AirPods Pro(第2世代)とSONY、SENNHEISER、Technics、finalのフラッグシップワイヤレスイヤホンとの音質を比較レビューします。また、AirPods Proの特徴や性能、人気の理由を含めて詳しく解説します。
目次
AirPods Pro(第2世代)の特徴
AirPods Pro が人気の理由は?
AirPods Pro(第2世代)の音質レビュー
AirPods Pro(第2世代)のデメリット
AirPods Proと他社のワイヤレスイヤホンを機能比較
AirPods Pro(第2世代)と SONY WF-1000XM5を音質比較
AirPods Pro(第2世代)と SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3を音質比較
AirPods Pro(第2世代)と SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 4を音質比較
AirPods Pro(第2世代)と Technics EAH-AZ80を音質比較
AirPods Pro(第2世代)と final ZE8000MK2を音質比較
まとめ
圧倒的人気のワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」をはじめとするAppleのワイヤレスイヤホンシリーズを、iPhoneと組み合わせて使うため、あるいは空間オーディオを聴くために使用しているという方が多いのではないでしょうか。
ワイヤレスイヤホンはAirPods Pro以外にも国内外の多くのオーディオメーカーからたくさん販売されています。「AirPodsシリーズを使っているけど他社のワイヤレスイヤホンはどうなの?」という方に今回は、他社のワイヤレスイヤホンと音質を比較しながら紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
まずは、AirPods Pro(第2世代)の特徴から紹介していきましょう。
元々定評のあったノイズキャンセリング機能ですが、前世代の2倍となったという強力なノイズキャンセリング性能は、説明の通りノイズキャンセリングをオンにすると一瞬で静寂に包まれるような感覚を覚えます。
このノイズキャンセリングと音質を制御する重要な役割を果たしているのが、AirPods Pro(第2世代)に搭載されたH2チップです。
特別に設計されたアンプやドライバと連携し、低音はより豊かに、高音はよりクリアで深みのある音を忠実に再現します。また、H2チップの搭載でApple製品との接続性がさらに向上しました。
ノイズキャンセリングは耳を密閉させるのでイヤーピースによっては疲れてしまうということがありますが、AirPods Proのイヤーピースは、柔らかくふわっとした着け心地で密閉感が強くなく、長時間の使用でも疲れにくいのではないでしょうか。
外部音取り込みモードの注目の機能のひとつに適応型環境音除去機能があります。85dBを超える大きさの音は自動的に軽減し、それ以下の音は、大きさのレベルをキープするという機能です。
その他にも、装着したユーザーの頭と体が向いている方向を感知して、音が聞こえてくる向きも変わるというダイナミックヘッドトラッキングや、イヤホン本体のスワイプによる音量操作など使いやすく充実した機能が搭載されています。
AirPods Proは、第二世代となり、ますます人気となっており、高いシェア率を獲得しています。その人気の理由はどのようなところにあるのでしょうか。
AirPodsシリーズに共通して、人気の理由はiPhoneやiPadなどApple製品との相性の良さが挙げられます。
通常のワイヤレスイヤホンはBluetoothでペアリングをして使用します。複数のデバイスに同時接続するマルチポイント機能も2台までというものがほとんどですが、AirPodsはiPhone、iPad mini、Macの3台同時に切り替えが可能です。さらに再生しているデバイスを検知して自動で切り替えされます。
また、AirPods Pro(第二世代)は、イヤホンを無くしてしまった!という場合にもiPhoneの「探す」アプリを使用することで、どの場所にあるかを探すことが簡単になり、イヤホンケースに内蔵されたスピーカーから音が出るように進化しました。
こういった高い機能性と普段使用しているスマホとの相性の良さがAirPodsシリーズの人気の理由といえるでしょう。
アクティブノイズキャンセリングをオンにすると、一瞬で静寂が訪れるようです。一世代前より2倍という説明の通り驚きの感覚です。
Appleのイヤホンに共通するところではありますが、原音を全音域で最大化する印象は変わらず、さらに臨場感を高めるための定位の良さ、中低音域のボリューム感を感じます。アクティブノイズキャンセリングと相まって没頭する感覚はワイヤレスイヤホン随一ではないでしょうか。
AirPods Proが第2世代となり、第1世代で不満の多かった連続再生時間は4.5時間→6時間に、イヤホン本体での音量調整が可能となり、使用感が改善がされていますが、デメリットも挙げておきましょう。
AirPods Proは、イヤホン本体、ケース共に白くツルっとした質感です。そのため汚れが目立ちやすいです。専用のケースカバーやアクセサリーがたくさん販売されていますが、わざわざ購入しなくてはならないので、汚れが目立ちにくいケースであれば...という不満の声も聞かれます。
AirPods ProでApple Musicをハイレゾ音質で楽しみたいという方は多いのではないでしょうか。ハイレゾ相当の音質で聴くためには、Bluetoothコーデックがハイレゾ相当の伝送可能なLDAC、aptX adaptiveが対応である必要がありますが、残念ながらAirPods Proは、SBC、AACのみとなっています。
ハイレゾ相当の音質で楽しみたいという場合は、対応しているワイヤレスイヤホンを選びましょう。
ご紹介した通り、AirPods ProはiPhoneとの相性の良さや便利な機能、強力なノイズキャンセリングなどが選ばれる理由となっていますが、他社のワイヤレスイヤホンも優れた機能性や音質で人気を集めている製品が数多く販売されています。
近年特に人気のワイヤレスイヤホン5種と比較してご紹介していきます。
AirPods Pro(第2世代) | SONY WF-1000XM5 | SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3 | SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 4 | Technics EAH-AZ80 | final ZE8000MK2 | |
ノイズキャンセリング性能 | コントロールセンターからレベル調整 | 行動パターンによる自動調整・20段階調整 | 周囲の音に応じて自動化するアダプティブノイズキャンセリング | ハイブリッドアダプティブノイズキャンセリング | デュアルハイブリッドノイズキャンセリング | 圧迫感のないノイズキャンセリング |
外音取り込み機能 | 適応型環境音除去機能 | クイックアテンションモード・20段階調整 | 音量調整可能 | 音量調整可能 | トランスペアレント・アテンション | 4つのモード切り替え |
空間オーディオ | 空間オーディオ対応・ダイナミックヘッドトラッキング機能 | 360 Reality Audio・Android ヘッドトラッキング | - | - | - | - |
マルチポイント | 対応(Apple製品間のみ) | 対応 | 対応 | 対応 | 3台同時接続対応 | 対応 |
音質・ドライバー | 11mm口径ドライバー | 8.4mm口径ドライバー | 7mm口径のダイナミックドライバー | 7mm口径のTrueResponseダイナミックドライバー | 10mm口径ドライバー | 8K SOUND |
イヤホン重量 | 約 5.3 g | 約 5.9 g | 約 5.8 g | 約 6.2 g | 約 7 g | - |
最大再生時間 | 最大約6時間/ 最大30時間(ケース込み) | 最大約6時間 (NCオン) /最大約24時間(ケース込み) | 最大7時間(NCオン) / 最大28時間(ケース込み) | 最大7.5時間(NCオン) / 最大30時間(ケース込み) | 最大約7時間(NCオン)、最大約24時間(ケース込み) | 最大約5時間、最大約15時間 |
Bluetooth | Ver.5.3 | Ver.5.3 | Ver.5.2 | Ver.5.4 | Ver.5.3 | Ver.5.2 |
対応コーデック | SBC、AAC | SBC、AAC、LDAC、LC3 | SBC、AAC、 aptX、aptX adaptive | SBC、AAC、 aptX、aptX adaptive / Lossless、LC3 | SBC、AAC、LDAC | SBC、AAC、aptX、 aptX Adaptive |
耐汗耐水性 | IP54 | IPX4 | IPX4 | IP54 | IPX4 | IPX4 |
ノイズキャンセリングをオンにすると車の騒音はスッと消えてバイクの音はラジコンほどの音になります。アプリを使用することで周囲の音に応じて自動化するアダプティブノイズキャンセリングの設定が可能となっており、ノイズキャンセリングの機能性の高さは群を抜いているのではないでしょうか。
パンチのある低音域とノリが良さに加えて、広い空間表現と立体感があるので全体的に臨場感のあるサウンドを楽しめます。AirPods Proと比較するとSONY WF-1000XM5の方が低音域の量感と全体的な音の広さがあるのではないでしょうか。
【商品情報】SONY WF-1000XM5
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強力なノイズキャンセリングというよりは、自然に騒音や雑音が気にならないくらいの静けさになります。環境に応じてノイズキャンセリングのレベルを調整するアダプティブノイズキャンセリングも搭載しており、AirPods Proと比較すると強力さはないものの、音楽を楽しむためのノイズキャンセリングといった印象です。
定評のあるゼンハイザーの柔らかく深みのある中低域をメインとした音作りはそのままに、タイトで芯のある低域とヌケ感ある高域とが新たに加わったことで全体的にはフラット方向のサウンドバランスです。
【商品情報】SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3
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続いて最新モデルのMOMENTUM True Wireless 4とも比較していきましょう。
AirPods Proはしっかりとノイズキャンセリングをしているという印象を受けるのに対してMOMENTUM True Wireless 4は、あくまでも自然なノイズキャンセリング。前モデルのMOMENTUM True Wireless 3よりもさらにホワイトノイズの量が下がり、自然と音楽が耳に届きます。それが音質にも影響しており、音楽をより一層集中して楽しむことができます。
柔らかな中低域をメインとした音作りとタイトで芯のある低域、ヌケ感ある高域といったサウンドバランスに加えて各音域のつながりをよりなめらかに仕上げたような印象です。AirPods Proと比較するとより厚みのある中低音域やなめらかで自然なサウンドが楽しめるのではないでしょうか。
【商品情報】SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 4
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ノイズキャンセルをオンにすると周囲の音がほとんど気にならないレベルに消える感覚で、救急車のサイレンや女性の声などの高音は薄く遠くに聞こえるような印象に変ります。AirPods Proと比較すると、若干音が残るような感覚ですが、充分強力なノイズキャンセリングと言っていいのではないでしょうか。
解像感と粒立ちの良いサウンド、中音域の密度の高さと分離の良さがありながら、低音域にも余裕があるため、広く心地よいサウンドです。AirPods Proと比較するとTechnics EAH-AZ80はより一層解像感の高さと全体的な余裕を感じます。
【商品情報】Technics EAH-AZ80
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ノイズキャンセルは、車の走行音などの大きい音が薄まるような感覚です。全ての音を消すようなタイプではなく、音楽を楽しむための自然なノイズキャンセルという印象です。
クリアでスッキリとした音質傾向で、低音域はタイトでありながら自然な音の広がりを楽しめます。AirPods Proと比較するとfinal ZE8000MK2は、全体的にクリアでナチュラルなサウンドです。
【商品情報】final ZE8000MK2
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