Meze Audioからブランド初の密閉型平面磁界ヘッドホン「LIRIC」が登場しました。今回はさっそく到着したサンプルの実機試聴レビューをお届けします。
Meze Audioとは
密閉型ヘッドホンのフラッグシップモデルMeze Audio LIRIC登場!
Meze Audio LIRIC外観チェック
Meze Audio LIRIC 音質レビュー
製品仕様
まとめ
Meze Audio(メゼオーディオ)はルーマニアのオーディオブランドです。
創設者アントニオ・メゼ氏による美しいデザインと音質設計が特徴で、特にブランドのトップモデルであるEmpyreanとその進化モデル「Elite」は世界中で高い評価を得ています。
【試聴レビュー】Meze Audio Elite 登場!噂の最新フラッグシップヘッドホン、唯一無二のデザインと音質に迫ります。
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【商品情報】Meze Audio ELITE
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そのMeze Audioから今度はハイクラス密閉型フラッグシップモデル「LIRIC(リリック)」が本日発売です。
Empyrean・Eliteでおなじみの「平面磁界駆動型等磁力ハイブリッドデュアルコイルドライバー」をポータブル仕様に最適化した『MZ4』ドライバーを搭載した、スタイリッシュなヘッドホンの登場です。
今回は事前にサンプルをお借りすることができたので、このLIRICに搭載された数々の魅力と、実機による音質レビューをお届けいたします。
LIRICはアウトドア使用も考慮された密閉型ヘッドホンでもあるので、キャリングケースが付属しています。3mmのケーブルを収めたポーチも同梱しています。
こちらがLIRIC単体の外観。EmpyreanやEliteに比べるとふたまわりほど小型になっています。
付属品は先ほどのキャリングケースに1.5m/3mのケーブル、3.5mm→6.3mm変換プラグと航空機内用アダプタ。アウトドアユースをかなり意識していることが付属品からもうかがえます。
LIRICを真横(左側)から見るとこんな感じです。やはり今回もデザインが秀逸!
ヘッドバンドとハウジングアームはEmpyreanなどと同じく太めのシャフトでつながっていますが、よく見ると軸受けパーツやブランドロゴの場所などに違いが。機能性とデザイン性の両方が非常に高いヘッドホンに仕上がっています。
ヘッドバンドは幅の広い、クッションの効いたものになっています。十字型のスリットは単なるデザインではなく、装着時に熱や湿気を逃がすための工夫だそうです。
ヘッドバンドの表面にはしっかりとモデル名が刻まれています。
ハウジングには軽量かつ衝撃に強いマグネシウムを採用しています。表面はシボ加工の施された革張りです。
中央よりやや下にある”へそ”のようなものは、イヤーカップ内部の圧力を調整する空気孔です。エアフロ―(空気の流れ)を適切に制御し、イヤーカップ内の圧力を改善する「PRESSURE EQUALIZATION SYSTEM(圧力標準化システム)」もこのLIRICがもつ特徴のひとつとなっています。
内部にはもちろん、「平面磁界駆動型等磁力ハイブリッドデュアルコイルドライバー」をポータブル仕様に最適化した『MZ4』ドライバーを搭載。EmpyreanやEliteといったハイクラスヘッドホンで培った技術をスケールダウンしただけでなく、密閉型ヘッドホン特有の位相歪みの乱れなどの問題を最小限に抑えてクリアなサウンドを生み出す「Phase-Xシステム」を採用しています。
なお、イヤーパッドは着脱不可となっています。
ケーブルは着脱式で、端子は左右とも3.5mmモノラル。これは同社の密閉型ヘッドホン「99Classics」や「99Neo」と同じ仕様のため、99シリーズ用アップグレードケーブルが使用可能とのことです。
ただし、プラグカバーはLIRIC用ケーブルの方が大きいため、LIRIC用ケーブルを99シリーズで使用することはできませんのでご注意下さい。
【商品情報】Meze Audio 99 Classics/99Neo 2.5mm アップグレード バランスケーブル シルバー(1.2m)
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【商品情報】Meze Audio 99 Classics/99Neo 3.5mm アップグレード ケーブル シルバー(1.2m)
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【商品情報】Meze Audio 99 Classics/99Neo 4.4mm アップグレード バランスケーブル シルバー(1.2m)
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さて、いよいよ音質チェックです。プレイヤーにはShanlingの「デスクトップ・ミュージックセンター」EM5を使用しています。
あの”帯状コイル”と”円状コイル”を組み合わせた独特な平面磁界ドライバーを採用しているということで、どうしてもEmpyreanやEliteのような音なのかな…と想像してしまいますが、結論としてはまったく別物の音です。
高域は主張は控えめながらしっかりと伸びやかで、中低域は量感を持った存在感で音の土台を支えているかのようなイメージ。音場はちょうど頭の周囲にぐるりと360度広がる感覚で、前後の定位感もしっかり存在しているのは「Phase-Xシステム」の影響でしょうか。
スピード感どドライな音質がメインのEmpyreanやEliteに対して、やや温かみのある音質でボーカルなどの情感表現を感じさせるLIRICという印象です。どちらかといえばMeze Audio 99Neoをさらに磨き上げたような音作りであるように感じました。
・秀逸なデザイン
・アウトドアユースにも対応したコンパクト設計
・新開発『MZ4』ドライバーが生み出すクリアなサウンド「Phase-Xシステム」
・着脱式ケーブルで別売バランスケーブルも使用可能
・中低域メインの情感豊かなサウンドと立体的な音場
などが特徴の、Meze Audioが新たな技術を惜しみなく投入して組み上げた密閉型フラッグシップヘッドホン「LIRIC」はいよいよ本日12月10日より販売開始、さっそく店頭試聴機もご用意いたしました。ぜひ中野ブロードウェイ3階のフジヤエービックで最新ハイクラスヘッドホンの数々をお楽しみ下さい!