2021年の年間ランキングをワイヤレスヘッドホン、有線ヘッドホンに分けて1位から5位までご紹介します。トレンドや「ヒットした理由」についても解説します。
ワイヤレスヘッドホン年間ランキング
有線ヘッドホン年間ランキング
ヘッドホンランキングのトレンド総括
2021年のヘッドホン界は老舗メーカーから高級ブランドまで、バリエーション豊かなラインナップがそろった1年となりました。
フジヤエービックの2021年・年間ランキングをワイヤレスヘッドホン、有線ヘッドホンに分けて1位から5位までご紹介します。
集計期間は2021年1月1日~11月30日、カラーバリエーションのあるモデルはすべて合算した数値での集計となっています。(ハードスペックが異なる場合は別モデルとして集計)
2020年7月発売
平面磁界駆動型ヘッドホンにBluetoothレシーバーユニットを装着することでワイヤレス環境でのリスニングが可能な「DEVA」が第一位となりました。
これから主流となりそうな“家で聴く”ワイヤレスヘッドホンの先駆けともいえる本機「DEVA」は生産完了となりましたが、後継機「Deva Pro」が10月に発売。同じく着脱式のBluetoothユニットが付属していますが、そのユニットには、多数の抵抗を用いてデジタル→アナログ変換を行う『R2Rラダー型DAC回路』が内蔵されているという非常にマニアックな製品です。
【商品情報】HiFiMAN Deva Pro
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2021年3月発売
ag初のヘッドホン「WHP01K」は1万円以下の価格帯でノイズキャンセリング機能を搭載、音質に定評のある日本のオーディオブランド「final」監修ということでも話題を集めたモデルです。シンプルなデザインで服にも合わせやすく、まさに普段使いのノイキャンヘッドホンとして最適なモデルとなっています。
【商品情報】ag WHP01K
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2019年1月発売
世界初の開放型ワイヤレスヘッドホンとして注目された「GW100」。GRADOらしい解放感いっぱいのサウンドがワイヤレスで楽しめますが、やはり音漏れはけっこうありますのでそこはご注意を。
聴いているとついつい体が動いてしまうのがGRADOの特徴ですが、ワイヤレスならどんなに動いてもケーブルに引っかかることもないので安心かも?!
【商品情報】GRADO GW100
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2020年9月発売
有線でのハイレゾ再生対応に加え、従来のBluetooth接続の最大約3倍の情報量を伝送可能な高音質コーデックLDACで、ワイヤレスでもハイレゾ相当の音質を楽しめます。
加えてユーザー1人ひとりに合わせてノイズキャンセリング特性を最適化する「NCオプティマイザー」や、ヘッドホンをつけたまま瞬時に周囲の音を聞ける「クイックアテンションモード」など外出先で便利な機能がさらに向上。その技術の高さから大きな支持を得ています。
【商品情報】SONY WH-1000XM4
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2019年9月発売
ゼンハイザーの定番ノイキャンワイヤレスヘッドホン。まさにロングランヒットの「MOMENTUM Wireless」が第5位にランクイン。洗練されたデザインとシープスキン採用イヤーパッドによる心地よい装着感、音はもちろん安心のゼンハイザーサウンド。
うっかり電源を切り忘れることの多いワイヤレスヘッドホンですが、このモデルは折りたたむと自動的に電源OFFになるという安心設計です。しかも2022年1月10日まで限定プライス実施中!今が手に入れるチャンスです。
【商品情報】SENNHEISER MOMENTUM Wireless
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ワイヤレス環境で音楽を楽しむことが定着してきた昨今ですが、その波は開放型ワイヤレスヘッドホンの売れ行きにもみられるのではないでしょうか。
まだまだおうちで過ごす時間が長い中、閉塞感が少なく、音の広がりや立体感を手軽に楽しみたいというニーズにマッチする開放型ワイヤレスヘッドホンは今後も要注目です!
HiFiMAN Deva Pro | ag WHP01K | GRADO GW100 | SONY WH-1000XM4 | SENNHEISER MOMENTUM Wireless | |
形状 | 平面駆動型 | 密閉型 | 開放型 | 密閉型 | 密閉型 |
ノイズキャンセリング | - | ○ | - | ○ | ○ |
外音取り込み機能 | - | - | - | ○ | - |
マルチポイント | - | - | - | ○ | - |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、LDAC、aptX-HD、aptX(Bluemini R2R) | SBC、AAC、apt-X、apt-X LL | SBC、AAC、apt-X | SBC、AAC、LDAC | SBC、AAC、aptX、aptX LL |
Bluetoothバージョン | Ver.5.0(Bluemini R2R) | Ver.5.0 | Ver.5.0 | Ver.5.0 | Ver.5.0 |
有線接続端子 | あり | - | あり | あり | - |
連続再生可能時間 | 最大約8時間 | 最大約25時間(ANC ON時)/最大約35時間(ANC OFF時) | 最大約40時間 | 最大約30時間(ANC ON時) | 最大約17時間(BT+NC ON時) |
ハイレゾ対応 | ハイレゾ音質伝送 | - | - | 有線接続により | - |
2017年4月発売
年間トップはTAGO STUDIO T3-01!発売から4年を経過した今も人気のヘッドホンです。
当店でお買い上げいただいたご縁からインタビューをお願いしたAJURIKAさんをはじめ、福山雅治さん、山本真央樹さん、岡部啓一(MONACA)さんといった名だたるアーティストの方々も愛用するモニターヘッドホンとして知られていますが、やはり一気に注目度がアップしたのは人気コンテンツ『アイドルマスター シンデレラガールズ』とのコラボモデル発売だったのではないでしょうか。
【スペシャルインタビュー】アーティスト2人が語る「TAGO STUDIO T3-01」の魅力とは?【AJURIKA・多胡邦夫】
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今回のランキングではコラボモデル販売分は集計期間外(昨年)のため含まれていないのですが、それでも堂々の年間1位を獲得するほどに多くのヘッドホンファンから愛される定番モデルに成長しました。
【商品情報】TAGO STUDIO T3-01
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2021年5月発売
平面磁界ドライバーを採用しつつ、なんと1万円台中盤!というリーズナブルな価格を実現し、第2位に。新規設計のヘッドバンド、ヘッドホンアンプ・ポータブル、どちらの環境でも駆動できる両面駆動式ドライバーを採用するなど、技術的にも本気度が伺える仕様で人気となりました。本格的なヘッドホン導入の入り口として最適なヘッドホンです。
【商品情報】HiFiMAN HE400se
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2017年11月発売
プロ向けモニターヘッドホンとして発売以降15年以上のロングセラーを続ける「HD 650」の進化系モデル。スマートフォンやDAPでも使いやすいようインピーダンス値を見直すなど、より現在のユーザー環境に合った仕様となっています。4.4mmバランスケーブルも同梱するなど、ひとつ上のサウンドを目指したいユーザーのニーズにもしっかりと対応。
【商品情報】SENNHEISER HD 660S
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2019年4月発売
フランスのスピーカーブランド「FOCAL」の密閉型モデル。音の濃密な量感や、明瞭な質感、ハイエンド機でしか味わえない音像空間表現。まさしく最高峰の密閉型ヘッドホンです。
さらにFOCALヘッドホンを語る上で欠かせないのがそのデザイン。ブラウンという他のメーカーではなかなか見かけないカラーリングですが、ハウジングまわりの意匠や濃さの異なる2種類のブラウンを組み合わせることで上品な仕上がりとなっています。
【商品情報】FOCAL STELLIA
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2016年2月発売
ゼンハイザーの開放型フラッグシップヘッドホンにして、今もなおハイクラスヘッドホンのベンチマークモデルに位置づけられる名機がこのHD 800 Sです。長く愛される理由はもちろんその音の良さですが、それ以外にもイヤーパッドやケーブル、ヘッドクッションといった各種パーツが長年安定して供給されているという安心感も大きいかと思います。
【商品情報】SENNHEISER HD 800 S
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毎月のように新製品が登場するワイヤレス製品と異なり、年単位のロングランで販売されているモデルが人気を得やすい有線ヘッドホンですが、やはり2021年のランキングからもその傾向は見て取れます。
その一方で上位には食い込めなかったものの、30万円以上も珍しくないハイクラスヘッドホンの新製品が多数発売されたことが2021年の特徴ともなっています。来年はこうした新鋭ハイクラス製品がどこまでランキングを伸ばせるかにも注目したいところです。
TAGO STUDIO T3-01 | HiFiMAN HE400se | SENNHEISER HD 660S | FOCAL STELLIA | SENNHEISER HD 800 S | |
形状 | 密閉ダイナミック型 | 平面磁界駆動型 | 開放ダイナミック型 | 密閉型 | 開放ダイナミック型 |
プラグ形状 | 3.5 mm 金メッキステレオミニプラグ | 3.5mm、6.35mm | 6.3mmステレオ標準プラグ、4.4mmバランス | 3.5mmステレオ/Φ3.5mm(1.2m、6.3mm変換プラグ付属)、4PIN XLR/Φ3.5mm | 6.3mmステレオ標準プラグ、4.4mmバランス |
インピーダンス | 70Ω | 25Ω | 150Ω | 35Ω | 300Ω |
ワイヤレスヘッドホンは、ご自宅で音楽を楽しむというニーズに応えた製品がトレンドに。
有線イヤホン・ヘッドホンでは、解像度の高さを求めるユーザーや、アーティストやエンジニアが聴いている音を聞きたいというニーズからモニターサウンド傾向のヘッドホンが広く受け入れられています。
"おうち時間"を過ごす中でより快適に過ごしたい、音質をより追求したいというニーズがヘッドホンのランキングにもあらわれたといえるのではないでしょうか。
年間ランキングの中で気になる製品がありましたらぜひチェックしてみてください。