オーディオテクニカの最新完全ワイヤレスイヤホン「ATH-TWX9」は、厚みのあるサウンドとノイキャンなど豊富な機能に加え、除菌システムを搭載した充電ケースなど欲しかった!を実現したイヤホンです。音質レビューを交えながら紹介します。
audio-technica(オーディオテクニカ)とは
audio-technica ATH-TWX9の外観と特徴
audio-technica ATH-TWX9音質レビュー
製品仕様
まとめ
日本を代表する音響機器メーカーのひとつとして名高いのが、audio-technica(オーディオテクニカ)です。「オーテク」「テクニカ」といった愛称でも知られるメーカーですがその設立は1962年、ちょうど今年が設立60周年となる記念すべき年でもあります。設立当初はレコード用カートリッジを主力商品としていましたが、その後ヘッドホン・イヤホン市場にも参入をはたし、いまやこのジャンルでは国内トップシェアを誇るメーカーとなっています。近年では主流となっているワイヤレス製品も数多く生産しており、特にワイヤレスヘッドホン「ATH-HL7BT」は昨年末の販売開始から今も高い人気を誇るモデルです。
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そのオーテクから完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデルがついに登場!それがこちらの「ATH-TWX9」です!
今回はこのATH-TWX9について、詳細と音質について詳しくお届けいたします。
ATH-TWX9のパッケージ内容は本体、充電ケース、充電用USB Type-Cケーブル、マニュアルなど各種ドキュメント、そしてイヤーピースとなっています。
イヤーピースはなんと3種類・各4サイズ(うちひとつはイヤホン本体に装着済み)の計12組が付属するという充実ぶり!このイヤーピースについてはのちほど詳しくお伝えします。
充電ケースを開けると、ATH-TWX9本体が収まっています。
この充電ケース、横から見ると和菓子の桜餅のような形をしています。ちょっと厚みはありますが、手になじみやすい形状です。
イヤホン本体を取り出してみましょう。ATH-TWX9はいわゆるスティック型の完全ワイヤレスイヤホンです。再生・停止や曲戻し・曲送りは右の、音量アップ・ダウンは左の棒状のパーツについている物理ボタンを押すことで操作しますが、ハウジング表面の△マークがタッチセンサーになっており、こちらでノイズキャンセリング機能およびヒアスルー(外音取込)機能の切り替えを行います。
こちらがパッケージ内容でもご紹介した、3種類のイヤーピース「コンフォートフィットイヤピース」のLサイズを並べてみた様子です。左から「Long」「Standard」「Short」と名付けられているとおり、軸の長さが異なっています。サイズはそれぞれXS/S/M/Lの4サイズが付属しています。
ATH-TWX9の大きな特徴のひとつが「除菌システム」の搭載です。内側にミラー加工の施されたこの充電ケースにイヤホンを入れて…
数秒間白いインジケーターランプが光り、しばらくすると紫のインジケーターランプに変わります。実はこの瞬間からケース内部では、細菌やウィルスなどを効果的に除菌・無害化するという「深紫外線」の照射(約70秒間)がスタート!先ほどのミラー加工がその光をケース内に均等に行き渡らせることで、イヤーピース表面に付着する細菌やウィルスを除菌する仕組みなのだそうです。
ちなみにこの深紫外線照射は充電ケースのフタを閉めないと開始されません。また、フタを開け閉めするたびに深紫外線照射を行うわけではなく、一度照射したあとは約1時間経過しないと再度照射を行わない設計となっています。なお、除菌によるイヤーピースの劣化や退色は起こらないとのことですのでご安心ください。
スマートフォンでの使用に欠かせない専用アプリは、audio-technicaのワイヤレス製品共通の「Connect」となっています。ATH-TWX9に搭載されている多数の機能はこの「Connect」アプリから操作可能です。たとえば一番最初にスマートフォンとペアリングした際にも実施されるのが「ノイズキャンセリングの最適化」です。ATH-TWX9を装着した状態で実行すると、周囲の音を計測して自動的に最適なノイズキャンセリング性能が発揮されるようセットしてくれる機能となっています。
では、たとえば街中から地下鉄の車内に移動した時のように周囲の環境が大きく変わったら?実はATH-TWX9にはアプリを経由しなくても「左のタッチセンサー長押し」でこのノイズキャンセリングの最適化を行うことが可能ですので、いつでもこの方法で快適なリスニング環境を構築できます。
ノイズキャンセリングモードは最適化したもののほか、状況に応じた5種類のプリセットから選ぶことができたり…
ヒアスルー(外音取込)機能は取込レベルを5段階に調整可能です。
そのほか、ボタン・タッチセンサーのキーアサイン設定やイコライザー設定はもちろん、立体音響技術「360 Reality Audio」に最適化するための手続き(左右の耳の写真を撮影します)といったことも、この「Connect」アプリで行うことができます。
それではATH-TWX9の音質も確認したいと思います。今回はスマートフォンとの組み合わせで、アプリから「ノイズキャンセリングの最適化」を行ったうえでサブスク音源を試聴してみました。イヤーピースはスタンダードを使用しています。
ボーカルの表現に定評のあるオーディオテクニカらしい、中低域に厚みを持ったサウンドが特徴的です。高域はやや硬質で伸びやかさがある一方で、低域は量感をたっぷりと持たせつつボワつきを感じさせない絶妙なバランスを保っています。特にウッドベースなどの深みある低域表現は聴きどころです。
せっかく軸の長さが異なるイヤーピースが付属しているので、こちらも試してみましょう。一番変化が現れるのはもちろん装着感です。それぞれの軸の長さはほんの数ミリレベルの違いでしかありませんが、これが意外なほどに大きく影響するのがイヤーピースの世界の奥深さ。私(レビュー担当)の場合は「Short」では耳への収まりが浅くなってしまうためやや不安定になってしまいましたが、「Standard」と「Long」では装着感だけでなく低域の出方にもほんの少し違いが現れたりと、サイズも含めていろいろなパターンを試してみたくなりました。
ノイズキャンセリング機能については人の話し声など必要な帯域はほどほどに、暗騒音や環境ノイズはしっかりと低減してくれるタイプです。実験的に別のスタッフに「ノイズキャンセリングの最適化」を行ってもらい、その状態で使ってみましたが若干ノイズの打ち消しが弱く感じる状態となりました。やはりしっかりと最適化は実施しないと、このATH-TWX9の実力は充分に発揮できないかと思いますのでご試聴の際などはくれぐれもご注意ください。「ノイズキャンセリングの最適化」はアプリがなくても「左のタッチセンサー長押し」で設定可能ですよ。
通信方式 | Bluetooth標準規格Ver.5.2準拠 | 対応コーデック | Qualcomm® aptX™ Adaptive audio、 Qualcomm® aptX™ audio、AAC、SBC |
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使用可能時間 | 最大約6時間(イヤホン) | 連続通信(音楽再生時) | 最大約18.5時間(充電ケース併用時) ※使用条件により異なります。 |
ドライバー | Φ5.8mm | 出力音圧レベル | 102dB/mW |
【商品情報】audio-technica ATH-TWX9
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オーディオテクニカによる最新フラッグシップ・完全ワイヤレスイヤホン「ATH-TWX9」は
・ユーザーにあわせたノイズキャンセリングシステムなど豊富な機能を搭載
・深紫外線を照射することで細菌やウィルスを除菌・無害化する専用充電ケース
・オーテクらしいボーカル重視の厚みあるサウンドと、最適化で実力を発揮するノイズキャンセリング機能
など、音質の部分だけでなく日常的に使用するからこそ欲しかった機能までしっかり突き詰めた完全ワイヤレスイヤホンとなっています。
ATH-TWX9は本日からご予約受付開始、発売は9月3日を予定しております。試聴機は発売日にはご用意できるかと思いますので、入荷の際にはぜひ一度お試しください。