毎日使うイヤホンは、知らず知らずのうちに汚れが溜まってきてしまい、お手入れをしないと音質低下の原因となります。オーディオ専門店スタッフがイヤホンの掃除の仕方をインナーイヤー型、カナル型、ワイヤレスイヤホン、有線イヤホンに分けて解説します。
目次
イヤホン汚れの原因
汚れをほっておくと音質低下の原因に
インナーイヤー型イヤホンのお手入れ方法
カナル型イヤホンのお手入れ方法
ワイヤレスイヤホンのお手入れ方法
有線イヤホンのお手入れ方法
掃除グッズを使うのもおすすめ
スタッフおすすめ!接点復活材で接続を改善
まとめ
目に見えて気になるのは耳垢汚れではないでしょうか。イヤホンは、耳の穴に入れて装着する構造のため、やはり一番汚れやすい部分です。また、耳の中も汗をかきますので皮脂汚れも付いています。さらに、イヤホンのボディ部分を手に取って装着しますので手垢も付いてしまっています。
イヤーピースやUSB端子の接続部分などはほこりが溜まりやすい部分です。また、イヤホンケーブルには手垢や洋服の繊維やほこりなどの汚れが付いています。
イヤホンに限らずですが、一般的な電子機器は、ほこりや湿気が内部に入り込んでしまうと故障の原因となってしまうことがありますので注意が必要です。
イヤホンと再生機器とをつなぐ唯一の接点であるイヤホンプラグやワイヤレスイヤホン本体を充電するためのワイヤレスイヤホン充電ケースの接点は金属でできています。そのため時間の経過とともに表面が酸化して錆びた状態となってしまいます。光沢がなくなり曇っているように見えたらしっかりと掃除が必要なサインです。
イヤホン汚れの原因を紹介してきましたが、汚れた状態で放っておくとどうなるのでしょうか。イヤホンの耳垢や皮脂汚れがイヤホンの音が出る部分に汚れが溜まってしまうことで音が聞こえにくくなってしまったり、内部に入り込んでしまうと故障の原因となってしまうことがあります。
また、金属でできているイヤホンプラグや充電するための接点部分が錆びていたり、汚れたりしていると、接続が悪くなってノイズが発生するなど音が適正に再生されなくなったり、ワイヤレスイヤホンにおいてはきちんと充電がされないということがあります。
このようにイヤホンの汚れは不衛生なだけでなく、音質やバッテリーにも影響が出ますので、こまめに掃除・お手入れを心がけましょう。
ここからは、インナーイヤー型、カナル型、ワイヤレスイヤホン、有線イヤホンに分けて掃除の仕方を解説していきます。
インナーイヤー型イヤホンは、イヤホンを耳にひっかけて装着するタイプのイヤホンです。カナル型と違い、音が出る部分にイヤーピースが無いためお手入れもしやすいといえるでしょう。
イヤホンの本体部分はウエットティッシュなどを使って汚れを拭きとります。肌に触れる部分ですので清潔にしておきましょう。素材によってはアルコールの使用がNGのものもありますので、事前に確認しておくと安心です。
音の出口となるメッシュ部分は柔らかいブラシなどを使って優しく掻き出します。歯間ブラシなどを使ってもOKです。
カナル型イヤホンは音の出る部分に耳栓型のイヤーピースを耳の中に入れるようにして装着し、耳の穴を密閉状態にするタイプのイヤホンです。イヤーピースは取り外して掃除ができるようになっています。素材によって適した方法が異なりますので確認をしておくと安心です。
インナーイヤー型イヤホンと同じく、音が出るメッシュ部分を優しくブラッシングします。
イヤーピースを取り外したら、ウエットティッシュなどで表面の汚れを丁寧に拭き取りましょう。見落としがちですが、裏側にも汚れが溜まっていることがあるため、イヤーピースを裏返してしっかりと拭くことが大切です。中心部分にも汚れが付着している場合があります。掃除しやすく傷をつけにくい綿棒の使用がおすすめです。
シリコンタイプは水洗いも可能です。汚れがひどい場合には、水で薄めた中性洗剤を使ってやさしく丸洗いしてください。洗い終わったあとは、水分が残らないようしっかりと乾かし、完全に乾いてから装着してください。
フォームタイプのイヤーピースは水に弱いため、水洗いは避けてください。乾いた布や綿棒を使って、表面や細かい部分の汚れをやさしく取り除く方法が適しています。
汚れが目立つ場合には、ウエットティッシュを使って軽く拭き取ります。ただし、アルコールが含まれていると劣化の原因になるため、必ずノンアルコールのものを選びましょう。また、拭く際にはイヤーピースが過度に湿らないよう注意し、軽く湿らせる程度にとどめておくことが大切です。
イヤホンの本体部分の掃除については説明した通りですが、ワイヤレスイヤホンの場合は充電ケースのお手入れも重要になってきますので解説していきます。
イヤホンケース内も汚れが溜まりやすい場所のひとつです。耳垢やほこりは綿棒やウエットティッシュなどを使って拭き取りましょう。
金属でできている充電ケース、イヤホン本体の接点は乾いた綿棒などを使ってからぶきをしましょう。洗剤などを使用すると故障してしまう可能性があります。
また、傷が付いてしまうと接触不良などの原因となりますので優しく掃除しましょう。
USB接続部分は実は細かいゴミやほこりが溜まりやすい部分です。爪楊枝など細い棒を使用して取り除きます。エアダスターを使って吹き飛ばす方法もおすすめですが、息を吹きかけるのはNGです。
掃除する際に金属部分を傷つけないように注意しましょう。
ワイヤレスイヤホンと同様にイヤホン部分は説明した通りですが、有線イヤホンはケーブルとプラグの掃除が必要になりますので解説していきます。
ウエットティッシュや湿らせた布などでケーブルの端から指で挟んで引っ張っていきます。汚れているようには見えなくても、ティッシュが真っ黒になってビックリすることでしょう。 アルコールを含んだウェットティッシュでもよいですが、拭いた後は乾燥跡を残さないために、すぐに乾拭きをしましょう。
プラグ部分は、メガネ拭きやクリーニングクロス、綿棒を使って汚れを拭き取ります。基本は乾拭きをしましょう。一度、酸化が進んでしまうと、復活剤なしではきれいな状態に戻すことは難しいため、普段からこまめに乾拭きをしておくことをおすすめします。
綿棒やメガネ拭きなど、家にある物でできるイヤホンの掃除方法を紹介してきましたが、イヤホンに付属しているブラシやイヤホン用の掃除グッズを使用することもおすすめです。
音の出る部分を掃除しやすい形状のブラシや柔らかい棒状のブラシなど掃除しやすいグッズとなっています。通販などで安く手に入りますので、普段のお手入れにぜひご活用ください。
金属でできている接点部分やイヤホンプラグは、通常乾拭きでじゅうぶんですが、いったん曇るとなかなかきれいにはなりません。研磨剤を含んだ磨き材などは使用不可です。市販のオーディオ端子用のクリーナーを使用しましょう。
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