SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 4のオーディオ専門店スタッフレビューです。前作の機能がしっかりとアップグレードされ、安心のゼンハイザーサウンドがよりなめらかになった待望の新作を詳しく紹介します。
目次
ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」シリーズとは
MOMENTUM True Wireless 4の特徴
MOMENTUM True Wireless 4の音質レビュー
製品仕様
まとめ
ドイツを代表するヘッドホン・イヤホンメーカー・ゼンハイザーが誇る完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップ機が「MOMENTUM True Wireless」シリーズです。
2018年12月に初代モデル「MOMENTUM True Wireless」が発売開始。続いて2020年4月にノイズキャンセリング機能を搭載した第2弾「MOMENTUM True Wireless 2」、2022年5月に本体形状を四角くし各種機能もバージョンアップさせた第3弾「MOMENTUM True Wireless 3」がそれぞれ発売…というように、ほぼ2年ごとにバージョンアップを重ねてきました。
【音質レビュー】ゼンハイザーMOMENTUM True Wireless 3登場!完全ワイヤレスイヤホンの定番モデルはどう変化した?
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ということは…そう、今回もモデルチェンジの時期が到来!こちらが最新モデル「MOMENTUM True Wireless 4」です!
今回はこの第4弾モデル「MOMENTUM True Wireless 4(以下MTW4)」について、その特徴と音質をお届けします。
まずはパッケージ内容から確認していきましょう。内容物はイヤホン本体とおなじみファブリック素材採用の充電ケース、イヤーピース(XS/S/M/Lの4サイズでMは装着済み)、リング状のイヤーフィン(S/M/Lの3サイズでMは装着済み)、充電用USBケーブル、保証書などの書類となっています。
シリコン製の装着サポートパーツであるイヤーフィンを含め、前作・MTW3の付属品と基本的には変わりません。
付属品の内容が変わらない一方で、大きく変わったのがパッケージそのものの大きさです。使用する素材の量や輸送にかかわるエネルギーを軽減するため、前作MTW3のパッケージと比較して容量を52.6%カット、重量は49.0%カットとほぼ半分にダウンサイジングされました。
また、実は付属のイヤーピースも大きく変わっています。初代モデルから長らく受け継がれてきた”十文字の仕切り”がついたイヤーピースから、”いくつものパンチホールが開けられたガード”のついたイヤーピースへと変更されました。
このフィルターはイヤーピースと一体成型のため取り外しはできません。また、”十文字の仕切り”つきイヤーピースに内蔵されていたスポンジ状のフィルターもなくなり、パンチホール状ガードだけとなっています。
ステム(軸)は短めのため、他社製イヤーピースを使用する場合は完全ワイヤレスイヤホン専用モデルなどカサが浅く軸の短いタイプをお選び下さい。
さて、ここからは前モデル・MTW3と比較しながらご説明していきましょう。まずは充電ケースとイヤホン本体の外観の比較から。
といっても、実は充電ケースもイヤホン本体も、ほとんど見た目上の変更はありません。しいて言えば充電ケース天板にあるゼンハイザーロゴの色がMTW3はシルバー、MTW4はグレーになっているくらいでしょうか。
イヤホン本体の方も形状的な変更はなく、MTW3がマットブラックであるのに対しMTW4はメタリック調になっている、というカラーリングの違いがあります。
なお、今回使用したMTW4のサンプルはブラックグラファイトですが、同時に発売されるホワイトシルバーモデルも同様にメタリック調のハウジングとなっています。
横方向から見ても、このとおりやはりほとんど違いがありません。
このように外見上はなんの変化もないように見えるMTW4ですが、中身は今回も大幅なアップグレードを果たしています!
まずは対応コーデックに「aptX Lossless」が追加。さらに今後のアップデートで「LC3 (Low Complexity Communications Codec)」への対応も予定しています。また、ひとつの再生機器から送信される音声を複数のデバイス(このMTW4など)で受信できる機能「Auracast」にも後日対応予定です。
ほかにも、防水等級はIPX4(MTW3)からさらに防塵機能も加わったIP54(MTW4)へ、バッテリーライフは単体7時間・ケース併用28時間(MTW3)から単体7.5時間・ケース併用30時間(MTW4)へとそれぞれ強化されています。
使い勝手をさらに向上させる機能としては、おなじみの専用アプリ・Sennheiser Smart Controlから実行する「フィットテスト」が追加されたことも見逃せません。MTW4を装着して数秒間テスト用音源を聴くだけで、今のイヤーピースとイヤーフィンのサイズがユーザーにフィットしているかを判定してくれます。
この画像の例では左側がうまく装着できていないと指摘されたため、左のイヤーピースを1サイズ小さいものにして再度測定したところ無事「良好」と診断されました。
それでは音質の方もチェックしてみましょう。MTW4とスマートフォンをaptX接続し、サブスク音源(ロスレスおよびハイレゾ)で何曲か聴いてみました。なお、試聴の前には「フィットテスト」機能を使い、適切なサイズのイヤーピースを装着しています。
聴いた瞬間に「ああ、これこれ」と思わず言いたくなるような”安心のゼンハイザーサウンド”は今回のモデル・MTW4でも健在。柔らかな中低域をメインとした音作りとタイトで芯のある低域、ヌケ感ある高域といったサウンドバランスは前作MTW3から引き継がれていますが、いわゆる音のメリハリは若干抑え気味にして各音域のつながりをよりなめらかに仕上げたような印象です。
そのため派手さこそ控えめになってはいますが、たとえば静かなところから突然ボン!と音が出てくるような雑さではなく、音の強弱の階調をていねいに表現して鳴らしているように感じます。
また、試聴の際にはノイズキャンセリング機能をONにした状態で聴いていたのですが、ふと音楽再生を止めた瞬間にホワイトノイズの量がMTW3に比べて下がっていることに気がつきました。
あくまで比較した場合のことで、もともとMTW3でもそれほどホワイトノイズが大きいわけではないのですが、先に触れたように今回のMTW4が”ていねいな音の強弱の階調表現”を実現できた裏にはこのノイキャン性能向上も大きく影響しているようです。
ノイズキャンセリング | 対応 | 外部音取込 | 対応 |
---|---|---|---|
マルチポイント | 対応 | 片耳モード | 対応 |
対応コーデック | SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive / Lossless、LC3 | 連続再生時間 | 最大約7.5時間/ 最大30時間(ケース込み) |
【商品情報】SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 4
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