平面磁界型ドライバーにこだわるAUDEZEから新たに平面磁界型ヘッドホン「MM-500」が発売となりました。従来のLCDシリーズとは異なる名称がつけられた「MM-500」を詳しい解説と併せて音質レビューをお届けします。
AUDEZE(オーデジー)の新シリーズ?
AUDEZE MM-500の外観と特徴
AUDEZE MM-500音質レビュー
製品仕様
まとめ
2008年にアメリカで設立されたAUDEZE(オーデジー)といえば、「平面磁界型ドライバー」を採用したヘッドホンで知られるオーディオブランドです。2010年に発売された「LCD-2」の登場以来、昨年末に日本上陸をはたした現行のフラッグシップモデル「LCD-5」まで、多くのラインナップが人気を集めています。
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そのAUDEZEから最新モデル「MM-500」がついに本日発売を迎えました!ん?型番がLCDでなくMMで始まっている?!
今回はこのMM-500について、詳細と音質について詳しくお届けいたします。
MM-500のパッケージ内容は本体、ケーブル(約2.5m)、プレミアムアルミケースとなっています。
ブランド名の頭文字である「A」をデザインしたハウジンググリルはLCDシリーズゆずりですが、よく見るとなにやら「manny marroquin」という見慣れないエンブレムが…?!
そう、これこそがモデル名の由来となる"MM"、マニー・マロキン氏による全面監修を示すエンブレムなのです!
マニー・マロキン氏は世界で最も権威ある音楽賞・グラミー賞を11回受賞するなど、アメリカの音楽業界では有名なミキシング・エンジニアです。ブルーノ・マーズやエド・シーラン、カニエ・ウェストといった人気アーティストの作品を手掛けており、これまで彼が関わったアルバムは世界で2億5,000枚近く販売されています。
このMM-500はマロキン氏の全面監修のもと開発されたモデルで、マロキン氏が「自分のスタジオのメインモニタースピーカーと同じ、信頼性を感じている」「時間、場所問わずスタジオクオリティーが入手できる」「MM-500 を付けると、最高のミックスが出来そうだ、という自信にあふれてくるんだ」と語るほどの仕上がりとなっています。
ヘッドバンドはLCD-5でも採用されていた、両端に直接ロッドが突き刺さったかのようなデザインです。ただし素材については、LCD-5がカーボンファイバーを採用していたのに対し、MM-500ではアルミの削り出しとなっています。こうした素材の違いもあり、MM-500の本体重量は495gとやや重めです。
イヤーパッドもLCDシリーズでおなじみの、充分な厚みがとられた本革製となっています。内蔵する平面磁界型ドライバーには、LCD-X 2021などで採用された独自技術のUniform Voice Coilをさらに進化させた「Ultra-Thin Uniforce Voice Coil」を新たに搭載し、より強力なドライブ能力を達成しています。
ケーブルもこれまたおなじみ、4pinミニキヤノンプラグ採用の着脱式となっています。
付属のケーブル長は2.5m、プラグは6.3mm標準プラグとなっています。
それではいよいよMM-500の音質チェックに移りましょう。今回はエンジニアの方が監修したモデルということなので、組み合わせるヘッドホンアンプにはスタジオ機器の流れをくむ「Violectric DHA V590 PRO」を選んでみました。
【商品情報】Violectric DHA V590 PRO
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これまでのLCDシリーズはフラットかつ広い音場が特徴でしたが、このMM-500は中低域メインの厚みを感じさせるサウンドとやや中央に凝縮された音場という、ある意味まったく異なる特徴を持っているようです。音場については左右の広さはあまりないものの前後の奥行きは充分にあり、分離感の高さも手伝って各楽器やボーカルが整然と並んでいるかのような位置関係が感じ取れます。
エンジニア監修、というイメージやLCDシリーズの印象から連想されるようないわゆるモニターライクな音づくりとはかなり異なるので、AUDEZEというブランドをよくご存じの方であるほど最初は驚くかも知れませんが、立ち上がりの速さやキレの良さなどはさすがに平面磁界型ドライバーの長所が活かされているモデルだと思います。
音質面以外で気になる点としてはやはり本体重量495gという「重さ」があると思います。たしかに装着していて軽いとはいえませんが、クッション性が高く本革特有の吸着感があるイヤーパッドの効果もあって極端な重さは感じませんでした。ただし、構造上どうしても「イヤーパッドで頭を挟み込む」形となるため、装着する方の頭の大きさによっては装着時にキツさを感じるかもしれません。
型式 | 平面磁界駆動型 | スタイル | オーバーイヤー、開放型 |
---|---|---|---|
最大出力 | 130dB | 感度 | 100dB / 1mW |
インピーダンス | 18 ohms | 重量 | 495g(本体のみ) |
【商品情報】AUDEZE MM-500
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オーディオブランド・AUDEZEの新たなシリーズとなる開放型ヘッドホン「MM-500」は
・有名エンジニアであるマニー・マロキン氏全面監修
・新開発の「Ultra-Thin Uniforce Voice Coil」を搭載した平面磁界型ドライバー
・中低域メインの厚みを感じさせるサウンドと奥行き感ある音場表現
と、これまでのAUDEZE製品とはまた異なったキャラクターを持つヘッドホンとなっています。
MM-500は本日から発売開始となりました!LCDシリーズとはひとあじ違うAUDEZEサウンド、機会がありましたらぜひお試しください!