SIVGAは、中国の東莞市で2016年に設立されたハイエンドオーディオブランドです。木製ハウジングを採用した有線ヘッドホンやイヤホンを、設計から製造まで自社で一貫して生産。
まるで目の前で歌っているかのような臨場感のある豊かなボーカル表現力と、自然で温かみのあるサウンドが多くのオーディオファンから高く評価されています。

SIVGAといえば、ベリリウム振動版を採用し広いレンジと迫力のあるサウンドが特徴のQueがとても人気です。

そんな大人気モデルのQueをベースに、振動版に特殊ガラスを採用した新モデルが発売されました。それがこのQue UTGです。

今回は、Que UTGの特徴や音質をご紹介します。

SIVGAのQue UTG(Ultra Thin Glass)は、世界で初となる、ダイナミックドライバーの振動版に特殊なガラスが採用されています。一般的なダイナミックドライバーの振動版にはPETなど合成樹脂が使われていますが、軽量かつ高剛性の特殊ガラスを振動版に採用することで、伸びの良い高音域と歪みが少なく臨場感のあるサウンドを実現しました。

天然グリーンサンダルウッドの削り出しをフェイスプレートに使用しており、高級感のある仕上がりです。天然素材を使用している為、木目は一つ一つ異なります。グリーンサンダルウッドは密度が高く、組織が緻密であるため、不要な振動や雑音を低減し、より透明度の高いサウンドを表現しています。

耳型の3Dデータと人間工学に基づき設計されているため、耳が小さい私でも良好なフィット感で快適な装着感です。

高純度銀メッキ無酸素銅線のケーブルを付属。銀は伝導率が高く、クリアな音質表現に優れていますが、高価なのが難点です。SIVGA Que UTGは、無酸素銅線に銀メッキを施すことで、コストを抑えつつも高音質なサウンドを実現しています。さらに、プラグは交換式となっているので、簡単にアンバランス接続（3.5mm）とバランス接続（4.4 mm）に交換可能です。

気になる音質レビューです。プラグを4.4ｍｍに換装し、Astell&Kern SR35で試聴しました。

ドライでクリア、そして透明感あふれるサウンドが印象的です。広めのサウンドステージで音場感の豊かさを堪能できます。ボーカルと楽器の分離感も良好で、それぞれの音像がしっかりと捉えられます。YOASOBI「アイドル」や米津玄師「KICK BACK」のイントロでベースのアタックに力強さがあるものの、やや音の芯が薄くベースに物足りなさを感じます。しかし、中高音域は軽やかで聴きやすく、ピアノの繊細なタッチを生々しく描写する表現力は素晴らしいです。

世界初の特殊ガラス平面振動膜ドライバーを搭載したSIVGA Que UTGを紹介しました。
・耳型の3Dデータと人間工学に基づき設計された快適な装着感
・フェイスプレートにグリーンサンダルウッドの削り出しを使用した高級感あるデザイン
・クリアで解像度が高く、豊かなボーカル表現と広大なサウンドステージが特徴
エントリーモデルでありながら、音質はもちろんのこと、デザインにもこだわり抜かれたモデルです。

店頭試聴機もご用意しておりますので、ぜひ、お試しください。