中国の実力派オーディオメーカー・Shanlingから最新DAP(デジタルオーディオプレーヤー)「M3X」が登場!しかもお値段は4万円以下というエントリークラスながらメーカーいわく「フラッグシップモデルM8の小型版」…?!いち早くフジヤエービックスタッフがチェックしてみました!
Shanling(シャンリン)は1988年に設立された中国のオーディオメーカー。30年以上の歴史を持ち、近年では主にポータブルプレイヤー(DAP)、Bluetoothレシーバー、イヤホンなどをメインに展開しているメーカーです。
最近では2.5/3.5/4.4mmのコネクタをすべて搭載したM6/M6 Proや、イヤホンジャックそのものをスポッと引き抜いて交換可能なM8といったDAPを中心に人気を集めています。
また以前には、ながらくポータブルオーディオを楽しんでいる方なら覚えているかも?な名機・M3を当店フジヤエービックとFitEarさんと共同でテスト販売したこともありました。
【Shanling M3販売開始】というわけで本日より、モニター販売という形式ですがM3解禁です!店頭デモ機もご用意しました!デモ機には「萌音ファーム」が入っていますが、販売分には通常の最新ファームが入っていますのでご安心を… pic.twitter.com/yNC2dHJ6gw
— FUJIYA AVIC フジヤエービック (@FUJIYAAVIC) May 2, 2015
そんなShanlingが今回、お値段37,950円(税込)というエントリークラスのDAP「M3X」を03/26(金)4月9日(金)(※変更となりました。)より発売開始!
ところがこのM3X、価格こそ入門機クラスですがその完成度はかなりガチ!ということで、さっそく実機を触りつつM3Xのガチ度をお伝えしたいと思います。
一見シンプルな形状に見えて、実は両サイドにくびれがあることで手に取った時のホールド感の良さとボタン類の保護を両立している独特なデザインはM6/M6 Pro/M8といった上位機種の流れをくむもの。
本体右側には電源スイッチ兼ボリュームノブ、左側には戻る/再生・一時停止/進むの3ボタン、上部に3.5mmアンバランス端子と4.4mmバランス端子を装備。底面にはmicroSDカードスロット(カバーつき)とUSB-Cコネクタと必要最小限な構成。109mm×72mmのコンパクトな筐体に4.2インチ液晶が搭載されているので、手に取ってみると数値以上に大画面感があります。
Shanlingによれば「M3Xは小型版M8としてデザインしました」とのことですが、なるほどたしかにそんな印象ですね。
M3XはDAPとして世界初となるESS社製「ES9219C」DACチップをデュアル搭載。これは従来のエントリークラスDAPにおける定番DACチップ・ES9218Pの上位機種にあたるもので、スペックはそのままに消費電力が約半分という、まさにポータブル用途に最適なチップが使われています。また搭載しているCPUは8コア Snapdragon 430。
これはM6 Pro/M8と同じなので、見た目だけでなくスペック的にも「M3Xは小型版M8」といった立ち位置。さすがにメモリ容量は2GB、本体ストレージ容量も32GBとそれぞれM8の半分なのでそのままというわけにはいきませんが、それでも選曲などで操作のもたつきは感じさせず、キビキビとした反応で実用性は充分。バッテリーもバランス出力使用時で19時間と、毎日の通勤・通学で使っていても充分なスタミナです。
それでは実際の音質チェックです!今回はメーカーみずから「小型版」とうたっていることもあるので、あえてShanlingフラッグシップDAP・M8と比較しつつ試聴してみましょう。
組み合わせるイヤホンは、以前M8との相性の良さが印象に残っていたintime(アンティーム)の「翔 (4.4mm バランス仕様)」です。また、M3X・M8とも音質重視の「PRIME MODE」に設定しています。
まずパッと耳に入ってくるのが中高域のクリアネスと解像感の高さ。キレがよくスピード感ある音がストレートに飛び込んでくるイメージです。さすがに諧調の滑らかさはM8にかなわないところはありますが、逆に元気の良さ、音の勢いなどを感じるところがあります。
また、「翔」はそれなりにDAPのパワーがないと重厚感に欠けた低域表現になってしまうイヤホンなのですが、そこもM3Xはしっかりと弾力ある低域を再生。とはいえM8と比べてしまうと重低域の厚みや奥行きの立体感がもうちょっとあれば…と思ってしまう点はありますが、よくよく考えてみたらM3Xはエントリークラスのお値段。全体的なつくりの良さも手伝って、むしろここまで違和感なくM8と比較できるだけのポテンシャルを備えていることに改めて驚かされます。
3.5mmアンバランス出力についてもちょっと触れておきましょう。Shanling製品では
M6 Pro
やBluetoothレシーバー・
UP4
といった製品で「シングルDACモード」「デュアルDACモード」の切替機能を搭載しているモデルがあるのですが、このM3Xにもその機能があるのです。これは文字通り「2基搭載しているDACチップを片方だけ使うか、両方使うか」を切り替えるもので、音質の変化のほかにバッテリー消費の面でも変化をもたらす(もちろん片側だけ使用するシングルDACモードの方がバッテリー消費が少ない)のですが、単純に「シングルの音質<デュアルの音質」というわけでもないのが面白いところ。
シングルDACモードにすると、デュアルDAC時よりも分離感などは低下するものの逆に音にまとまり感が出てきてアタックの力強さが増す、なんていう変化が現れます。こちらは画面上部を下にスワイプすると出てくるメニューから簡単に切替ができるので、その時聴いている曲に合わせてみるのも楽しいのではないでしょうか。
これだけの"ガチ"を詰め込んだM3Xですが、お値段なんと4万円以下の37,950円(税込)!デザインといい手に取った時の感触といい、またその音質といい「もうちょっと高くてもおかしくないのでは?」というくらいの完成度です。しいて言えば、さすがに専用ケースは別売となっているくらいでしょうか。その専用PUレザーケースがこちら。
背面に大きく"X"!…正直、これは好みが分かれるデザインだとは思いますが、個人的には(特にブルーだと)ガジェット感が増して見た目的に楽しいのではないかと思います。M3X専用PUレザーケースはこのブルーのほか、ブラックもありますのでお好みでお選び下さい。
本体サイズ |
109*15.9*72 mm |
---|---|
液晶 |
4.2 inch 1280*768 IPS HD screen |
重量 |
168g |
OS |
Android 7.1 |
対応フォーマット |
DSF / DFF / ISO / DXD / APE / FLAC / WAV / AIFF / AIF / DTS |
対応形式 |
最大 384 kHz/32bit までの PCM / 最大 11.2MHz までの DSD ネイティブ再生 |
ゲイン設定 |
2 段階 (Low / High) |
内蔵容量 |
32GB 内部ストレージ (最大 2TB まで MicroSD カードで拡張可能) |
DAC チップ |
ES9219C x2 |
デジタルフィルター |
2 つの異なるフィルターから選択可能 |
Bluetooth バージョン |
4.2 |
送信可能コーデック |
LDAC / LHDC / aptX HD / aptX / SBC |
受信可能コーデック |
LDAC / SBC |
最大バッテリー稼働時間 |
23 時間(シングルエンド-シングル DAC)/ 19 時間(バランス) |
フラッグシップモデル・M8の小型版というキャッチフレーズに最初は「そうはいっても3万円台の機種でしょ?」と思っていましたが、実際に触れてみるとそのフレーズもそれほどおおげさではないな…といつの間にか納得してしまいました。作りの丁寧さや音質面などオーディオメーカーとして押さえるべきところはキッチリ押さえつつ、シングル/デュアルDACモード切替やAndroid端末ならではの自由度も持たせるなど、硬軟のバランス感も抜群です。
こちらのShanling M3Xおよび専用PUレザーケースは本日よりご予約受付を開始!お値段はM3X本体が37,950円(税込)、専用PUレザーケース(ブルーおよびブラックの2色)が3,740円(税込)、発売日は03/26(金)4月9日(金)(※変更となりました。)です。さらに3月17日~4月18日の間、下取交換でご購入の方はM3X本体価格から3,000円OFFという発売記念キャンペーンも実施しておりますのでぜひご活用下さい。
※本キャンペーンは当店で買取可能なDAPとの下取交換をお申込みの場合のみ適用となります