクトなサイズ感に加え、サーキュラー加工が施されたタッチセンサーや金属カバーが設けられたマイク部分など、全体的に質感が向上している印象です。
充電ケースは、アルミ素材を使用したスリムな形状にロゴが刻印されていて高級感があります。
また、ケース内部にLEDランプが設置され、動作状況が確認できるようになっています。イヤホンをケースから取り出す際も、若干ざらついた質感のため掴みやすく、落とす心配は少ないのではないでしょうか。
イヤーピースはシリコン製の正円タイプが入っており、こちらは中心部と外周部で硬度を変えることによりフィット感が向上しています。また、サイズが7種類入っており、XSとSサイズに関しては高さが異なる2種類ありますので、好みに合ったフィット感のイヤーピースを選ぶことができます。
ステムは若干太めですが、所謂市販の他社イヤーピースもご使用いただけます。
同社の有線イヤホンのEAH-TZ700に使用されているドライバーと同素材のアルミニウム振動板、フリーエッジ構造を採用した直径10mmのドライバーを採用しています。
AZ70から大きく進化した点は
➀マルチペアリングが3台まで対応
②独自のフィードフォワード方式とフィードバック方式を組み合わせた、デュアルハイブリッドノイズキャンセリングを搭載
③専用アプリを使用することでアンビエントモード(外音取り込み)のトランスペアレントモードとアテンションモードの切り替えが可能
です。
通常ワイヤレスイヤホンはイヤーピースを耳穴に押し込み、その接触面でイヤホンをホールドする形をとっていますが、AZ80は耳のコンチャ部(耳の中心部に位置する窪み)をホールドする際に活用することにより、装着時の安定性や快適性を向上させています。
特定の帯域が目立つということはなく音場感も余裕があり、全体的にハイレベルなサウンドです。今までのサウンド傾向と同様に高解像度で粒立ちが良い高音域にプラスしてレスポンスが向上しました。中音域はボーカル域の密度や表現が増して音の分離が良くなっています。低音域は、AZ70の時と同様の量感がありつつもレスポンスが向上しています。
AZ70と比較すると低音域が一番変化したように感じました。そういった点から、AZ70はロックや早めの楽曲は苦手な印象でしたが、AZ80では大分改善されたのではないでしょうか。
ノイズキャンセリング | 対応 | マルチポイント | 3台対応 |
---|---|---|---|
再生時間 (イヤホン本体) | 約 7.0 時間(ノイズキャンセリング ON、AAC) | 充電時間 | イヤホン+充電ケース(同時充電):約 3.0時間 |
Bluetoothバージョン | Ver.5.3 | 対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
防水性能 | IPX4 ※6 相当 (イヤホン本体のみ) | 質量 | イヤホン本体:約7 g(片側のみ:LR同値)、充電ケース:約 50g |
【商品情報】Technics EAH-AZ80
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イヤホンの形状は前作AZ60とほぼ同一で、内側に付いているセンサー部やマイク穴の数に違いがあります。
前作のAZ60より高さや厚みが増しています。機能としてはQi(ワイヤレス充電)に対応していることが違いとしてあります。
イヤーピースはAZ80と同じく、7種類付属しています。
前作AZ60と同一のバイオセルロース振動版を搭載した8mmドライバーを搭載しています。
AZ80と同一の機能が搭載されています。
AZ80は耳のコンチャ部でホールドする形状となっていることに対し、AZ60M2はカナル部でホールドしてイヤホン本体を支える形状になります。
ドライバーは、AZ60と同一となります。イコライザーを経由しないダイレクトモードを搭載することにより、音質の劣化が少なくなっています。
傾向としては、薄いヴェールが一枚剥がれて音がクリアになったイメージです。なお、ダイレクトモードは、AZ80にも搭載されています。
ノイズキャンセリング | 対応 | マルチポイント | 3台対応 |
---|---|---|---|
再生時間 (イヤホン本体) | 約 7.0 時間(ノイズキャンセリング ON、AAC) | 充電時間 | イヤホン+充電ケース(同時充電):約 3.0時間 |
Bluetoothバージョン | Ver.5.3 | 対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
防水性能 | IPX4 相当 (イヤホン本体のみ) | 質量 | イヤホン本体:約7 g(片側のみ:LR同値)、充電ケース:約 45 g |
【商品情報】Technics EAH-AZ60M2
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AZ80は有線モデルで採用しているアルミニウムの振動版を搭載したことにより、音質面でのサウンドのレスポンス感が向上しました。
2機種とも機能性は同じですが、世界初の3台同時のマルチペアリングに対応やダイレクトモード搭載による音質の向上するなど、全体的に機能性が向上しています。
前作から基本性能を高め、3台同時のマルチペアリングに対応する等の機能革新もしたAZ80とAZ60M2。音質面でも様々なジャンルに対応出来る汎用性の高いモデルとなっておりますので、オールラウンダーなワイヤレスイヤホンを探されている方におすすめな2モデルです。