おすすめのレコードプレーヤーをオーディオ専門店スタッフが厳選しました!興味があってもプレーヤーやアンプを選ぶのは難しそうで不安という方に向けて、必要な機材や選び方も解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
アナログレコードの魅力
レコードプレーヤーとは
レコードを聴くのに必要なもの
レコードプレーヤーの選び方
初めてのレコードプレーヤーに!(5万円未満)
性能にもこだわる定番モデル!(5万円以上〜10万円未満)
音質と機能にこだわる方に!(10万円以上)
中古のレコードプレーヤーの購入について
おすすめのフォノイコライザー
まとめ
アナログレコードの魅力は、何といっても人が音として認識できないとされる音の振動を楽曲の空気感として伝える点ではないでしょうか。また、アナログレコードを聴くためには、プレーヤーのスイッチを入れ、レコードを取り出し、レコードをセットして針を落とすまで工程があります。スマホをタップしてすぐに音楽を聴ける手軽さとは異なり、"手間"がかかることこそが魅力のひとつです。
実は今、世界中でアナログレコードの人気は上昇しており、人気のJ-POPシーンからインディーズシーンまでレコードを発売するアーティストが増えています。
CDは、人間の音が聞こえる範囲である可聴域20Hz-20,000Hzの音だけを取り出して、デジタル処理されています。そのためノイズが入りずらくクリアに聞こえる点がメリットですが、アナログレコードは可聴域を超える音も収録しているため臨場感や空気感が伝わるとされています。
ただし、アナログレコードは、ノイズや針の音が入り込むためクリアさではCDに軍配が上がります。また、ハイレゾ音源の音域は人の可聴帯域を超える4Hz-80,000Hzとされており、よりアナログに近いクリアな音を楽しむことができます。
音質という点においてはアナログレコードは高音質と言えますが、ノイズが入り込んでしまう点やアンプやスピーカーなどの機器、音楽を聴く環境によっても音質は変わりますので、ご自身にとって最適なオーディオ環境に合わせて選びましょう。
レコードプレーヤーとは、CDやカセットテープより以前、年代では80年以前に普及されていたアナログレコードを再生するための機器のことです。音の信号を円盤の溝に記録されたアナログレコードの音を再生するために信号を読み出し、電気信号として増幅して送り出す役割を担います。
レコードプレーヤーが読み込む音の信号はとても小さいため、音楽を楽しむためには、音の信号を増幅してスピーカーに届けるアンプが必要になります。
ここからは、アナログレコードを聴くために必要なものを解説していきます。
まずはレコードプレーヤーです。文字通りレコードを再生するためのプレーヤー、ターンテーブルです。プレーヤーは再生機器なのでこれだけでは音を聴くことができません。RCAケーブルでフォノイコライザーやアンプに接続して音を増幅させ、さらにスピーカーやヘッドホンを介して音を耳に届けます。
レコードの溝からレコード針で音を拾い、その情報を電気信号に変換する役割を担うのがカートリッジです。カートリッジとレコード針はメーカーや製品によって特徴が異なります。
フォノイコライザーは、レコードプレーヤーから出力される音の信号をアンプで使えるように昇圧して高めるための機器です。レコードプレーヤーに内蔵されているものやアンプに内蔵されていることもありますので事前に確認をしましょう。
アンプは、音の電気信号を増幅する役割を担います。レコードプレーヤーからフォノイコライザーを介しても信号はとても小さいため、そのままではスピーカーやヘッドホンを鳴らすパワーがありません。そのため、音を大きくしてスピーカーやヘッドホンに届けるためのアンプが必要になります。
主に音量のバランスや音質を調整するのがプリアンプ、プリアンプで調整された音の信号をスピーカーから聞こえるように増幅する役割を担うのがパワーアンプです。このプリアンプとパワーアンプが一体化しているものがプリメインアンプです。一般的にオーディオアンプは、一体化したプリメインアンプのことを指します。こだわるのであればプリアンプとパワーアンプをそれぞれ用意しますが、基本的にはプリメインアンプで充分でしょう。
スピーカーは、音の出口となります。レコードに収録された音を針、カートリッジ、フォノイコライザー、オーディオアンプを介して増幅された信号を振動に変えて音声にする機器のことです。スピーカーの中でも外部アンプから接続して使うタイプのスピーカーをパッシブスピーカー、アンプが内蔵されているスピーカーをアクティブスピーカーと呼びます。
再生方法は自分で盤に針を落として再生する手動再生とボタンを押すだけでプレーヤー側が自動で針を落とす自動再生があります。現在ではほとんどが手動再生を採用しています。
レコードの盤をターンテーブルに設置して再生しますが、ターンテーブルの再生方式には静かで安定した回転に優れたベルトドライブ方式とコンパクトなシステムのダイレクトドライブ方式があります。現在はベルトドライブ方式が主流となっています。
レコードにはLPレコード、EPレコード、SPレコードの3種類あります。それぞれ記録可能な時間や回転数、サイズに違いがあります。現在一般的なレコードはLPレコードとなりますが、戦前のモノラル録音レコードはSP方式となりますので古いレコードを再生するのであれば、SPレコード対応のプレーヤーを選びましょう。
カートリッジは、より繊細な音が聞こえるMC型と出力が高く導入しやすいMM型があります。MC型は周波数のレンジが広く、繊細な音を出せる一方で出力が低いため別途昇圧トランスが必要になります。カートリッジをMM型からMC型へ交換できるタイプであれば、まずはMM型から始めてより繊細な音を求めるのであればMC型へ交換が可能なのでおすすめです。
トーンアームとは、カートリッジを支える固定装置のことです。カートリッジの水平バランスを保ち、レコードに圧力をかける働きをします。トーンアームにはトーンアームとカートリッジが一体化したインテグレーテッドタイプとトーンアームからカートリッジの取り外しが可能なユニバーサルタイプがあります。カートリッジを交換することによる音の変化を楽しみたいのであればユニバーサルタイプがおすすめです。
レコードプレーヤーにフォノイコライザーが搭載されているモデルであれば、アンプに接続すればすぐにレコードの音を楽しむことができます。エントリー向けのレコードプレーヤーには搭載しているモデルがありますが、基本的には非搭載のモデルが主流です。
フォノイコライザーが搭載していないモデルの場合は、別途フォノイコライザーを用意する必要があります。また、アンプ側にフォノイコライザーが搭載しているモデルもありますので、事前にプレーヤーとアンプを確認しておきましょう。
デジタル音源化対応のモデルであれば、USB接続ができるプレーヤーを使うことでレコード音源のデータ化が可能です。PC側に専用ソフトのインストールが必要になりますので事前に確認しておきましょう。
ワイヤレス(Bluetooth)イヤホン・ヘッドホン・スピーカーで聴くのであればBluetooth対応を確認しましょう。また、レコードプレーヤー側にBluetooth受信機能があれば、PCやスマホなどから送信する音楽データをレコードプレーヤーを介してアンプ、スピーカーやヘッドホン・イヤホンに接続してホームオーディオとして音楽を楽しむことも可能です。
オタイオーディオ監修のオーディオブランド「HAKU」より登場したアナログレコードプレーヤーが、この「HTT-1100」です。“本格仕様の製品を少しでも多くの人に楽しんでもらうべくできる限り買いやすい価格でリリースする”という想いから開発されたアナログ初心者向けのエントリーモデル。Bluetooth機能でスピーカーにも接続できるなど、2万円台ながら便利な機能をしっかり備えたコスパ良好なプレーヤーです。
【商品情報】HAKU HTT-1100
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自然素材とナチュラルサウンドを特徴としたレコードプレーヤーです。キャビネットは竹の集成材を採用したデザインはひと際目を惹きます。Bluetooth機能を搭載しているのでBluetooth搭載のアクティブスピーカーやワイヤレスイヤホン・ヘッドホンで気軽に音楽を楽しめるところも魅力です。USBからPCへの記録機能、オートスタート/ストップ機能など利便性にも優れており、オーディオシステムにちょっと追加してみたいという方にピッタリの入門機です。
【商品情報】House Of Marley STIR IT UP WIRELESS TURNTABLE
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“アナログレコードを現代の技術で楽しむ”がコンセプトのBluetooth対応レコードプレーヤーです。アナログの温かみを保ちながら現代機能を盛り込んだエントリー~ミドル層向けのモデルで、Bluetooth送信や防塵カバーリモコン搭載など、レコードに初めて触れる方にも親切な設計になっています。Bluetooth送信はaptX/aptX LL/aptX HDなど高音質コーデックに対応し、オーディオファンも満足できる性能です。
【商品情報】FIIO TT13 BT
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TEACのスタンダードレコードプレーヤー。内蔵のフォノイコライザーには日本無線製のオーディオ用高精度オペアンプ「NJM8080」を採用、フォノ入力がないアンプへ接続しても高品位な音が楽しめます。ベルトドライブ方式、カートリッジの交換に対応、また、フォノイコライザーはスイッチでオン・オフが可能なのでステップアップしたい場合でも交換や変更することで長く使用できるところもメリットです。
【商品情報】TEAC TN-3B-SE
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イギリスのオーディオブランドRegaが販売するミドルクラスのレコードプレーヤーで、上位モデルの技術を惜しみなく取り入れた高いコストパフォーマンスで定評のあるモデルです。ガラスプラッター搭載の普及価格モデルとして人気を博した「Planar 2」が、ベルトをアップグレードしてmk2として生まれ変わりました。“エントリーモデルより一歩踏み込みたい”“でも予算は抑えつつ、長く使える信頼機が欲しい”という方にぴったりです。
【商品情報】REGA Planar2 mk2
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真空管を用いたフォノプリアンプ内蔵のレコードプレーヤーで、アナログ再生の温かみとモダンな機能を両立したモデル。ステレオ・スピーカー内蔵、単3形電池によるバッテリー駆動、そしてポータブルなデザインにより、場所を問わずにレコードを楽しめます。“真空管の音が好き“”アンプ・スピーカー不要で手軽にレコードを楽しみたい“という方におすすめです。
【商品情報】KORG handytraxx tube
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リーズナブルな価格ですが、シリーズに共通した基本性能重視の思想を継承したレコードプレーヤー。「高品質なベルトドライブ再生」「フォノプリアンプ内蔵」「高精度モーター制御」により、本格的なアナログレコード体験を手頃な価格で実現するモデルです。
【商品情報】ELAC Miracord 50
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本格派ベルトドライブ搭載やこだわりの素材を採用したTEACの最上位レコードプレーヤーです。人工大理石、和紙、MDFの異素材を組み合わせて構成した本体は、重く剛性を持たせることで音への影響を低減。XLRバランス出力が搭載されており、バランス対応のフォノアンプに繋げることでよりクリアな音の再生が可能です。
【商品情報】TEAC TN-5BB
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1970年代に大ヒットした「DP-3000」から技術と設計思想を引き継ぎながら、DENONのサウンドクオリティを管理するエキスパートであるサウンドマスターにより現代の感性を融合して生まれたモデルです。伝統のスタティックバランスS字型トーンアームやサウンドマスターによる厳しいチェックを経て選定された高音質パーツが採用された電源回路に使用するコンデンサーなど、こだわりと技術が詰まったDENONの最上位レコードプレーヤーです。
【商品情報】DENON DP-3000NE
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オーディオファンの人気を集めたロングセラーモデルがリニューアル、新設計サエクコマース社のナイフエッジ技術を採用したオリジナルアームや新開発のインシュレーターの搭載など細部に渡って再検討された新たなリファレンスモデルです。初代モデルから一貫して高いS/N性能を継承しながら高い描写力でさらに魅力が増しました。
【商品情報】LUXMAN PD-151 MARKII
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高い音質性能と洗練された外観を両立した、ELACのオーディオ技術とクラフトマンシップが詰まったレコードプレーヤー。設計の全般をドイツ・キール工場で行い、創業当時のエンジニアを呼び戻し開発されたELAC創業90周年記念フラッグシップモデルです。
【商品情報】ELAC Miracord 90
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スピーカー/録音/電源装備で、アンプ不要、場所を選ばない、すぐ使えるオールインワン設計やNutube搭載の真空管サウンド、さらに5.6 MHz の1bit DSD録音が可能と、ポータブルなサイズに詰め込まれた高機能さが魅力のレコードプレーヤー。特に、アナログの魅力を“最高品質でデジタル化”したい方にとっては、最適なモデルです。
【商品情報】KORG handytraxx 1bit
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レコードプレーヤーの歴史は古く、名機とされるレコードプレーヤーの中には生産終了しているものもあります。
特に高級機は中古であれば比較的安価に手に入ることがありますが、中古製品はパーツが付属していないものがあったり、劣化している場合がありますので、写真やコメントを確認しましょう。
また、初心者やどのパーツが足りないか、どこをチェックするべきかわからない場合は、新品の入門機からスタートすることをおすすめします。慣れてきたらぜひ中古品にもチャレンジしてみてください。
フォノ アンプのエントリーモデルとして高い評価を獲得したFono miniの後継モデルです。MMカートリッジ専用設計のフォノイコライザーとなっており、シンプルで使いやすい構成ながら、細やかな音を再現、クリアでナチュラルなサウンドを提供します。コストパフォーマンスも良く、アナログオーディオの入門機としても最適な一台です。
【商品情報】REGA Fono Mini-MK2
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人気・実力ともに高い評価を獲得しているiFi audio ZENシリーズの最新モデルがデザインも一新され登場しました。iFi audio ZEN Phono 3は、MM/MCカートリッジの両方に対応、独自のActive EQ回路を採用しており、正確なRIAA補正を行うことでアナログレコードの本来の音を忠実に再現します。36dBから72dBのゲイン・負荷抵抗・負荷容量可変設定により、幅広いカートリッジに対応しています。
【商品情報】iFi audio ZEN Phono 3
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1989年の創業から30年以上の歴史を持つ英国の高級オーディオブランドであるChord Electronicsのフォノイコライザーです。サイズは、同ブランドのDA コンバーター「Qutest」と共通のコンパクトサイズながらハイパフォーマンスを発揮。MM/MCカートリッジの両方に対応し、ゲイン設定を手動で調整が可能で幅広いカートリッジに対応します。特に高性能かつコンパクトなオーディオ環境を作りたいという方、ぜひ同シリーズを組み合わせてお試しください。
【商品情報】Chord Electronics Huei
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今回は、おすすめのレコードプレーヤーと選びのポイントを紹介しました。
・"手間"がかかることこそが魅力のアナログレコード
・アナログレコードは可聴域を超える音も収録しているため臨場感や空気感が伝わる
・音の信号を増幅してスピーカーに届けるフォノイコライザー、アンプを用意
・ワイヤレスで楽しみたいならBluetooth対応
・初心者は入門機から始めるのがおすすめ
レコードプレーヤーは、エントリーモデルから、高性能・高価格なハイエンドモデルまで多種多様です。ぜひこの記事を参考に、お気に入りを見つけてみてください。