有線イヤホンは、再生デバイスとケーブルを介して接続するイヤホンです。充電が不要でハイレゾなどの高音質再生が可能なことから根強い人気があります。5000円以下の安いモデルから高音質なモデルまで多種多様な有線イヤホンについて詳しく解説します。
目次
有線イヤホンとは
有線イヤホンの選び方
有線イヤホンの種類
ケーブルの種類
有線イヤホンとワイヤレスイヤホンの違い
有線イヤホンを高音質で楽しむ
おすすめの有線イヤホン
iPhoneにおすすめの有線イヤホン
おすすめのイヤホンメーカー
イヤホンを長持ちさせるためには
まとめ
有線イヤホンは、スマホやオーディオプレーヤー、PCなどのデバイスからケーブルを介して音声を流すイヤホンのことです。現在のイヤホンはワイヤレスイヤホンが主流となっていますが、iPhone 12 以前のiPhoneには有線イヤホンが付属していたことからも馴染みの深い方が多いのではないでしょうか。
Apple Music等で配信されているハイレゾロスレス音源を聴くためには再生するためのイヤホンもハイレゾロスレスに対応している必要があります。
有線イヤホンは圧縮しないので音質を保ったまま直接音を届けますが、ワイヤレスイヤホンは、Bluetoothで音楽信号をやり取りする際にはデータ量をなるべく少なくするために「人間には聴こえない、あるいは聴こえなくても問題ない」とする部分の音の帯域をカットしています。
ハイレゾ・ロスレス相当伝送に対応していない再生デバイス・ワイヤレスイヤホンではハイレゾロスレスの音源データであっても残念ながらハイレゾロスレスの音を楽しめないということになります。
有線イヤホンは充電が不要であったり、音の遅延がない、圧縮しないので音質を保ったまま音楽を楽しめる等、高音質で聴くためのメリットも多く、根強い人気があります。
有線イヤホンは、ケーブルを使用しますので、再生するデバイスも対応している必要があります。例えば、iPhoneは有線接続がLightning(※iPhone15からはUSB type-C)接続の1か所のみとなっており、通常の3.5mmプラグのイヤホンを使用するためには変換ケーブルや対応のUSB DACアンプが必要となります。
対応している再生デバイスに合わせて対応の有線イヤホンを選びましょう。
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カナル型イヤホンは、イヤーピースが付いており、耳の奥まで差し込むタイプで、遮音性が高く、外部の音を遮断して音楽に集中できます。音漏れが少ないのも特徴です。
耳の入り口に乗せるように装着するタイプで、軽量で装着感が良いですが、外部の音が聞こえやすく、遮音性は低いです。
「ASMR」とは、Autonomous Sensory Meridian Response(自律感覚絶頂反応)の略称で、おもに聴覚への刺激によりゾワッとしたり気持ち良くなったりという感覚を味わうことです。ASMR向きのイヤホンは、解像感や定位感の高いイヤホンとなります。よりASMR音声を楽しめるため人気があります。
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ゲームプレイのために最適なイヤホンはゲーミングイヤホンとも呼称されています。オンラインで通話するためのマイク付きや位置関係が重要となるFPSゲームプレイ向けの定位感に優れたモデルなどがあります。
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イヤモニ(インイヤーモニター)とは、ミュージシャンやアイドルがステージで演奏するために欠かせない音を細部に渡ってモニタリング(聞く)するためのイヤホンです。
音の出るスピーカー部分にイヤーピースが付いており、文字通り一般的に広く使用できる設計のユニバーサルモデルと耳型(インプレッション)を作成して耳の形に合わせてイヤホンを作るカスタムIEMがあります。
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ケーブルは、再生デバイスとイヤホンを接続し、音声信号を伝送します。素材や構造によって音質に影響を与える場合があるため、OFC(無酸素銅)や銀メッキ銅など、音質を向上させるための素材が使われます。また、着脱式ケーブルは修理や交換がしやすいのが特徴です。
イヤホンにおけるコネクタとは、イヤホン本体とケーブルを接続する部分のことです。主に2pinコネクタとMMCXコネクタがあります。2pinコネクタは特にカスタムIEMメーカーで採用が多く、MMCXは無線機器のアンテナ等に使用されるものです。
メーカーによって大きさや規格が異なる場合がありますので、ケーブルを交換する際は、コネクタの種類に合わせて選ぶ必要があります。
イヤホンを再生デバイスに接続するための部品で、3.5mm(ステレオミニプラグ)や2.5mm、4.4mmなどのサイズがあります。形状はストレート型やL字型があり、使用状況に応じて選びます。
バランス接続とは、プレイヤー・アンプとイヤホン・ヘッドホンを接続する方法のひとつで、左右の「音の信号」を独立させて接続するというものです。一般的な3.5mm(ステレオミニプラグ)を使用する接続方法はアンバランス接続と呼ばれ、左右の信号を共有するため、音の定位や繊細な表現においてはバランス接続の方が有利になります。
バランス接続端子の種類は、主に4.4mm5極、2.5mm4極、XLR(キャノンコネクター)がありますが、イヤホンでは4.4mm5極、2.5mm4極が主流となります。
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ケーブルの内部には金属の線が入っており、金属によって音が変化します。一般的なイヤホンケーブルは、OFC(無酸素銅)が使用されており、標準的な音となります。
そのほか電気伝導率・熱伝導率が高い銀線や酸化に強い金線、素材が合わさったもの、線を複数重ねたものなどたくさん種類があります。また、ケーブルを変更することをリケーブルと呼び、特に愛好家に親しまれています。
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イヤホンは、本体内部に搭載されたドライバーからスピーカーを通して音を鳴らします。ワイヤレスイヤホンと有線イヤホンはその音を出すために音を受け取る仕組みと電源系統に違いがあります。
有線イヤホンはケーブルを通して音と電流を流しますが、ワイヤレスイヤホンは無線で音の信号を受信、内蔵された電池によって動かします。
音質の一番の決め手となるのがイヤホン本体内部に搭載されたドライバーです。基本的にはドライバーが大きくなるほど高音質になりますが、ワイヤレスイヤホンはイヤホン本体内部にBluetooth受信機やマイク、それらを動かすための電池が搭載されているため、搭載されているドライバーも有線イヤホンより小さくなる傾向がありますので音質的には不利となります。
また、Bluetoothで音楽信号をやり取りする際にデータ量をなるべく少なくするために「人間には聴こえない、あるいは聴こえなくても問題ない」とする部分の音の帯域をカットしています。そのため、有線イヤホンの方が音質的には有利といえるでしょう。
有線イヤホンは基本的に再生デバイスから音の信号とドライバーを動かすための電気信号を送受信しています。
一部マイクを搭載しているものやUSB Type-C対応のイヤホンではアプリ連携しているものもありますが、基本的には音に特化したものですのでノイズキャンセリングなどの機能を搭載しているワイヤレスイヤホンの方が機能性は高いと言えます。
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イヤーピースとは、主にカナル型イヤホンの先端に付いているシリコンゴムなどでできている小さなパーツのことです。イヤーピースを付けることにより耳にフィットさせたり、耳を密閉させることで周囲からの音を遮断することでイヤホンの音をより聞きやすくする効果があります。
イヤーピースは、自分に合ったサイズに変更したり、異なる素材のものに変えることで、着け心地が良くなる・音質が変化する・耳から落ちにくくなるというように音質や着け心地も変わってくることからイヤホンの中でも重要なパーツのひとつです。
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再生デバイスから発せられる音のデジタル信号をアナログ信号に変換する機器をDAC(Digital to Analog Converter/デジタルトゥアナログコンバーター)、DACの中でもPCやスマホなどからUSBケーブルで接続することをメインとしたDACを「USB DAC」といいます。
USB DACはノイズ源からの分離・隔離設計を施すことで、ノイズが少ない状態での音楽再生が可能です。また、音楽用に作られているため、より高音質で音楽を楽しめます。
USB DACはAC電源供給の据え置きタイプのほか、スマホから変換して音楽を楽しめるバッテリー内蔵のモバイル対応機器もあり、選択肢の幅が増えています。スマホなどの再生デバイスとUSB DAC、有線イヤホンを接続することで高音質な音楽を楽しむことができます。音質にこだわりたいという方は、ぜひUSB DACをお試しください。
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有線イヤホンは比較的手に取りやすい価格のシンプルなイヤホンから、数万円の高級モデルや10万円を超えるハイエンドモデルまで販売されています。
その中でも高級イヤホン・ハイエンド向けのイヤホンはドライバーや振動版、イヤホンケーブル、イヤーチップなど各パーツに高品質な素材を使い、高音質なのはもちろんですが、高級感のあるデザインを採用しているところも魅力のひとつです。
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イヤホンジャックがないiPhoneと接続して有線イヤホンを使用するための方法は、
・Lightning(type-C)接続の有線イヤホンを選ぶ
・Lightning→3.5mm変換アダプターを介して有線イヤホンで聴く
・Bluetoothレシーバーアンプを介して有線イヤホンで聴く
という方法があります。
iPhone11以前は付属で付いていたLightningイヤホンですが、iPhone12以降は付属しなくなりました。USB Type-Cタイプのイヤホンも含めてその他メーカーでも製造数が少なく、選べる種類が少ないというのが現状です。
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イヤホンを製造販売しているメーカーはSONYやオーディオテクニカを代表とする国内メーカー、そしてBOSEやSENNHEISERといった海外メーカーまで多くのメーカーが多様なイヤホンを販売しています。
イヤホンメーカーによってイヤホンの特徴や音質はさまざまです。求める音質や機能などによっておすすめのイヤホンは異なりますので、イヤホンメーカーの特徴をチェックしましょう。
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イヤホンの耳垢や皮脂汚れがイヤホンの音が出る部分に汚れが溜まると音が聞こえにくくなってしまったり、故障の原因となってしまうことがあります。また、金属でできているイヤホンプラグの接点部分が錆びていたり、汚れたりしていると、接続が悪くなって適正に再生されなくなることがありますので、こまめに掃除・お手入れを心がけましょう。
イヤホンのメンテナンス方法は別途記事で解説していますのでこちらも合わせてご覧ください。
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