ドイツのオーディオブランド·Violectricからシンプルな外観の小型USB-DACが日本上陸!今回はこのCHRONOSの情報を試聴レビューをまじえてお届けします。
Violectric(バイオレクトリック)はドイツ·バーデン=ヴュルテンベルク州の都市コンスタンツに拠点を置く、放送·レコーディングスタジオ向けプロ機器メーカーLake Peoople(1986年創立)のハイファイ部門ブランドです。
フジヤエービックではDHA V590 PROなど、据置型のハイクラスヘッドホンアンプをお取り扱いしています。
【商品情報】Violectric DHA V590 PRO
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そのViolectricから発表された新製品はぐっとサイズの小さくなった小型USB-DAC!
その名もCHRONOS(クロノス)!
今回はこの"時間の神"の名を持つ小型USB-DACについて、外観および音質のレビューをお届け致します。
【商品情報】Violectric Chronos
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パッケージの内容物はいたってシンプル。CHRONOS本体に接続用のUSBショートケーブルが3種類、それと簡易的なマニュアル(英語およびドイツ語のみ)だけです。専用のアプリもなく、設定なども必要ありません。
付属のUSBショートケーブルは「Type-C to Type-C」「Type-C to microB」「Type-C to Lightning」の3種類。使い方もやっぱりシンプル、CHRONOS本体側がType-Cとなっているので、組み合わせる機器に応じてケーブルを選択してつなぐだけ。microBが入っているのは最近ではちょっと珍しいかも。
また、iPhoneユーザーの多い日本ではLightningケーブルが含まれているところが嬉しいポイントです。
CHRONOSのサイズは縦24mm×横44.5mm×厚さ10mm。500円玉と並べるとこんな感じ。
スマートフォン等に接続するとブランドロゴおよび製品名ロゴが光ります(後述)が、その面を表とした場合、上面に+/-のボリュームボタンが配置されています。
本体向かって右側面にイヤホン端子が。こちらもシンプルに3.5mmシングルエンドのみ。
ちなみにこのイヤホン端子にイヤホンが刺さっていないと動作しないようで、CHRONOS本体だけをスマートフォンに接続した状態ではUSB-DACとして認識されません。
音出しする際は必ずイヤホンもつないだ状態で再生する必要がありますのでご注意下さい。
裏面は一転して鮮やかな赤のパネル。ブランドおよび製品ロゴと「portable D/A converter and headphone amplifier」の文字が刻まれているほか、「MADE IN GERMANY」とブランドの自信あふれる記載も。
なお、前面・裏面のパネルはガラス製、本体はアルミ削り出しとなっています。
それでは音質チェックです。今回はLightningケーブルも同梱されているので、iPhone Xと接続して試聴してみました。
なお、CHRONOSはPCM32bit/384kHz、DSD256(11.2MHz)までの再生に対応していますが、PCM再生時は表面のロゴがグリーンに、
DSD再生時はロゴがブルーに光ります。
まず印象的なのがドッシリした中低域の厚み。音場はあまり広くなく、どちらかというと音をぎゅっと凝縮して聴かせる感じですがややウォーム感のある落ち着いた音質でボーカルなどがはっきり主張してくる音作りです。
音の広がりに欠ける反面、奥行き感はしっかりと感じ取れるので立体的なサウンドが楽しめます。
据置アンプの無骨な感じや、パッケージ内容・外観の極めてシンプルなイメージもあってか、音の方もパッと目を引く派手さや際立ったギミックはないものの、質実剛健・実直第一というような真面目さで勝負する『頑固おやじ』的なサウンドであるように感じました。
中低域の安定感、ボーカルの温度感など、いわゆる”日本のリスナー好み”な音に仕上がっているのではないでしょうか。
タネも仕掛けもない、なんていうといかにもつまらなそうに見えるかも知れませんが、シンプルだからこそ素材の良さやキャラクターがよく伝わってくる、というケースも珍しくありません。
このCHRONOS、一見するとなんの面白みもなさそうですが実際に聴いてみれば音源の良さやイヤホンのキャラクターがより一層味わえる、そんな小型USB-DACになっています。
Violectric CHRONOSは本日より発売開始、試聴機もご用意しておりますのでぜひ店頭でお試し下さい。
【商品情報】Violectric Chronos
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