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2022.10.07
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【音質レビュー】AUDEZE MM-500はひとあじ違う平面磁界型ヘッドホン

【音質レビュー】AUDEZE MM-500はひとあじ違う平面磁界型ヘッドホン

平面磁界型ドライバーにこだわるAUDEZEから新たに平面磁界型ヘッドホン「MM-500」が発売となりました。従来のLCDシリーズとは異なる名称がつけられた「MM-500」を詳しい解説と併せて音質レビューをお届けします。

フジヤエービック店舗イメージ
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AUDEZE(オーデジー)の新シリーズ?

2008年にアメリカで設立されたAUDEZE(オーデジー)といえば、「平面磁界型ドライバー」を採用したヘッドホンで知られるオーディオブランドです。2010年に発売された「LCD-2」の登場以来、昨年末に日本上陸をはたした現行のフラッグシップモデル「LCD-5」まで、多くのラインナップが人気を集めています。

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そのAUDEZEから最新モデル「MM-500」がついに本日発売を迎えました!ん?型番がLCDでなくMMで始まっている?!

AUDEZE MM-500全体画像
新モデル「MM-500」

今回はこのMM-500について、詳細と音質について詳しくお届けいたします。

AUDEZE MM-500の外観と特徴

MM-500のパッケージ内容は本体、ケーブル(約2.5m)、プレミアムアルミケースとなっています。

ハウジング

AUDEZE MM-500のハウジング部分の画像
AUDEZE MM-500

ブランド名の頭文字である「A」をデザインしたハウジンググリルはLCDシリーズゆずりですが、よく見るとなにやら「manny marroquin」という見慣れないエンブレムが…?!

そう、これこそがモデル名の由来となる"MM"、マニー・マロキン氏による全面監修を示すエンブレムなのです!

「manny marroquin」エンブレムの画像
「manny marroquin」エンブレム

「manny marroquin(マニー・マロキン)」とは?

マニー・マロキン氏は世界で最も権威ある音楽賞・グラミー賞を11回受賞するなど、アメリカの音楽業界では有名なミキシング・エンジニアです。ブルーノ・マーズやエド・シーラン、カニエ・ウェストといった人気アーティストの作品を手掛けており、これまで彼が関わったアルバムは世界で2億5,000枚近く販売されています。

このMM-500はマロキン氏の全面監修のもと開発されたモデルで、マロキン氏が「自分のスタジオのメインモニタースピーカーと同じ、信頼性を感じている」「時間、場所問わずスタジオクオリティーが入手できる」「MM-500 を付けると、最高のミックスが出来そうだ、という自信にあふれてくるんだ」と語るほどの仕上がりとなっています。

マニー・マロキン氏の画像
マニー・マロキン氏

ヘッドバンド

ヘッドバンドはLCD-5でも採用されていた、両端に直接ロッドが突き刺さったかのようなデザインです。ただし素材については、LCD-5がカーボンファイバーを採用していたのに対し、MM-500ではアルミの削り出しとなっています。こうした素材の違いもあり、MM-500の本体重量は495gとやや重めです。

MM-500のヘッドバンドとロッドの画像
MM-500のヘッドバンドとロッド

イヤーパッド

イヤーパッドもLCDシリーズでおなじみの、充分な厚みがとられた本革製となっています。内蔵する平面磁界型ドライバーには、LCD-X 2021などで採用された独自技術のUniform Voice Coilをさらに進化させた「Ultra-Thin Uniforce Voice Coil」を新たに搭載し、より強力なドライブ能力を達成しています。

MM-500のイヤーパッドの画像
MM-500のイヤーパッド

着脱式ケーブル

ケーブルもこれまたおなじみ、4pinミニキヤノンプラグ採用の着脱式となっています。

4pinミニキヤノンプラグケーブルの画像
ケーブルコネクタは4pinミニキヤノンプラグ採用

2.5mケーブル・6.3mm標準プラグ

付属のケーブル長は2.5m、プラグは6.3mm標準プラグとなっています。

2.5m長の標準プラグケーブル
付属ケーブルは2.5m長の標準プラグ

AUDEZE MM-500音質レビュー

それではいよいよMM-500の音質チェックに移りましょう。今回はエンジニアの方が監修したモデルということなので、組み合わせるヘッドホンアンプにはスタジオ機器の流れをくむ「Violectric DHA V590 PRO」を選んでみました。

AUDEZE MM-500とDHA V590 PRO

AUDEZE MM-500とViolectric DHA V590 PROの画像
MM-500とDHA V590 PRO

【商品情報】Violectric DHA V590 PRO

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Violectric DHA V590 PRO

これまでのLCDシリーズはフラットかつ広い音場が特徴でしたが、このMM-500は中低域メインの厚みを感じさせるサウンドとやや中央に凝縮された音場という、ある意味まったく異なる特徴を持っているようです。音場については左右の広さはあまりないものの前後の奥行きは充分にあり、分離感の高さも手伝って各楽器やボーカルが整然と並んでいるかのような位置関係が感じ取れます。

エンジニア監修、というイメージやLCDシリーズの印象から連想されるようないわゆるモニターライクな音づくりとはかなり異なるので、AUDEZEというブランドをよくご存じの方であるほど最初は驚くかも知れませんが、立ち上がりの速さやキレの良さなどはさすがに平面磁界型ドライバーの長所が活かされているモデルだと思います。

音質面以外で気になる点としてはやはり本体重量495gという「重さ」があると思います。たしかに装着していて軽いとはいえませんが、クッション性が高く本革特有の吸着感があるイヤーパッドの効果もあって極端な重さは感じませんでした。ただし、構造上どうしても「イヤーパッドで頭を挟み込む」形となるため、装着する方の頭の大きさによっては装着時にキツさを感じるかもしれません。

製品仕様

型式 平面磁界駆動型 スタイル オーバーイヤー、開放型
最大出力 130dB 感度 100dB / 1mW
インピーダンス 18 ohms 重量 495g(本体のみ)

【商品情報】AUDEZE MM-500

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AUDEZE MM-500

まとめ

オーディオブランド・AUDEZEの新たなシリーズとなる開放型ヘッドホン「MM-500」は
・有名エンジニアであるマニー・マロキン氏全面監修
・新開発の「Ultra-Thin Uniforce Voice Coil」を搭載した平面磁界型ドライバー
・中低域メインの厚みを感じさせるサウンドと奥行き感ある音場表現

と、これまでのAUDEZE製品とはまた異なったキャラクターを持つヘッドホンとなっています。

MM-500は本日から発売開始となりました!LCDシリーズとはひとあじ違うAUDEZEサウンド、機会がありましたらぜひお試しください!