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2022.10.21
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【音質レビュー】iBasso Audio DX320 Edition Xはリキッドメタルボディの限定特別モデル!

【音質レビュー】iBasso Audio DX320 Edition Xはリキッドメタルボディの限定特別モデル!

iBasso AudioのDAP(デジタルオーディオプレーヤー)発売10周年を記念した日本国内70台のみ販売というレアモデル「DX320 Edition X」が本日発売開始となりました。「DX320 Edition X」の詳細と音質レビューをお届けします。

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iBasso Audio DX320 Edition X
iBasso Audio DX320 Edition X

iBasso AudioはDAP発売10周年

2006年に設立された中国のポータブルオーディオメーカー「iBasso Audio(アイバッソオーディオ)」は、設立当初はポータブルアンプを中心とした製品展開でしたが、2012年にその後のDAP界を大きく変えることとなる『世界初のAndroid OS採用オーディオプレイヤー』DX100を発売、以降は数々の名作DAPを生み出してきたブランドです。

6月にはポータブル機器での採用が非常に珍しいDACチップであるローム社製BD34301EKVをデュアル搭載したフラッグシップモデル「DX320」を発売、現在も高い人気を誇っています。

【音質レビュー】iBasso Audio DX320は、さらなる音楽体験を楽しめるフラッグシップDAP

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 【音質レビュー】iBasso Audio DX320は、さらなる音楽体験を楽しめるフラッグシップDAP ブログイメージ

そう、DX100の発売が2012年ということは…今年はiBasso AudioがDAPを発売してからちょうど10周年イヤー!その10周年を記念して、なんと全世界500台製造・日本国内販売は70台のみの限定モデルが本日発売となりました!それがこちらの「DX320 Edition X」(以下DX320EX)です!

DX320 Edition Xケース入りの画像
限定モデル・DX320 Edition X

今回はこのDX320について、詳細および音質レビューをお届けします。

iBasso Audio DX320 Edition Xの外観と特徴

パッケージ

DX320EXのパッケージ内容は本体、専用レザーケース、充電およびデータ転送用のUSBケーブル、マニュアル(日本語ページあり)、保護フィルム、同軸デジタルケーブル、そしてiBassoのDAPではおなじみのバーンインケーブルと、基本的にはオリジナルDX320と同じ内容となっています。

大きく異なる点は、記念モデルであることを示す金属製のカード(写真右上)が入っているところと、別売のアンプモジュールを装着する際に使用する「AMP12専用交換プレート」「AMP13専用交換プレート」(写真下)がそれぞれ付属するところです。

DX320EXのパッケージ内容の画像
DX320EXのパッケージ内容

専用ケース

また、オリジナルDX320のレザーケースがモスグリーンだったのに対し、DX320EXのレザーケースはブラックになっています。

DX320EXとレザーケースの画像
DX320EXのレザーケースはブラック

ボディ

オリジナルDX320のボディ素材はアルミ合金でしたが、今回のDX320EXは記念モデルらしい輝きを放つ「リキッドメタル合金」となっています。

リキッドメタルは”バルク金属ガラス”や”アモルファス金属”とも呼ばれる金属合金です。通常の金属では原子が規則正しく整列した結晶構造となっているのに対し、リキッドメタルの原子は液体と同じように不規則な配列となっている、という特徴を持っています。この特徴により、リキッドメタルは通常の金属よりも高い強度と柔軟性をそなえ、キズもつきにくく、熱伝導率も高いというDAPに最適な素材となっているのです。

DX320EXのサイズは162mm×77mm×17mmとオリジナルDX320とまったく同じ数値ではありますが、リキッドメタルを使用していることを意識してか流線形のデザインが採用されています。ディスプレイサイズもオリジナルDX320同様、6.5インチ・2340*1080ドットの大画面です。

DX320EX本体画像
DX320EX本体

本体側面

DX320EXの右側面にはボリュームノブと「戻る」「再生」「進む」の3つのボタンが配置されています。

DX320EXの右側面画像
DX320EXの右側面

microSDカードスロット

左側面にはmicroSDカードスロットのみが配置されています。

DX320EXの左側面画像
DX320EXの左側面

出力端子

本体上面にはUSB Type-Cコネクタと3.5mm同軸デジタル出力端子を装備しています。

本体上面にはUSB端子と同軸端子画像
本体上面にはUSB端子と同軸端子

交換式アンプモジュール

底面には交換式アンプモジュールスロットが用意されており、ディスクリート回路設計を施した「AMP11 MK2s」が装着されていますが、もちろんプレートはボディ素材と同じくリキッドメタル製のものに変更されています。こちらは左から4.4mmバランス、2.5mmバランス、3.5mmシングルエンドの各出力端子が並びます。

なお、別売の交換式アンプモジュール用のリキッドメタル製プレートについては必ずしも交換の必要はなく、カラーリングが気にならなければオリジナルのプレートのままでも装着は可能とのことです。

アンプモジュールAMP11 MK2sの画像
標準装備のアンプモジュールはAMP11 MK2s

Nutubeの明かり

背面には、KORGの次世代真空管「Nutube 6P1」を採用したアンプモジュール「AMP13」を使用した際に、うっすらと光るNutubeの明かりを眺めることができる小窓も開いています。

DX320EXの背面画像
DX320EXの背面

デュアルDAC構成

DX320EXの搭載Android OSバージョンは11、心臓部であるSoCのQualcomm Snapdragon 660や6GBのメモリ容量、内蔵ストレージが128GBであることなど、ソフトウェア・ハードウェアの構成はオリジナルDX320と変わりません。DACチップにローム社製のフラッグシップチップ「BD34301EKV」をデュアルで搭載しているところも共通です。

この「BD34301EKV」は主に据置用オーディオ機器で採用されてきたDACチップで、ポータブル機器での採用は極めて珍しいチップとなっています。音楽再生で重要となる『空間の響き』、『静寂性』、『スケール感』の3要素を表現することに重きを置いたローム社独自の音質設計によって目標とした音質表現を実現するほか、業界でも最高クラスの低歪率・低ノイズ性を備えるため、高品質なHi-Fiオーディオデバイスが求める高い要求に応えるDACチップになっています。

BD34301EKVイメージ
DACチップにローム社製BD34301EKVを採用

「FPGA-Master」技術

常にオーディオ処理を最優先に実行する回路、FPGAを搭載する「FPGA-Master」技術を採用しているところもオリジナルDX320と共通しています。もちろんマスタークロックとしてAccusilicon社製の高精度フェムトクロックを2基搭載し、単一のソースから生成されたクロックをDACと同期することでジッターを極限まで排除したサウンドを構築しています。

FPGA-Master技術の説明イメージ
FPGA-Master技術を採用し高音質を実現

iBasso Audio DX320 Edition X音質レビュー

それではいよいよ、DX320EXの音質を確認したいと思います。今回はオリジナルDX320レビュー時と同じ組み合わせとなる、Acoustuneのフラッグシップモデル「SHO-笙-」を使い、音質優先のMangoモードで試聴してみました。

Acoustune SHO-笙-とiBasso Audio DX320 Edition Xを接続

DX320EXとSHO-笙-の接続画像
DX320EXとSHO-笙-

【商品情報】Acoustune SHO-笙-

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Acoustune SHO-笙-

ここまでのご紹介でお気づきの方も多いかと思いますが、実はDX320EXとオリジナルDX320の違いはボディ素材のみ、それ以外の各種パーツ構成はまったく同一となっています。

そのためか頭を包み込むような音場の広がり、やや中低域寄りの硬質な音色、量感は若干控えめなものの質感のある低域など、オリジナルDX320で感じた音の特徴はそのまま。そこにやや金属的な響きが乗ることで美音系のサウンドへと変化が加わった印象です。正直にいってしまえば音質面での差異はごくわずか、という感じですが、実際にDX320EXを手に取ってみるとリキッドメタルボディの質感や重さ、限定モデルという特別感が想像以上にオリジナルDX320との違いを生み出していることに気づきます。

もともとDX320が気になっていた、購入候補だったという方であれば、ぜひ一度こちらのDX320EXとじっくり比較した上でご検討いただいた方が良いかも知れません。ひとつひとつの音の輪郭をハッキリ描き出しながら「音楽」としてまとまり良く聴かせる、というDX320ならではのハイレベルな音作りも健在ですよ。

製品仕様

ボディ材質 リキッドメタル合金 サイズ 162 x 77 x 17 (mm)
重量 368g DACチップ BD34301EKV x2
ディスプレイ 6.5 inch 2340 x 1080 画素 対応音声ファイル形式 MQA、APE、FLAC、WAV、 WMA、ACC、ALAC、AIFF、OGG、 MP3、DFF、DSF、DXD、DST
出力系統 3.5mmシングルエンド フォン/ライン出力、2.5mmバランス フォン/ライン出力、4.4mmバランス フォン/ライン出力、3.5mm 同軸デジタル出力、USB-TypeC OTG出力 内蔵ストレージ 128GB

【商品情報】iBasso Audio DX320 Edition X

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iBasso Audio DX320 Edition X

まとめ

iBasso AudioのDAP発売10周年記念モデル「DX320 Edition X」は
・全世界500台限定生産、日本国内70台のみ販売というレアモデル
・DAP発売10周年記念にふさわしいリキッドメタル採用の筐体
・オリジナルDX320の良さはそのままに、さらに響きを加えた美音系サウンドへと変化

と、iBasso Audioによる音へのこだわりと10周年への想いが詰まった特別なプレイヤーとなっております。

DX320 Edition Xは本日より発売開始!試聴機も店頭展示しておりますので、iBassoファンの方はもちろんのこと、ポータブルオーディオファンの皆様でこの記念すべき10周年をぜひ試聴レビューでお祝いしてあげてください!
※アンプモジュール交換の際は店頭スタッフまでご依頼ください