中国のオーディオブランド「iBasso Audio」からポータブルプレイヤーの新型モデル「DX240」が発表されました。124×71.5×19.4(mm)のコンパクトサイズながら実力派な「DX240」を音質レビュー付でご紹介します。
iBasso Audioとは
iBasso Audio DX240 外観チェック
初回限定特典あり
iBasso Audio DX240 音質レビュー
製品仕様
まとめ
専用アンプカード「iBasso Audio AMP8 MK2」音質レビュー
iBasso Audio(アイバッソオーディオ)は2006年に中国で設立されたオーディオメーカーです。設立当初からポータブル機器に特化した製品づくりを行い、バランス出力端子やDAC内蔵ポータブルアンプといった当時のトレンドにいち早く対応することで知られていました。
一時は日本国内での活動が停止したものの、2018年にアンプモジュール交換型DAP『DX150』をひっさげて再度上陸を果たして以降は人気DAPメーカーの地位を確立。今年9月には限定生産の超ド級DAP『DX300MAX』が予約受付開始後すぐに完売したことでも話題となりました。
【速報】iBasso Audio DX300MAX国内販売決定!ご予約受付開始は9月10日(金)12時から!
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そんなiBasso Audioからミドルクラスの最新DAPが登場、それがこちらの『DX240』です!今回はこのDX240について、音質レビューとともに詳しくお伝えしたいと思います。
それではまずDX240の外観チェックから入ります。DX240はブラックとグリーンの2色展開ですが、今回のサンプルはグリーンモデルを使用しています。なかなか撮影が難しい色なのでちょっと黒っぽく写っていますが、実物はメタリックなビリジアン、という感じの色合いです。
主な出力端子はこれまでのiBasso Audio製DAPと同じく本体下部に配置されています。
左からラインアウト端子、3.5mmアンバランス出力端子、2.5mmバランス出力端子です。デフォルトのバランス出力が2.5mmというのも最近では珍しくなってきました。右端には「AMP1 MK3」と記載されているのが見えます。
DX240はアメリカESS Technology社製のフラグシップDACチップ「ES9038Pro」を搭載しています。これは通常DAPで使われる省電力型のDACチップと違い、おもに据置のハイエンドモデルで採用されるDACチップです。
iBasso Audioでは過去さまざまな製品でESS社製DACチップを採用してきた経験から、この扱いの難しいチップも見事に使いこなして…と思いきや、メーカーリリースによると
しかしES9038ProというDACチップはそんな私たちにとっても“暴れ馬”であり、簡単に乗りこなすことは出来ませんでした。2 年以上に渡っての研究期間とチューニングを経て、このDACチップを搭載する製品を発表できたことを非常に喜ばしく思います。
とのこと。DX240の開発は想像以上に大変だったようです。
またDX240では上位機種・DX300に続いて、システム処理用のICチップであるSoC(System on a Chipの略、DX240はSnapdragon 660を搭載)とは別に、オーディオ再生処理専用の"FPGA"と呼ばれるICチップを併用する「FPGA-Masterテクノロジー」を採用しています。
本体上部には充電用のUSB Type-C端子と同軸デジタル出力端子を配置。パッケージには3.5mm→RCAの同軸デジタルケーブルが付属しています。
本体右側面にはボリュームノブ、「戻る」「再生・停止」「進む」の各ボタンが配置されています。電源のオン・オフはボリュームノブを数秒押し込んで行います。
左側面にはmicroSD用カードスロットを1基装備。
DX240の外観上の特徴は「背中が丸い」ことです。液晶面を伏せてみると、背面がアーチ状になっていることがよくわかります。
パッケージにはTPU(熱可塑性ポリウレタン)製のクリアケースが付属します。このケースの左側面には穴が開いているので、装着したままでもmicroSDカードの着脱が可能です。
さて、DX240の初回販売分には購入特典がつきます!それがこちらの「レザーケース」および「アンプモジュール用交換プレート」です。
※初回購入特典は数量限定となりますのでご了承下さい
レザーケースの色は暗めのグリーンです。こちらは本体下部のイヤホン端子部分にのみ穴が開いており、microSDカードスロット部はふさがっていますが、ケースの着脱は簡単なのでとくに不便ではないと思います。
アンプモジュール用交換プレートについては少々ご説明が必要です。実はこのDX240、従来のiBasso Audio製DAPにも採用されていた”アンプモジュール交換”が可能なモデルなのですが、現時点ではDX240専用モジュールの販売予定が立っていません。
>>「AMP8 MK2」2022年3月4日発売予定
このプレートは「DX150/200/220用のアンプモジュール(AMP1~8)のパネルを付け替えてDX240で使用する」ためのパーツとなります。こちらは”元のモジュールから外した基盤にプレートをねじ止めする”という加工が必要になりますが、メーカー保証対象外となることをご了承下さい。
なお、DX240(ブラック)にはブラックのパネルを、DX240(グリーン)にはグリーンのパネルをお付けします。
中低域の厚みを感じる、ややウォーム系の音質という印象ですが一音一音の粒立ちはしっかりとしており、左右の広がりよりも前後の立体感が際立つ音場表現になっています。高域はスッと立ち消えるキレの良さ。
低域の量感も若干感じられますが、他の音域をマスクするほどではありません。ボーカルものをじっくりと味わうのに適した音作りではないでしょうか。
iBasso Audio DX240 |
|
DAC |
ES9038Pro |
対応 Bluetooth コーデック |
LDAC(送信のみ)、AptX(送信のみ)、AAC、SBC |
再生可能形式 |
最大 768kHz/32bit までの PCM、22.4MHz までの DSD |
出力系統 |
3.5mm ステレオ出力端子、2.5mm バランス出力端子、3.5mm ライン出力端子、3.5mm 同軸出力端子 |
内蔵容量 |
内蔵ストレージ:64GB/内蔵メモリ:4GB |
USB 接続方式 |
USB-TypeC (USB3.1 規格対応) |
拡張スロット |
MicroSD カードスロット×1 スロット |
商品サイズ(W×H×D) |
124 x 71.5 x 19.4 (mm) |
重量 |
約 205g |
電源 |
充電系統:USB-TypeC (QC3.0、PD3.0 対応) |
コンパクトな筐体に、ES9038Proの採用やFPGA-Masterテクノロジー搭載といった上位機種顔負けの中身を詰め込んだ『DX240』は本日よりご予約受付開始、発売は11月19日を予定しております。
店頭試聴機もただいまより展示しておりますので、残念ながら先日の試聴会に参加できなかったという方はもちろん、DAPの購入を検討されている方もぜひ一度ご試聴下さい。
下取交換でのご購入ならさらに10,000円おトクになりますよ!
【商品情報】iBasso Audio DX240
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iBasso Audio DX240発売時には未定だった専用アンプカードがいよいよ3月4日に発売です!「AMP8 MK2」の気になる音質をレビューします。
DX240の標準アンプカードであるAMP1 MK3と比較すると、より中低域の主張が感じられることで情感がアップした、重厚感あるサウンドとなっています。その分スピード感はやや薄れるものの、ライブ音源など臨場感が重視されるような音源には向いているのではないでしょうか。
バランス出力が4.4mm端子になったという点も、特にヘッドホンユーザーには非常にありがたいポイントかと思います。
※AMP8 MK2をご利用いただくためにはDX240本体のファームウェアがv1.02.267以上である必要があります
なお、店頭デモ機でご試聴される際のアンプカードの差し替えは店頭スタッフにお申しつけ下さい。
【商品情報】iBasso Audio AMP8 MK2
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