オーダーメイドで自分専用のイヤホンが作れるカスタムIEM(イヤモニ)。イヤモニメーカーは国内外多岐に渡り、個性もそれぞれ。今回は各メーカーの特徴と最新のおすすめ商品をご紹介します。
カスタムIEMとは
FitEar(フィットイヤー)
JH AUDIO(ジェイエイチオーディオ)
64 AUDIO(シックスティーフォーオーディオ)
Unique Melody(ユニークメロディ)
Westone Audio(ウェストンオーディオ)
くみたてLab(クミタテラボ)
Noble Audio(ノーブルオーディオ)
Canal Works(カナルワークス)
Sensaphonics(センサフォニクス)
FAudio(エフオーディオ)
qdc(キューディーシー)
ONKYO(オンキヨー)
HiFiMAN(ハイファイマン)
BitSound(ビットサウンド)
まとめ
カスタムIEMとは「カスタム・イン・イヤー・モニター」の略称でイヤモニともいわれます。
"モニター"イヤホンはミュージシャンやアイドル、音響エンジニアなどが、ステージやレコーディングの際など、正確に音をモニタリング(聞く)ために使用されているイヤホンですが、カスタムIEMは耳型(インプレッション)を作成して耳の形に合わせてイヤホンを作るので、耳にピッタリはまります。遮音性も高く大音量が流れている環境下でも、イヤホンから流れる細かな音まで聞き取ることができます。
ミュージシャンやアイドルがステージ上やテレビ番組で耳につけているのを見たことがある方は多いのではないでしょうか。
耳にピッタリはまるので激しく動いても外れにくいという仕様や、以前はライブステージなどで大音量に負けない音量でモニタースピーカーを鳴らしていたものが、イヤモニを付けることで正確な音を聴くことができるという点でも重宝されています。
もちろん、ミュージシャンでなくてもカスタムIEMは耳にピッタリはまるのでノイズキャンセリング機能を使わなくても高い遮音性が保てますし、静かな環境であればボリュームを上げなくても細かな音まで聴き取ることができます。さらにオーダーメイドでカラーやデザインを選べる商品が多いため、自分だけのイヤホンを使うという特別感を味わえるのは嬉しいですよね。
今回は各メーカーの特徴とおすすめ商品をご紹介していきます。
FitEar(株式会社須山歯研)は、総合歯科技工ラボラトリーとして1958年に創業。長年にわたり個人が持つ形態に適合するオーダーメイド技術を蓄積、須山補聴器は須山歯研の補聴器部門として1985年より事業を開始後、貴重な国産のイヤモニメーカーとして年間1万を超える耳型と向き合い、快適な高い装用性を実現するイヤーモールド、カスタムイヤーモニター製品を提供しています。
Jerry Harvey(ジェリー・ハーヴィー)がまだインイヤーモニターが普及していない1994年、ヴァンヘイレンのモニターエンジニアとしてツアーに参加。その際にドラマーであるアレックスにインイヤーモニター導入の検討を依頼され、最初の2ウェイカスタムインイヤーモニターを完成させ、またたくまに音楽業界のスタンダードインイヤーモニターとなりました。その後、2007年Jerry Harvey Audioをスタート。使用アーティストにビリーアイリッシュ(ROXANNE)、アリシアキース(JH13V2)など数々のアーティストが名を連ねています。
【速報】 #JHAudio 新フラッグシップ #Jolene 発表!
— FUJIYA AVIC フジヤエービック (@FUJIYAAVIC) March 5, 2021
4Way8BA+4DD(12ドライバ)ハイブリッド!
ロー2x9.2mmダイナミック
ミッド2x4.9mmダイナミック
ミッドハイ4BA
ハイ4BA インピーダンス10Ω 感度114dB
ユニバ/カスタムあり、発売現時点未定 https://t.co/5QHcFVxaV4 pic.twitter.com/iD2L3RQov8
ワシントン州バンクーバーに本拠を構えるプロミュージシャンやオーディオファイル向けカスタムIEM(インイヤーモニター)の製造メーカー、64 AUDIO (1964 EARS, LCC)。2018年には有名ベーシストであるネイザン・イースト氏のシグネイチャーモデル「N8」を発表。リーディングカンパニーとして新しい技術を生み出しカスタムIEM業界をけん引しているメーカーのひとつです。
中国・珠海市に本社を置き独自の補聴器技術をベースにオーディオファイル向けカスタムIEMの製造・開発するメーカーです。ダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバーを搭載したハイブリッド型カスタムIEM「MERLIN」を開発した事を切っ掛けに、世界中からカスタムIEMの製造メーカーとして評価されるようになりました。
Westone Audio(ウェストンオーディオ)は、1959年に創業されたイヤホンの老舗メーカー。
補聴器メーカーとしての豊富な知識、音楽のスペシャリストとしての経験・技術を兼ね備えつつ、オーディオファン納得のより良い音・使い心地を追求したイヤホンを目指して、製品を生み出し続けています。
日本でもながらくWestoneの名前で親しまれてきたブランドですが、昨年オーディオ部門が補聴器メーカー・Lucid Audioに事業譲渡され、現在は「Westone Audio」ブランドと名称変更されました。
2013年に設立されたくみたてLabは、他のブランドのように大手メーカー出身者が独立して…という経緯ではなく、元々はインターネットの巨大掲示板で情報交換と経験を重ねたひとりのユーザーが立ち上げたという非常にユニークなカスタムIEMメーカー。音質もさることながら、日本の伝統工芸である"螺鈿(らでん)"をいち早くフェイスプレートデザインに取り入れるなど、「芸術品としてのカスタムIEM」というオリジナリティの高さが国内外で評価されています。
2013年10月にオーディオロジスト(聴覚学者・聴覚専門医)であるジョン・モールトン博士によりカリフォルニア州サンタバーバラに設立された、イン・イヤー・モニタータイプのイヤホンを専門とするオーディオブランド。数多くの名誉ある賞を獲得するなど、オーディオファン向けイヤホンブランドとして高い人気を誇ります。
カナルワークスは、大手オーディオ機器メーカーに30年近く勤め、最先端の音響機器の設計・開発に数多く携わってきたエンジニアが、日本発のカスタムIEMブランドとして2010年に設立。国内メーカーならではの高い品質もカナルワークスの魅力の一つです。
イヤーモニターの本場アメリカの「カスタムイヤーモニター」のメーカーとして、世界のトップアーティストにその音質の確かさと快適性、安全性で広く愛されている「センサフォニクス」。「聴力の専門家」であるオーディオロジストが研究・開発・コンサルティングを一貫して監督している唯一のメーカーです。
FAudioは、2014年にオーディオメーカーのエンジニアとして経験を積んできたFung Wong氏により設立。2016年には、FAudioブランド初のカスタムIEMラインナップ「KFシリーズ」をリリース。ユニークなサウンドデザイン、ハイ・コストパフォーマンス、コンテンポラリーなカスタムIEMデザインなど、高い独自性で注目されている香港発のカスタムIEMメーカーです。
Shenzhen Qili Audio Application., Ltd.(qdc) は、 中国深センにて10 年以上 軍や警察向けにアプリケーションやオーディオデバイスの研究を行ってきたメーカー。バランスド・アーマチュアドライバーを採用したカスタムIEMは音楽業界から支持を受け中国でのプロフェッショナル ・ オーディオ市場では、 ステージモニター用のカスタムIEMとして70%のシェア率を誇り、本国では高い信頼と名声を獲得しています。
70年以上にわたり音響機器専業メーカーとして培ってきたオーディオメーカー・オンキヨー。最新の3Dプリンターと国内生産により、耳型が工場に到着後、標準納期 45日間(目安)を実現。自然で聴き疲れしないカスタムIEMを目指したMシリーズと高解像度な中高音と豊かな低域で楽しめるJシリーズが販売されています。
2007年設立の中国のオーディオメーカー。早くからハイレゾオーディオの重要性に着目した開発をしており、その音は濃厚で個性派ながら、精密さも併せ持つ実力派。近年では特に平面型ヘッドホンで人気が高く、それまでは「高額品」というイメージだった平面型ヘッドホンをリーズナブルな価格で販売しファンを増やしています。
カスタムIEMではありませんがユニバーサルモデルのイヤホンを自分の耳型に合わせて使用するためにカスタムイヤピースという製品もあります。そのカスタムイヤピースを専門に製造しているのがBitSund。補聴器専門店を母体とする製造部として30年以上補聴器のイヤモールドやカスタムイヤピース・シェルを作成するメーカー。
お手持ちのイヤホンをカスタムして楽しむことができます。
カスタムIEMはプロ向けからコンシューマー向けまで多様な商品が販売されていますので、お好みに合った自分だけのイヤホンを探してみてはいかがでしょうか。カスタムIEMについてご不明な点はお気軽にお問い合わせ下さい。
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