JBL LIVE BEAM 3 のオーディオ専門店スタッフレビューです。ノリの良いサウンドとスマホを開かなくても各種機能の設定や操作が可能なディスプレイ付充電ケースが便利なカジュアルに音楽を楽しめるワイヤレスイヤホンを詳しく紹介します。
JBLは1946年にアメリカで設立された音響機器ブランドです。たった3文字の特徴的なブランド名は、創設者であるスピーカーエンジニアのジェームス・バロー・ランシング氏のイニシャルからとられています。
1958年に発売された伝説の左右一体型ステレオスピーカー・D44000 PARAGON(パラゴン)でも知られるように大型スピーカーを主力としていますが、近年はBluetoothスピーカーや完全ワイヤレスイヤホンといったカジュアルなオーディオデバイスにも力を入れているブランドです。
そのJBLが、”完全ワイヤレスイヤホンの”新スタンダード”を目指すという最新モデルをリリースしました!それがこちらの「LIVE BEAM 3」です!
今回はこのLIVE BEAM 3について、詳細と音質レビューをお届けします。
まずはパッケージ内容からご紹介しましょう。イヤホン本体に充電用ケース、充電用USBケーブル、イヤーチップ(XS/X/M/Lの4サイズ・Mはイヤホンに装着済み)、クイックスタートガイドがそれぞれ収められています。
イヤーチップは楕円型で、一体成型のフィルターがついています。
なお、LIVE BEAM 3は今回のレビューで使用しているブルーのほか、ブラック、シルバー、パープルの全4色展開です。
こちらがイヤホン本体です。ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)とポリウレタン(PU)を組み合わせた振動板を採用した10mm径のダイナミックドライバーを搭載しており、操作はタッチセンサーでおこないます。
対応コーデックはSBC、AAC、LDACとなっていますが、将来的にLC3にも対応を予定しているとのことです。
ステム(軸)は非常に短いタイプ。
ステム自体の形状も楕円形となっており、先端には金属製のフィルターが装着されています。先にご紹介したイヤーチップ自体も楕円形なので、装着時の向きにはご注意を。
本体に内蔵した合計4つのマイクが周囲の環境に応じてノイズキャンセリングレベルをリアルタイムで自動的に補正、不要な外部ノイズをカットするという「リアルタイム補正機能付きハイブリッドノイズキャンセリング」機能つきとなっています。
さて、なんといってもこのLIVE BEAM 3最大の特徴といえばこの充電ケース!ご覧のとおり、天板部にディスプレイを搭載した”スマートケース”となっているのです。充電はUSBのほか、Qi(チー)規格のワイヤレス充電にも対応しています(充電器は別途ご用意ください)。
日本のユーザーからの要望が多かったというストラップホールが設けられているのもポイントです。
このスマートケース、イヤホンおよびケースのバッテリー残量表示はもちろん、再生・停止・戻る・進むなどの曲操作やボリューム調節、イコライザー変更といった各種操作・設定をタッチ操作で可能な”リモコン”として使うことができるのです。
これらの操作・設定は専用スマホアプリ「JBL Headphones」からも可能ですが、いちいちスマホを取り出さなくてもケースから実行できるのは意外と便利ですよ。
ディスプレイを搭載したスマートケースならではの面白さが「スクリーンセーバー」機能。スマホやPCでいう”壁紙”の設定が可能となっているのですが、ここにはプリセットの画像(5種)だけでなく、なんと「JBL Headphones」アプリから”任意の画像”がセットできてしまいます!
個人的に楽しむ範囲であれば”推しイヤホン”も手軽に実現可能!
専用アプリ「JBL Headphones」からは各種機能の設定・操作が可能なだけでなく、ちょっと変わった機能を使うこともできます。たとえばこの「リラックスサウンド」は、波の音やたき火のパチパチという音のような”リラックスできる音”を選んでただひたすら流すだけの機能です。そのほか接続済みのLIVE BEAM 3から大音量でアラート音を流す「イヤホン本体を見つける」機能なども用意されています。
それではLIVE BEAM 3のサウンドを確認してみたいと思います。スマートフォンとLDACで接続し、サブスク音源を数曲聴いてみました。
明るく歯切れの良いサウンドで、まさに楽しく音楽を聴くという目的にぴったりのチューニングとなっています。カラッとした高域にクリアな中域、スッキリとしたパンチのある低域で”LIVE”の名前のとおりノリの良さを感じさせるイヤホンではないでしょうか。
最大の特徴である”スマートケース”からの操作についても触れておきましょう。正直「スマホを出して操作すればよいのでは?」と思っていたのですが、実際に使ってみるとやはり「手のひらに収まるサイズのもので操作できる」というのは非常に便利であることに気がつきます。スマホをカバンにしまっている場合だけでなく、SNSなど今開いているアプリから切替も不要で各種操作や状況の確認ができるのに慣れると、もっとこの方式が広まればいいのに…とさえ思うほどです。
このLIVE BEAM 3で残念な点を挙げるとすれば、個人の聴覚特性にサウンドを最適化する「Personi-Fi 3.0」機能やイヤホンのフィット状態により自動的にEQ設定を調整してくれる「アダプティブEQ」、空間サウンド設定といった一部の機能がハイレゾオーディオ(LDAC接続)をオンにしていると使用できない、というところ。これはどうやらハイレゾ再生時はなるべく音質をいじらないようにする、という方針によるもののようです。
もちろんLDACなど高音質コーデックが使用できないiPhoneなどとの組み合わせでは無関係な制限となりますが、せっかくある機能がもったいない…という気になってしまうのでこのあたりは今後なんらかの改善を期待したいですね。
ノイズキャンセリング | リアルタイム補正機能付ハイブリッドノイズキャンセリング | 外部音取込 | 対応 |
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マルチポイント | 対応 | 片耳モード | 対応 |
対応コーデック | SBC、AAC、LDAC、LC3(対応予定) | 連続再生時間 | ANCオン時:約40時間(イヤホン本体約10時間再生+充電ケース使用 約30時間) |
【商品情報】JBL LIVE BEAM 3
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