THIEAUDIO Monarch MKIII のオーディオ専門店スタッフレビューです。2DD+6BA+2ESTの3タイプ10ドライバー構成で全体的にしっかりとしたバランスと臨場感のあるサウンドが特徴の有線イヤホンを詳しく紹介します。
目次
THIEAUDIO とは
Monarch MKIII の特徴
Monarch MKIII の装着感レビュー
Monarch MKIII の音質レビュー
Monarch MKIIとの比較レビュー
製品仕様
まとめ
THIEAUDIO(セーオーディオ)は中国・深圳(しんせん)市のオーディオショップであるLinSoul Audioが、「クリエイティブな試み」として2019年に発足させたイヤホンブランドです。プロジェクトごとにその分野でもっとも革新的で有名なエンジニアを厳選し、製品のデザイン・エンジニアリング・製造を行っています。
2022年6月に静電型・BA・ダイナミックのドライバー3種を搭載した「Monarch MKII(モナーク・マーク・ツー)」を発売、明瞭で滑らかな表現力の高い音質で定評を得ました。そんなMonarchがバージョンアップして帰ってきました!「Monarch MKIII(モナーク・マーク・スリー)」を詳しくレビューしていきます。
Monarch MKIIIのイヤホン本体は、専任のエンジニアが1台1台ハンドメイドで製造しています。ハウジングは高い安全性と耐久性に優れた医療用樹脂で成形されており、シェル構造は、THIEAUDIOのフラッグシップモデルV16 Divinityをベースに、人間工学に基づいた長時間のリスニングでも快適なフィット感が得られます。
コネクタは、0.78mm 2pinを採用しています。
シリコンイヤーピースとフォームイヤーピースが付属します。シリコンイヤーピースは、軸が硬めです。そのためか、音がダイレクトに鳴っているように感じました。
付属ケーブルは、超高純度 6N OCC 銀メッキ、グラフェン銀メッキのリッツ構造ケーブルを採用しています。ブランド独自開発の新しいモジュラープラグデザイン「スマートスイッチ」により、プラグエンドを交換するだけで、4.4mm バランス、2.5mm バランス、3.5mm アンバランス端子のいずれかを選択が可能となっています。
低音のパワーを質感を表現する2つの10mm複合振動板ドライバーで構成されるダイナミックドライバー、高音域や中音域の音の再現を得意とするBAドライバー6基に繊細な音の表現が特徴の静電型ドライバー2基、3タイプの10ドライバー構成となっています。
耳にしっかりと収まる安定感のあるフィット感で、どこかが耳に当たって痛くなるという事もなく、付け心地は良好です。
サウンドバランスとしては、やや中低音域よりではありますが、音の輪郭がくっきりとしており、ベースラインの動きが分かりやすく、また、力強さを感じられつつも軽やかに鳴らすので、低音域によくある身体にズンズンと響くような重量感はあまり感じず、長時間の試聴でも耳が疲れるということはなさそうです。
中高音域は、ドライでパリッとした固めの鳴り方でハリがあり、ギターのサウンドは特に生々しさが感じられました。ボーカルは、しっとりとした潤いがあり、女性ボーカル、男性ボーカル問わず、アーティストの良さが感じられ、楽器よりも、鳴っている距離がやや近めです。
全体的にしっかりとしたバランスが取れており、どの帯域が特筆して目立つような鳴らし方ではありませんが、各帯域が濃密でありながら、こってりとし過ぎずきに絶妙な鳴らし方をするので、楽曲全体にパワフルさと疾走感があり、まるでライブハウスで聴いているような臨場感があります。
Monarch MKIIと比較すると、Monarch MKIIIはより低域に厚みとパワフルさがあり、中高音域の解像度も高くなったように感じます。さっぱりとした疾走感のあるバランスの取れたサウンドがお好みならMonarch MK II、低域の力強さと中高音域の解像度の高さを求めるのなら、Monarch MK IIIがおすすめです。
ドライバー構成 | 2EST (Sonion) + 6BA(Sonion/Kwoles) + 2DD(Impact2) | 周波数特性 | 20 - 80,000Hz |
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感度 | 100dB@1kHz | インピーダンス | 18Ω |
重量 | 約 50g(ケーブル・プラグ含む) | イヤホン接続 | 0.78mm 2pin |
【商品情報】THIEAUDIO Monarch MKIII
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