GEEKWOLD GK20 をオーディオ専門店スタッフがレビューします。BA、ダイナミック、ピエゾの3種類・計7基のドライバーを搭載しながら、各音域を絶妙にチューニングした安定感抜群のサウンドが楽しめる有線イヤホンを詳しく紹介します。
GEEK WOLD(ギークウォード)は2018年にヘッドホン市場に参入を開始したブランドです。ギーク(技術オタク)というブランド名が示すとおり、非常に個性的な製品づくりでイヤホンマニアの間で話題となり、日本国内では2023年4月に発売を開始した「GK100」で正式デビューを飾りました。
【商品情報】GEEK WOLD GK100
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そのGEEK WOLDから、国内デビュー第2弾となるイヤホンが発売されました!それがこちらの「GK20」です!
今回はこのGK20について、特徴および音質レビューをお届けいたします。
スリーブを外して箱を開けると、鮮やかなブルーを基調としたフェイスプレートが現れます。
こちらがGK20のパッケージ内容です。グレーのセミハードケースにケーブル、イヤホン本体、保証書、イヤーピース(2種類・各3サイズ)とシンプルな構成です。
保証書にはブランドの成り立ちが日本語で記載されていました。
ケーブルは2pinタイプの4.4mmバランスプラグとなっています。プラグのスリーブにはブランド名も刻印されていました。
イヤーピースは2種類、半透明のものとブラックのものがそれぞれ3サイズ付属しています。ご覧のとおり高さや口径が異なっているので、好みに応じて選択して下さい。
フェイスプレートは左右とも、濃淡パターンのあるブルーにブランド名「GEEK WOLD」の名が刻まれたものになっています。
ケーブルコネクタは0.78mmの2pinタイプで、イヤホン側はフラットです。ステム(軸)の太さも一般的なので、他社製イヤーピースの装着も問題ないかと思います。先端部にはパンチングメタル状のフィルターがはめ込まれていました。
さて、GK20が”ギーク”である理由はそのドライバー構成にあります。一見普通のエントリークラスイヤホンに見えるそのシェルの中には、
さらにダイナミックドライバーは自社開発の同軸ダブル・キャビティ・ムービングコイル構成となっていて、2つの異なるダイアフラムが低周波と低域の補強をそれぞれ担当しています。
それではGK20の音を確認してみたいと思います。プレイヤーにはAstell&Kern KANN ALPHAを組み合わせてみました。
ややウォームさを感じさせる中低域とドッシリした低域に、左右に広めの音場と定位の良さが加わった安定感抜群のサウンドです。
逆にブランド名やドライバー構成などから「イロモノ」的なものを期待しているとやや肩透かしを食らってしまうような、各音域のまとまりの良さが感じられます。
特にBA・ピエゾと高域部分を担当するドライバーが多いことから、高域がキツめになるのでは…と予想する方も多いかと思いますが、明瞭感やヌケ感の良さはありながら刺激的にはならないギリギリのところで収まっている絶妙なチューニングに仕上がっているのが特徴です。
では、国内デビューモデル・GK100と比較してみるとどうでしょうか。GK100はGK20と同じく3種類のドライバーを搭載したモデルですが、その構成は「2BA・3ダイナミック・4ピエゾ」とそれぞれのドライバー数が異なっています。また、GK100ではケーブルがハイクラスケーブルブランド・HAKUGEI製の3.5mmシングルエンド接続となっているという違いもあります。
全体的なサウンド傾向は非常に似通っていて、どちらも落ち着きのあるややウォーム感のある音作りとなっています。
よく聴き込むと、GK100の方が奥行き感・回り込み感に優れているのでより臨場感のある音場が味わえるほか、低域がGK20よりもスッキリとしているので全体的な音の見通しが良いようです。
とはいえ、GK20の方も価格がGK100のほぼ半分、ということを考えると、かなりお買い得なモデルになっているのではないでしょうか。
ドライバー | 3BA+2DD(8mmLCP ダイアフラム+チタンコンポジット・ダイアフラム)+2Piezoelectric ドライバー | 周波数特性 | 20Hz-40000Hz |
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インピーダンス | 10Ω | 出力音圧レベル | 105db |
【商品情報】GEEK WOLD GK20
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