ドイツのヘッドホンメーカー「ULTRASONE」がモニターヘッドホンSignatureモデルをリニューアル!スタジオマスタリング用途にMASTER、プロ向けのNATURAL、DJ向けのPULSEの3機種を比較試聴レビューを交えてご紹介します。
ULTRASONE(ウルトラゾーン)とは
Signatureシリーズがリニューアル!
Signature MASTERの特徴
Signature NATURALの特徴
Signature PULSEの特徴
まとめ
1991年、ドイツ・ミュンヘン郊外でフロリアン・クーニッグ氏が設立したヘッドホンメーカー、それがULTRASONEです。
ドイツといえばbeyerdynamic(ベイヤーダイナミック)、SENNHEISER(ゼンハイザー)といった、ヘッドホンの歴史を語る上で欠かせない名門ブランドが存在することでも知られますが、これらのメーカーがスピーカーやマイクといった製品も手掛ける「総合音響機器メーカー」であるのに対し、ULTRASONEは当初から「ヘッドホンメーカー」として立ち上げられたというユニークな企業です(その後、イヤホンやポータブルアンプも製造しています)。
その名を一躍世に知らしめるきっかけとなった製品といえば「edition7」。今でこそ数十万円クラスのヘッドホンは珍しくありませんが、このedition7が登場したのは2003年。その価格は45万円(税別)、しかも当時はほぼ無名といっていいブランドから超高額ヘッドホンが発売された!と話題になった”伝説の名機”です。
ULTRASONEには現在ヘッドホンのシリーズが3種類存在します。前述のedition7から始まったEditionシリーズ、プロの現場で使われることを想定したPROシリーズ、そして最後のひとつがエンジニアからヘッドホンファンまで、あらゆるヘビーユーザーを想定した質実剛健なSignatureシリーズです。そのSignatureシリーズがこのたびラインナップを一新、「MASTER」「NATURAL」「PULSE」の3モデルを同時リリースします!
まずご紹介するのは黄金色のプレートを持つ、Signature MASTER!こちらはEditionシリーズ直系の40mmのチタンプレイテッド・マイラードライバーを搭載しています。
ヘッドバンドおよびイヤーパッドにはシープスキンレザーを使用しています。(付属の交換用イヤーパッドはプロテインレザー、いわゆる人工皮革製)
ケーブルは着脱可能で、ヘッドホン側の端子は2.5mm。差し込んでから軽くひねって固定するバヨネットタイプになっています。これは今回ご紹介する3モデルすべてに共通です。
ULTRASONE名物のナチュラルサラウンドサウンド・テクノロジーは「S-Logic3」に進化。ハウジング内部に新開発の「ダブルデフレクターフィン」(DDFテクノロジー)を配置することでさらに洗練されたS-Logic効果が得られたとのこと。逆に、これまでのS-Logicのようにトランスデューサー(ドライバ)に角度をつけて配置してはいないそうです。これも新型3モデル共通です。
型式 |
密閉ダイナミック型ヘッドホン |
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S-Logic 3 テクノロジー/電磁波低減 ULE テクノロジー |
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インピーダンス |
32Ω |
ドライバー |
40mm チタンプレイテッド・マイラー |
再生周波数帯域 |
8 – 42,000 Hz |
マグネット |
NdFeB |
出力音圧レベル |
98dB |
重量 |
約 310g(ケーブル含まず) |
付属品 |
1.2m 着脱式ストレートケーブル 3.5mm プラグ、3m 着脱式ストレートケーブル 6.3mm プラグ、1.2m リモコンマイク付きケーブル 3.5mm/4 極プラグ、6.3mm 変換プラグ、イヤーパッド(シープスキンレザー/装着済み)、イヤーパッド(プロテインレザー)、キャリングケース |
【商品情報】ULTRASONE Signature MASTER
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お次はシルバーのプレートが渋く光る、Signature NATURAL。搭載するのははMASTERと同じく、40mmのチタンプレイテッド・マイラードライバー。
ヘッドバンドおよびイヤーパッド(予備含む)には、上質な装着感と耐久性を両立させたプロテインレザーを使用。
型式 |
密閉ダイナミック型ヘッドホン |
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S-Logic 3 テクノロジー/電磁波低減 ULE テクノロジー |
|
インピーダンス |
32Ω |
ドライバー |
40mm チタンプレイテッド・マイラー |
再生周波数帯域 |
8 – 40.000 Hz |
マグネット |
NdFeB |
出力音圧レベル |
98dB |
重量 |
約 310g(ケーブル含まず) |
付属品 |
1.2m 着脱式ストレートケーブル 3.5mm プラグ、3m 着脱式カールケーブル 6.3mm プラグ、1.2m リモコンマイク付きケーブル 3.5mm/4 極プラグ、6.3mm 変換プラグ、イヤーパッド(プロテインレザー/装着済み)、イヤーパッド(プロテインレザー)、キャリングケース |
【商品情報】ULTRASONE Signature NATURAL
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最後にご紹介するのはブロンズカラーのプレート、Signature PULSE。先輩モデル・Signature DJと同じ50mmのマイラードライバーを搭載。
こちらもNATURAL同様、ヘッドバンドおよびイヤーパッドにはプロテインレザーを使用。なお、このPULSEには予備イヤーパッドは付属しません。
型式 |
密閉ダイナミック型ヘッドホン |
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S-Logic 3 テクノロジー/電磁波低減 ULE テクノロジー |
|
インピーダンス |
32Ω |
ドライバー |
50mm マイラー |
再生周波数帯域 |
8 – 32.000 Hz |
マグネット |
NdFeB |
出力音圧レベル |
115dB |
重量 |
約 310g(ケーブル含まず) |
付属品 |
1.2m 着脱式ストレートケーブル 3.5mm プラグ、3m 着脱式カールケーブル 6.3mm プラグ、6.3mm 変換プラグ、イヤーパッド(プロテインレザー/装着済み)、キャリングケース |
【商品情報】ULTRASONE Signature PULSE
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一通り外観をご紹介したところで今度は音の比較です。プレイヤーにはハイパワーでおなじみのAstell&Kern KANN ALPHA(高ゲイン)をセレクトしてみました。
【商品情報】
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今回はMASTER / NATURAL / PULSEをとっかえひっかえ、様々な音源で聴き比べてみます。一通り聴いた第一印象は「役割分担がハッキリしている!」でした。
3モデルが同時発売で価格帯もバラバラ、しかも見た目にも金・銀・銅となっているので「一番高い金のモデルが一番いいんでしょ?」となりがちですが、実際に聴き比べてみるとこれがまた難しい!
MASTERはその名の通りまさにマスターモデル、3機種中もっとも音場が広く『音楽全体を俯瞰してみる』というようなイメージです。全体としてややフラット傾向で、低域は少し柔らかめ。ボーカル域はちょっとドライな印象もあります。
NATURALはULTRASONEにしてはやや落ち着いた音の傾向。クリアネスは高く、ボーカルも3機種中もっとも艶を感じさせるまさにナチュラルサウンドで、歌モノには最適な選択肢のひとつかと思います。
PULSEは昔からのULTRASONEファンであれば一番なじみのある音ではないでしょうか。鋭い高域とキレの良い低域、そしてノリの良さ。楽しく激しく聴けることを最優先にしたかのように、ジャンルによっては鳴り方がちょっと人工的で合わないかも知れませんが、逆にハマるジャンルならコレ一択!という感じ。
以上のように、見事にそれぞれ異なる個性の持ち主。それだけに、どれが一番とはなかなか決めきれません。逆にモデル名に関しては、それぞれの個性にピッタリのネーミングになっていますので、好みの音楽ジャンルと照らし合わせて選んでいただくと面白いのではないでしょうか。
【商品情報】ULTRASONE Signature MASTER
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【商品情報】ULTRASONE Signature NATURAL
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【商品情報】ULTRASONE Signature PULSE
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このところ、ちょっと優等生的な音質に寄っていたかな?という感じもあったULTRASONEでしたが、今回の3モデルは久々に他のメーカーでは聴けないオリジナリティを見せつけてくる仕上がりとなっていました。Signature MASTER / NATURAL / PULSEの3モデルは10月8日に同時発売!ご予約は本日より受付開始、店頭試聴機もご用意いたしますので、ぜひ一度”個性のぶつかり合うULTRASONEサウンド”を体験してみて下さい!