オーダーメイドで自分専用のイヤホンが作れるカスタムIEM(イヤモニ)。イヤモニメーカーは国内外多岐に渡り、個性もそれぞれです。各カスタムIEMメーカーの特徴と最新のおすすめ商品をご紹介します。
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カスタムIEMとは カスタムIEMとは「カスタム・イン・イヤー・モニター」の略称でイヤモニ ともいわれます。 "モニター"イヤホンはミュージシャンやアイドル、音響エンジニアなどが、ステージやレコーディングの際など、正確に音をモニタリング(聞く)ために使用されているイヤホンのことですが、カスタムIEMは耳型(インプレッション)を作成して耳の形に合わせてイヤホンを作るので、耳にピッタリはまります。
インプレッションイメージ 遮音性も高く大音量が流れている環境下でも、イヤホンから流れる細かな音まで聞き取ることができます。 耳にピッタリはまるので激しく動いても外れにくいという仕様や、以前はライブステージなどで大音量に負けない音量でモニタースピーカーを鳴らしていたものが、イヤモニを付けることで正確な音を聴くことができるという点でも重宝されています。 もちろん、ミュージシャンでなくてもカスタムIEMは耳にピッタリはまるのでノイズキャンセリング機能を使わなくても高い遮音性が保てます し、静かな環境であればボリュームを上げなくても細かな音まで聴き取ることができます 。さらにオーダーメイドでカラーやデザインを選べる商品が多いため、自分だけのイヤホンを使うという特別感を味わえるのは嬉しいですよね。今回は各メーカーの特徴とおすすめ商品をご紹介していきます。
FitEar(フィットイヤー) FitEar(株式会社須山歯研)は、総合歯科技工ラボラトリーとして1958年に創業。長年にわたり個人が持つ形態に適合するオーダーメイド技術を蓄積、須山補聴器は須山歯研の補聴器部門として1985年より事業を開始後、貴重な国産のイヤモニメーカーとして年間1万を超える耳型と向き合い、快適な高い装用性を実現するイヤーモールド、カスタムイヤーモニター製品を提供しています。
FitEar おすすめカスタムIEM DC Ti
チタンシェルカスタムIEM FitEar DC Tiは、静電型とダイナミック型、2種類のドライバーで構成されるハイブリッドタイプのカスタムイヤーモニター「FitEar DC」のチタンシェル版です。
音抜けがよくスムースで透明感の高い表現を可能とする静電型ツイーターユニットと、フルレンジのフォスター電機製9mmダイナミックドライバーを2基直列に配置し、限られた密閉空間の中においても優れた音空間を作りだす独自の構造を、レーザー積層の3Dプリンターによりそのままチタンシェル化。
細部までしっかりと鳴らしてくれる表現力とチタン筐体ならではの心地よい響きが特徴です。
細部までしっかりと鳴らしてくれる表現力 どこかの帯域に特化して鳴らすというようなタイプのイヤモニではなく、満遍なく細部までしっかりと鳴らしてくれる印象です。アッサリめの傾向ですが楽器の表現に妥協はなく、音の輪郭がはっきりとしつつも硬くなり過ぎず、柔らかくなり過ぎずという絶妙な鳴らし方で、軽快さと重さのバランスがしっかりと取れておりチタン筐体ならではの心地よい響き が感じられます。 また装着時のフィット感は、ショートレッグシェルなのでカスタムIEMによくある閉塞感はなく快適です。シェルそのものは一定の強度を持たせるためにチタンにある程度の厚みが必要なこと、またダイナミックドライバに充分な容積を確保する必要があることなどから若干大きめになっています。 実際に装着すると少し耳から飛び出す形ですが、装着中はフィット感・ホールド感の良さでまったく気になりません。JH AUDIO(ジェイエイチオーディオ) Jerry Harvey(ジェリー・ハーヴィー)がまだインイヤーモニターが普及していない1994年、ヴァンヘイレンのモニターエンジニアとしてツアーに参加。その際にドラマーであるアレックスにインイヤーモニター導入の検討を依頼され、最初の2ウェイカスタムインイヤーモニターを完成させ、またたくまに音楽業界のスタンダードインイヤーモニターとなりました。 その後、2007年Jerry Harvey Audioをスタート。使用アーティストにビリーアイリッシュ(ROXANNE)、アリシアキース(JH13V2)など数々のアーティストが名を連ねています。
JH AUDIO おすすめカスタムIEM Layla
JH AUDIOのフラッグシップモデル スタジオ・リファレンス用途をコンセプトとして開発された
高域×4、中域×4、低域×4の合計12ドライバー構成のカスタムIEM です。
独自のミニクワッドドライバー(ドライバー4個)構成「soundrIVeテクノロジー」の採用により、23kHzまでの帯域を確保したほか、独自のチューブウェイブガイド「freqphaseテクノロジー」により、多数のドライバー構成での時間軸と各帯域の位相を正確に制御するなど高い技術を採用。リアルなサウンドを正確に届けます。
ロックをこよなく愛するジェリー・ハーヴィー氏らしいアグレッシブなサウンドに、片側12基のBAドライバーが生み出す細やかな階調再生が加わることで臨場感豊かな音が楽しめるイヤホン となっています。 ケーブルに設けられたベース調整機能機構により、ユーザーが左右それぞれの低域の効き具合を変更でき、好みのサウンドを作り出すことができるのも魅力です。
64 AUDIO(シックスティーフォーオーディオ) ワシントン州バンクーバーに本拠を構えるプロミュージシャンやオーディオファイル向けカスタムIEM(インイヤーモニター)の製造メーカー、64 AUDIO (1964 EARS, LCC)。2018年には有名ベーシストであるネイザン・イースト氏のシグネイチャーモデル「N8」を発表。 リーディングカンパニーとして新しい技術を生み出しカスタムIEM業界をけん引しているメーカーのひとつです。
64 AUDIO おすすめカスタムIEM N8
「ネイザン・イースト」のシグネチャーモデル ベーシストの「Nathan East(ネイザン・イースト)」と64 AUDIOが共同開発した特別仕様モデルです。独自のBAドライバーのチューブレス設計「tia テクノロジー」や、空気圧を低減する技術「apex」ダイナミックドライバーを採用。
世界的なベーシストであるネイザン・イースト氏が求める低域の再現度や質を実現しました。
伝説のベーシスト、ネイザン・イースト氏と共同開発しただけあり、やはりベースの個性が際立つ音作り となっています。とはいえ単純に低域ボンボン、というわけではなく、時にしっとりと時にぐっと重く、というように、あくまで音楽全体の屋台骨を支える存在としてベースが躍動している様子が味わえる、そんなイヤホンです。ベース好きはもちろん、そのベースによりさらに引き立つギターやボーカルといったパートをじっくりと味わいたいという方にこそ聴いていただきたいモデル でもあります。
Unique Melody(ユニークメロディ) 中国・珠海市に本社を置き独自の補聴器技術をベースにオーディオファイル向けカスタムIEMの製造・開発するメーカーです。 ダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバーを搭載したハイブリッド型カスタムIEM「MERLIN」を開発した事を切っ掛けに、世界中からカスタムIEMの製造メーカーとして評価されるようになりました。
Unique Melody おすすめカスタムIEM MEXT Custom
骨伝導ドライバーを組み込んだカスタムIEM 独自開発の骨伝導ドライバー「OBC」1基とダイナミックドライバー1基、バランスド・アーマチュアドライバー4基の6ドライバーで構成されたカスタムIEMです。
振動数が大きく、スムーズな音の表現と豊かな響きが特徴の骨伝導ドライバー「OBC」と、ダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバーと組み合わせることで、
独特な音の響きとと滑らかで優しいサウンド を実現しています。
いま最も注目度の高いドライバー方式である「骨伝導ドライバー」を搭載、鼓膜だけでなく頭蓋骨も含めて音を伝えるという先進的なアプローチのカスタムイヤホンです。骨伝導ドライバーは直接音を発するものではないためその説明が難しいのですが、たしかに体を揺さぶられるような低域の質感が新たに加わる印象のある、非常にユニーク な役割を果たしてくれます。 骨伝導ドライバーの導入に早くから取り組んできたUnique Melodyならではの構成をぜひお楽しみ下さい。
Noble Audio(ノーブルオーディオ) 2013年10月にオーディオロジスト(聴覚学者・聴覚専門医)であるジョン・モールトン博士によりカリフォルニア州サンタバーバラに設立された、イン・イヤー・モニタータイプのイヤホンを専門とするオーディオブランド。 数多くの名誉ある賞を獲得するなど、オーディオファン向けイヤホンブランドとして高い人気を誇ります。
Noble Audio おすすめカスタムIEM Khan C
Noble Audioのフラッグシップモデル 4基のBAドライバー、1基のダイナミックドライバー、そして1基のピエゾエレクトリックドライバーからなる6基構成のカスタムIEMです。
低音域にダイナミックドライバー、中高音域にBAドライバー、超高音域の再生ができるピエゾエレクトリックドライバーを使用することにより立体的な高音域を可能にしました。
モンゴルの皇帝・カーンの名を冠するイヤホンは3種の異なるドライバーを計6基搭載する、その名にふさわしいゴージャスな仕様となっています。そのサウンドもまさにゴージャス! ピエゾドライバーによるヌケの良い高域とBAドライバー4基が生み出す腰の据わった中低域、そしてダイナミックドライバーの豊かな低域が組み合わさることで贅沢な音楽体験が可能となっています。 イメージを伝えることで世界にひとつだけのイヤホンがオーダーできる「ウィザード・デザイン」も人気です。
Canal Works(カナルワークス) カナルワークスは、大手オーディオ機器メーカーに30年近く勤め、最先端の音響機器の設計・開発に数多く携わってきたエンジニアが、日本発のカスタムIEMブランドとして2010年に設立。 国内メーカーならではの高い品質もカナルワークスの魅力の一つです。
Canal Works おすすめカスタムIEM CW-L17QD
シンプルな2ウェイ構成のカスタムIEM シンプルな2ウェイに6ドライバーを搭載、ワイドレンジな再生が可能なカスタムIEMです。
高域用に超小型の4つのドライバーをひとつにまとめたクアッドドライバーを採用。低域用にはデュアルBAドライバーを採用し、ひずみ感の少ない艶やかな高域を実現するとともにワイドレンジなサウンドに仕上がっています。
高域を「4つの超小型BAドライバーをひとつにまとめたクアッドドライバー」が担当することにより、1つあたりの負荷を軽減させることで鮮やかな高域再生を実現したモデルです。
実際のサウンドもやはり伸びやかで明るい高域が特徴で、まさに音楽を楽しむためのイヤホン となっています。
ユニバーサルイヤホン版の
「CW-U17QD」 もありますので、まずはこちらから試してみて気に入ったらカスタムの方も…という楽しみ方もありますよ。
Sensaphonics(センサフォニクス) イヤーモニターの本場アメリカの「カスタムイヤーモニター」のメーカーとして、世界のトップアーティストにその音質の確かさと快適性、安全性で広く愛されている「センサフォニクス」。 「聴力の専門家」であるオーディオロジストが研究・開発・コンサルティングを一貫して監督している唯一のメーカーです。
Sensaphonics おすすめカスタムIEM D2
シリコン製のカスタムシェル プロミュージシャン向けのIEMを創っていたセンサフォニクスが初めて開発した音楽鑑賞用のカスタムIEMです。新たに開発された世界最小クラスのダイナミックドライバーを片側2基、計4基搭載。
シリコンを使用したシェルは、口を開けたときにも違和感がなく、柔らかくて疲れにくい構造となっており、着けているのを忘れるほど自然で心地よい装着感が得られます。
カスタムイヤホンというとBAドライバーが主に使われていますが、こちらのD2はダイナミックドライバーのみ、しかも片側2基搭載という非常に珍しい構成のイヤホンです。低域の存在感たっぷりのなめらかで柔らかなサウンド はダイナミックドライバーならでは。さらにセンサフォニクスといえばもうひとつ、シリコンシェルという大きな特徴を持っています。 通常の樹脂製シェルでは耳が痛くなってしまうのでカスタムイヤホンに踏み切れない…という方にはぜひ一度お試しいただきたい装着感となっています。
FAudio(エフオーディオ) FAudioは、2014年にオーディオメーカーのエンジニアとして経験を積んできたFung Wong氏により設立。2016年には、FAudioブランド初のカスタムIEMラインナップ「KFシリーズ」をリリース。 ユニークなサウンドデザイン、ハイ・コストパフォーマンス、コンテンポラリーなカスタムIEMデザインなど、高い独自性で注目されている香港発のカスタムIEMメーカーです。
FAudio おすすめカスタムIEM SCALE
2基のドライバーを搭載したカスタムIEM バランスド・アーマチュア型と直径8mmのダイナミック型の2種のドライバーをそれぞれフルレンジで搭載させたカスタムIEMです。ファンからの要望に応える形でユニバーサルモデルが販売されるほどの高い人気を誇るモデルです。
ダイナミック、BAの2種類のドライバーがともに全帯域を再生しているという特性のためか、中低域に厚みのあるウォームサウンドで、特にボーカルがぐっと迫ってくるかのようなライブ感を味わえるイヤホン となっています。 10~20万円台がメインというカスタムイヤホン界において比較的手が伸ばしやすい価格帯となっていますので、「マイ・ファースト・カスタムイヤホン」としてもオススメです。
Campfire Audio(キャンプファイヤーオーディオ) イヤホン用リケーブルやポータブルアンプなどで知られたブランド「ALO Audio」のCEOでもあるケン・ボール氏によってアメリカ・ポートランド市で2015年に設立されたイヤホン・ヘッドホンブランドです。 リキッドメタル合金筐体を採用したモデルや特別な加工処理を施したダイナミック型ドライバー、3Dプリンターによるアコースティックチャンバーなど、新しい価値を生み出し続けています。
Campfire Audio おすすめカスタムIEM Supermoon
平面磁界のドライバーを搭載したカスタムIEM 独自にカスタマイズした薄さ2ミクロンのダイヤフラムを持つプラナーマグネティックドライバーに独自技術ソリッドボディデザインを組み合わせたカスタムIEMです。
質感豊かな中域とやわらかな低音、輝きのある伸びやかな高域にカスタムIEM特有の優れた遮音性と快適性がかけ合わさり、より深く音楽の世界へと導いてくれます。
これまでは特定の期間のみの受注だったCampfire Audioのカスタムイヤホンがついにいつでもオーダー可能に!特にこのSupermoonはブランド初のプラナーマグネティック(平面駆動)ドライバーを採用した革新的なモデルとなっています。 そのサウンドはノリ良し・歯切れ良し・勢い良しとこれまでの同ブランドモデルとはまた一線を画するキャラクター で、Campfire Audioファンならなおのこと楽しめる仕上がりです。
BitSound(ビットサウンド) カスタムIEMではありませんがユニバーサルモデルのイヤホンを自分の耳型に合わせて使用するためにカスタムイヤピースという製品もあります。そのカスタムイヤピースを専門に製造しているのがBitSund。 補聴器専門店を母体とする製造部として30年以上補聴器のイヤモールドやカスタムイヤピース・シェルを作成するメーカーです。
BitSound おすすめカスタムイヤーピース B-19
Astell&Kern AK ZERO1用カスタムイヤピース Astell&Kern初のオリジナルイヤホン平面駆動型ドライバー×1、BA ドライバー×2(デュアルタイプ)、5.6mm ダイナミックドライバー×1のトリプルハイブリッドドライバー構成の「AK ZERO1」専用のカスタムイヤーピースです。
こちらは「通常のユニバーサルイヤホンをカスタムイヤホンのようにしてしまう」 という、カスタムイヤーピースです。お気に入りのイヤホンを改造することなくカスタム化できること、イヤーピースなので簡単に着脱できるため気分によって使い分けも可能など、より手軽にカスタムの世界を楽しめるモデル となっています。 カスタムイヤホンが気になるけど値段が高いから…とお悩みの方、まずはこのカスタムイヤーピースから気軽に始めてみてはいかがでしょう?
まとめ カスタムIEMはプロ向けからコンシューマー向けまで多様な商品が販売されていますので、お好みに合った自分だけのイヤホンを探してみてはいかがでしょうか。 カスタムIEMについてご不明な点はお気軽にお問い合わせ下さい。フジヤエービックお問い合わせフォーム