専門店スタッフのAcoustune HSX1001 C:03M:02G レビュー!音質を変えるだけでなく、そのものを有線イヤホンとしても使えるHSX1001 Jin -迅-アップグレードガジェットの第2弾。今回は音質レビューそしてモジュールの交換方法まで、専門店スタッフが徹底解説します。
目次
Acoustune とは | シャープな音質表現が特徴の注目ブランド
Acoustune HSX1001 Jin -迅-の交換モジュールとは
Acoustune HSX1001 C:03M:02Gの付属品
Acoustune HSX1001 C:03M:02Gの材質
Acoustune HSX1001 C:03M:02Gのモジュール交換方法
Acoustune HSX1001 C:03M:02Gの音質レビュー
まとめ | 専門店スタッフおすすめポイント
Acoustune(アコースチューン)は、2013年に設立された日本のオーディオブランドです。ハイクラスモデル「SHO-笙-」シリーズや、モニター向け「RS」シリーズといった有線イヤホンを数多く生み出してきました。
アルミ削り出しのメカニックなデザインと、医療用素材を振動板に使用した「ミリンクスドライバー」などの先進技術を活用することが特徴で、近年では国内外で熱心なファンを獲得しています。音質はシャープな表現を特徴としており、姉妹ブランドやコラボモデルも人気があります。
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そのAcoustuneが2025年2月に満を持してリリースした完全ワイヤレスイヤホン「HSX1001 Jin -迅-」も、高価格ながら高い人気を博しています。
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この「HSX1001 Jin -迅-」は、他のワイヤレスイヤホンにはない“モジュール交換対応”という大きな特徴を備えています。その交換用モジュールとして4月に発売されたのが、アップグレードガジェット「HSX1001 C:02M:02」。真鍮製の音響チャンバーで音質をガラリと変えることができるだけでなく、なんと“交換用モジュールそのものを有線イヤホンとして使える”という多機能ぶりが話題を呼び、こちらも人気アイテムとなりました。
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そしてこの夏、ついに交換用モジュールの第2弾が発売となりました!それがこの「HSX1001 C:03M:02G」です!
今回はこのHSX1001 C:03M:02G(以下「C:03M:02G」)についての音質レビュー、そしてモジュールの交換方法まで、解説したいと思います。
【商品情報】Acoustune HSX1001 C:03M:02G
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まずはこのC:03M:02Gの製品構成についてご説明を。
この製品は完全ワイヤレスイヤホンHSX1001専用の音響チャンバーとなる「C:03」と、その音響チャンバーを有線イヤホン化するためのモジュール「M:02G」で構成されています。つまり、基本的にはHSX1001ユーザー向けの製品ですが、同時に“これ単体でも使用できる有線イヤホンでもある”というユニークなモデルなのです。
付属品としてはケーブル(1.2m)、ケーブルタイセット(スナップボタンタイプ、ベルクロタイプ)、イヤーピースに加え、モジュール交換に欠かせない固定用トルクスネジと交換作業用精密ドライバーや取扱説明書、保証書など。
第1弾交換モジュール・C:02M:02と、“ほぼ”同一の内容となっています。
“ほぼ”同一?そう、実はC:03M:02Gでは付属ケーブルが4.4mmバランスプラグとなった新開発の「ARC83」に変更されているのです。コネクタは従来どおり高信頼性を誇る Pentaconn Ear(ノーマルタイプ)を採用しているのでリケーブルも安心ですね。
イヤーピースは、AcoustuneオリジナルのAET07(S/M/Lの3サイズ)が付属しています。
モジュール交換で使用するネジとして、短い「ネジA」が3本、長い「ネジB」が5本付属しているのもC:02M:02と変わりません(それぞれ予備1本含む)。長い「ネジB」が「有線接続用モジュール(M:02GまたはM:02)専用」で、オリジナルHSX1001のワイヤレス接続用モジュールに取り付ける際には使わない点、金と銀の2色が入っている点も同じですね。
音響チャンバーC:03は、筐体素材にフルートやトランペットなどの楽器にも使われる「洋白(ジャーマンシルバー)」を採用しています。銅・亜鉛・ニッケルの合金で、身近なところでは500円玉にも使われています。
搭載するドライバーユニットも、オリジナルHSX1001や第1弾交換モジュールC:02M:02で使われていた改良型第3世代ミリンクスドライバーから、「改良型第四世代ミリンクスドライバー」へと変更。単なる素材違いにはとどまらない進化をとげています。
有線接続用モジュールM:02Gの筐体素材はアルミニウムで前モデルと同じですが、色はややグリーンががったメタリックカラーとなっています。形状やケーブルコネクタ(Pentaconn Earのノーマルタイプ)などはそのままです。
オリジナルHSX1001のモジュール交換方法も従来どおりです。
まずはHSX1001の外側2ヶ所・内側1ヶ所のネジを付属ドライバーで外しましょう。非常に小さなネジですので、作業中にうっかり落としてしまったりしないようご注意を。
3か所のネジを外して、HSX1001を音響チャンバーC:01とワイヤレス接続用モジュールM:01に分離します。
今度はC:03をM:01にはめ込んで、外側2ヶ所(長いネジ)、内側1ヶ所(短いネジ)の計3か所でネジ留めするのですが、表側にはC:03M:02G付属のネジBではなく、必ず”もともとHSX1001に使われていたネジ”で留めるようにしてください。
これでC:03を搭載したHSX1001の完成です!当然ながらワイヤレス接続用モジュールM:01はそのままなので、ペアリングをし直す必要もなく、このまま充電ケースに入れて充電することも可能です。
HSX1001から取り外してしまったオリジナルの音響チャンバーC:01や前モデルC:02は、有線接続用モジュールM:02Gに取り付けて有線イヤホンとして楽しむことができます。先ほどのワイヤレス接続用モジュールへ取り付けた方法と同じく、付属のネジで外側2ヶ所・内側1ヶ所を留めればOK。もちろんこちらにC:03を取り付けて楽しむことも可能ですが、M:02Gへ音響チャンバーを取り付ける際には”C:02M:02付属のネジB”をお使いください。
さて、いよいよ音質チェックです。
このC:03M:02Gは“HSX1001用アップグレードガジェット”という位置づけですので、まずは音響チャンバーC:03をHSX1001のワイヤレス接続用モジュールM:01に取り付けた状態で聴いてみましょう。イヤーピースはC:03M:02G付属のAET07を装着。スマートフォンとの接続はLDACです。
【商品情報】Acoustune HSX1001 Jin -迅-
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明瞭な高域にハッキリと聴き取りやすい中域というオリジナルHSX1001や前モデルC:02M:02と共通した音づくりに加え、やや硬質なキレの良さ・低域のスッキリ感など、ちょうどそれら2製品の中間のサウンドに仕上がっています。
音場は少し狭めで、その中でターゲットを絞ったかのように粒立ちのよい音の数々が展開されるイメージです。
続いては、有線イヤホンとしての実力チェックです。
C:03を有線接続用モジュールM:02Gに取り付けた“C:03M:02G純正セット”で聴いてみましょう。イヤーピースはAET07のまま、プレイヤーはAstell&Kern KANN ALPHAで、もちろん4.4mmバランス出力との接続になります。
全体的なサウンドはワイヤレス接続時と変わりませんが、バランス接続していることもあって低域の押し出し感が増し、より安定感のある音に変化しています。ワイヤレス接続時にはEDMなどで低域の力強さにちょっと物足りなさがありましたが、そこをうまくカバーしてくれる印象です。
今回のC:03M:02Gも”モジュール交換対応”というオリジナルHSX1001の特徴を最大限に有効活用できる、他のモジュールにはない個性を持った製品になっているのではないでしょうか。
今回は、人気の完全ワイヤレスイヤホンHSX1001に対応したアップグレードガジェット第2弾「Acoustune HSX1001 C:03M:02G」の、音質レビューとモジュール交換方法を解説しました。
・洋白製ハウジングの音響チャンバー「C:03」と有線接続用モジュール「M:02G」のセット
・オリジナルHSX1001とのモジュール交換/有線イヤホンとしても使用OK
・明瞭な高域と聴き取りやすい中域とスッキリした低域。従来モデルの中間に位置するサウンド
オリジナルHSX1001ユーザーの方は有線化することで楽しみが2倍に。
前モデルC:02M:02もお持ちの方はケーブルプラグの違いも含めると3倍以上もの楽しみ方が味わえる!そんな製品となっています。
「Acoustune HSX1001 C:03M:02G」は本日より発売開始!
店頭試聴機もご用意しておりますので、ぜひ有線/無線どちらでもお試しください!
【商品情報】Acoustune HSX1001 C:03M:02G
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