本日発売のMeze Audioの最新開放型ヘッドホン「109 Pro」の詳細と音質レビューです。グリルと木製ハウジングを組み合わせた美しいデザインと「感情」までも伝える中低域の力強い骨太サウンドが魅力の「109 Pro」についてお届けします。
Meze Audioの最新開放型ヘッドホン登場!
Meze Audio 109 Proの外観と特徴
Meze Audio 109 Pro音質レビュー
製品仕様
まとめ
創設者でありデザイナーでもあるアントニオ・メゼ氏による美しいデザインが人気のオーディオブランド・Meze Audio(メゼオーディオ)。昨年末には密閉型ヘッドホンのLIRIC、今年の夏には10.2mm径ダイナミックドライバーを搭載した「不細工なイヤホン」ADVARをリリースするなど、意欲的な新製品を次々と生み出しているブランドです。
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そのMeze Audioによる開放型ヘッドホンの最新モデル「109 Pro」が本日発売を迎えました!
今回はこの109 Proについて、詳細と音質について詳しくお届けいたします。
109 Proのパッケージ内容は本体、キャリングケース、着脱式ケーブル(1.5mおよび3mの2本)、3.5mm→6.3mm変換アダプタとなっています。
ハウジングにダークウォールナット材を使用していることもあり、全体的なフォルムはMeze Audioの人気モデル「99Classics」に似ています。なお、このダークウォールナット材は環境保護の観点から、原産地証明書のある寿命を迎えた木材を使用しているとのことです。
109 Proは開放型ということで、ハウジングには金網状のグリルがはめ込まれています。
内側を覗くと見えるのが、銅メッキステンレス鋼で作られた”スパイダーネット”です。中央にはおなじみのMeze Audioロゴ、さらに周囲には「DUAL MEMBRANE DIAPHRAGM」「MADE IN ROMANIA」「MACHINED METAL CHASSIS DRIVER」といった文字が刻まれているというもので、こうした普段は見えないところへの細やかな意匠にもデザイナー・アントニオ氏のこだわりが満載されています。
このスパイダーネットの奥に見えるのが、109 Proのために新規開発された50mm径のダイナミックドライバーです。カーボンファイバーとセルローズでコーティングしたWシェイプド・ドーム、ベリリウム蒸着コーティングしたセミクリスタルラインポリマーを採用した薄さ22ミクロンの極薄トーラス、表面に不要な振動と歪を低減するエッジ加工を施した銅メッキ亜鉛合金製スタビライザーなど、オーディオ特性に優れた素材やパーツを積極的に採用して丹念に組み上げられています。
このドライバーは109 Pro装着時にユーザーの外耳と最短距離となるよう、105度の傾斜をつけてハウジングに取り付けられます。
ヘッドバンドは亜鉛合金製のフレームをビーガンレザー(人工皮革)で覆った幅広タイプのもので、左右が伸縮することで装着時の調整が不要となっています。イヤーパッドにもベロア生地を採用するなど、ハウジングと同様に環境を配慮した素材選びがされていることがわかります。
ケーブルは99Classics同様に3.5mmモノラル端子採用の着脱式となっていますが、99Classicsでは本体に左右の区別がなかったのに対して、109 Proではしっかりと本体側に左右の区別が設定されています。先ほどのヘッドバンドの根元をよく見ると「R」「L」という記載があるほか、ケーブル用端子にも角度がついているので装着時はくれぐれもお間違いなく。
109 ProはMeze Audio本社工場で、フラッグシップモデルである「Elite」や「Empyrean」「Liric」いったハイクラスヘッドホンと同じラインで生産されています。また長くご愛用いただけるよう、ドライバーの一部を除き、パーツ1つ1つを接着材を使わずに6時間半以上の時間をかけて組み上げる”ディスクリート設計”となっています。こうすることで、修理が必要となった場合でもパーツ単位で交換が可能となっているのです。
それではいよいよ109 Proの音質チェックです。今回はTEACのUSB-DACつきヘッドホンアンプ「UD-505-X」と組み合わせてみました。
開放型としては意外なほど骨太!な中低域のどっしりしたウォームサウンドです。どうしてもElite・Empyreanのイメージや、スパイダーネットに代表される繊細なパーツデザインの印象から繊細な音かな?と勝手な想像をしてしまっていたのですが、ベース・ドラムの躍動感や堂々とした胴鳴りなど、力強い音が楽しめるヘッドホンになっています。音場は左右方向にはほどほどの広さながら、頭の後ろに回り込むような立体的な空間表現が上手く臨場感たっぷりの音空間が楽しめます。
アントニオ・メゼ氏はこの109 Proの発売に際して、こんなメッセージを表しています。
ドライバー | 50mm ダイナミックドライバー | 形式 | オープンタイプ (開放型) |
---|---|---|---|
周波数帯域 | 5-30 000Hz | インピーダンス | 40Ω |
通常感度 | 112dB (1mW/1kHz) | 重量 | 約 375g (ケーブル含まず) |
【商品情報】Meze Audio 109 Pro
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Meze Audioの最新開放型ヘッドホン「109 Pro」は
・開放型特有のグリルとダークウォールナット製ハウジングを組み合わせた美しいデザイン
・各パーツは接着剤の使用を極力抑えたディスクリート設計
・「感情」を目と耳でユーザーに伝える、中低域の力強い骨太サウンド
と、アントニオ・メゼ氏ならではのエモーショナルな魅力が詰まった製品となっています。
109 Proは本日から発売開始、試聴機もご用意しております!ぜひお試しください!