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2024.02.29
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Shanling H2 レビュー | ポタアンの枠を超えた楽しみ方ができるDACアンプ

Shanling H2 レビュー | ポタアンの枠を超えた楽しみ方ができるDACアンプ

Shanling H2のオーディオ専門店スタッフレビューです。DACにCS43198を搭載、ポータブル運用に最適化した仕様と中高域メインでタイトな低域のサウンドバランスが特徴のローカルファイル再生機能でプレイヤーとしても活躍するDACアンプです。

フジヤエービック店舗イメージ
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ShanlingのHシリーズとは

Shanling(シャンリン)は昨年に設立35周年を迎えたばかりの中国のオーディオブランドです。日本では「M0Pro」「M3 Ultra」などポータブルオーディオプレイヤーのMシリーズや、「UA3」「UA5」など小型USB-DACのUAシリーズが人気を博していますが、そこに昨年加わったのがポータブルヘッドホンアンプの”Hシリーズ”です。

2023年1月にやや大柄なサイズの「H7」を、7月にはそれよりも小柄なサイズの「H5」をそれぞれリリース。入力はデジタル接続のみという割り切った仕様、ポータブルアンプでありながらmicroSDカードを挿すことでプレイヤーとしても使えるローカルファイル再生機能などのユニークな個性を持ったポタアンとして話題となりました。

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そのHシリーズに、今回新しくもう1モデルが加わりました!それがこちらの「H2」です!

H2がパッケージに入っている画像
Hシリーズの新モデル「H2」

今回はこのH2について、詳細および音質レビューをお届けします。

H2の特徴

ブラックとシルバーの2色展開

H2は昨年発売されたH7やH5と同じく、ポータブルDAC兼ヘッドホンアンプという位置づけの製品です。カラーはブラックとシルバーの2色展開で、今回はサンプルとしてブラックを使用しました。

H2 Blackの全体画像
H2 Black

サイズ

H2のサイズは100×71.5×21.5mm、重さは185gです。H5(102×85×25mm/270.4g)に比べサイズではやや小さくなった程度ですが、重さはかなり軽くなっています。H7(142×85×25mm/352.5g)と比べるとほぼ半分の重さです。

H7とH5とH2の比較画像
左からH7、H5、H2

H7

H5

H2

H7商品イメージ
H5商品イメージ
H2商品イメージ

142mm

102mm

100mm

85mm

85mm

71.5mm

高さ

25mm

25mm

21.5mm

重さ

352.5g

270.4g

185g

付属品

付属品はUSB-C to USB-C OTGケーブル、USB-A to USB-C 充電用ケーブル、グリップシール(ゴム足)、マニュアル類となっています。

H2の付属品一式の画像
H2の付属品一式

ダイヤル

ところで、今回のH2の外観がH7・H5と異なっていることにお気づきでしょうか。シリーズの大きな特徴ともいえる”突き出た2つのダイヤル”が、H2では本体内に収納されたようなデザインとなり、以前のモデルではダイヤルが突き出ていた部分にはわずかにボタンが飛び出しています。

H2のダイヤル部分の画像
2つのダイヤルは本体内に収納

フロント面

フロント面にも大きな変化が見られます。ノートPCの横など、デスクトップ用途も想定していたH7・H5と異なり、H2はDAPとの組み合わせをメインに設計したとのことで、端子類がすべて背面に配置されることとなりました。そのためフロント面にはダイヤルを押し込むためのボタンが2つだけ配置されています。

H2のフロント面の画像
H2のフロント面

ダイヤル機能

また、この2つのダイヤル(ボタン)の配置も「フロント面を上にした場合」を元に、左側が入力切替や各種機能の切替をおこなう「コントロールダイヤル」、右側が音量調整と電源のオンオフ、設定の決定などをおこなう「ボリュームダイヤル」となっています。

ダイヤルの機能一覧イメージ
ダイヤルの機能一覧

ディスプレイ・LEDランプ

ダイヤルに挟まれるように配置された0.99インチのLCDディスプレイには、現在の入力設定、ボリューム値、ゲイン設定(High/Lowの2段階)、バッテリー残量が表示されます。また、ディスプレイ下部には充電ステータス・再生中のサンプリングレートをそれぞれ示すLEDランプが設けられています。

ちなみに、このディスプレイ表示に関してはH2の設定で上下を反転させることも可能です。

LEDランプ一覧イメージ
LEDランプ一覧

背面

背面には左から充電用USB Type-C端子、デジタル接続用USB Type-C端子、microSDカードスロット、3.5mmシングルエンド出力端子、4.4mmバランス出力端子が並びます。H7/H5と比べると、ライン出力用RCA端子と同軸デジタル入力端子が削除されたかたちです。入力はUSBもしくはBluetooth(LDAC / AAC / SBC)となり、アナログ入力はありません。

H2の背面イメージ
H2の背面

接続端子

先にご紹介したとおり、端子類はすべて背面に配置されているのでDAPとイヤホンを接続するとこのような状態になります。運用時は基本的にフロント面を下にして持ち運ぶことになります。

M0ProとH2を接続した画像
M0Proと接続した様子

公式アプリ「Eddict Player」

また、楽曲データを入れたmicroSDを挿すことでH2をプレイヤーのように使える「ローカルファイル再生機能」はこのH2にも引き継がれています。Shanlingの公式アプリ「Eddict Player」からSyncLinkで接続することにより、スマートフォンから操作できるので非常に便利です。

公式アプリのイメージ
公式アプリ「Eddict Player」でローカルファイル再生も可能

DAC

H2が搭載するDACチップは、さまざまなDAPや小型USB-DACで多く使用されていることでも知られるシーラスロジック社製「CS43198」です。低電力設計のためバッテリー消費も少なく、音質面でも定評のあるDACチップです。

CS43198のイメージ
DACチップにCS43198を搭載

別売専用ケース

別売とはなりますが、H2には専用のPUレザー製ケース「H2 Case」も用意されています。機器の重ねあわせなどでキズが気になる場合はこちらもご検討ください。

H2 Caseの画像
別売専用ケース「H2 Case」
H2 CaseにH2を収納した画像
H2 Caseに収納した様子

H2の音質レビュー

それではH2の音質をチェックしてみましょう。今回はHシリーズの大きな特徴である「ローカルファイル再生機能」を使って、microSDに入れた楽曲データを聴いてみました。イヤホンにはiBasso Audio「3T-154」を組み合わせています。

なお、このローカルファイル再生機能を使う際は、スマートフォンと接続して公式アプリ「Eddict Player」上から操作することでDAPのように曲を選択することが可能です。

H2と3T-154を接続した画像

H2と3T-154を接続した画像
H2と3T-154

【商品情報】iBasso Audio 3T-154

» 詳細を見る

iBasso Audio 3T-154

やや硬質さを感じさせる、中高域メインのサウンドバランスでボーカルものが聴きやすい音作りとなっています。タイトで量感控えめな低域と、全体的にスッキリした印象はH7やH5ゆずりという感じです。

組み合わせたイヤホン・3T-154はその名のとおり直径15.4mmという大口径のダイナミックドライバーを搭載しているのが特徴ですが、ローゲイン設定でもその大口径ドライバーを悠々と鳴らしているかのようなドライブ能力の高さを感じさせます。

また、H5発売時あたりから「Eddict Player」と組み合わせた際の使い勝手も格段に上がっていることもあり、特に今回のようにローカルファイル再生で使ってみると「手元で操作可能な便利さ」と「充分なドライブ能力を持ったプレイヤー」とのコンビネーションが非常に快適です。

さすがに価格差もあるので、H7やH5と厳密に聴き比べてしまうと解像感や奥行き感などは甘いところはありますが、アンプのパワーが求められる大口径ドライバーや平面駆動ドライバーを搭載したイヤホン・ヘッドホンなどを手軽に楽しみたいという場合にはぜひお試しいただきたい製品です。

製品仕様

DACチップCS43198ディスプレイ0.99 inch LCDディスプレイ
Bluetoothコーデック(受信のみ)LDAC、AAC、SBCストレージ最大2TBまでのMicroSDカード
サイズ71.5×100×21.5 mm重量185g

【商品情報】Shanling H2

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Shanling H2

まとめ

ShanlingのポータブルDAC兼アンプ「H2」は
・DACチップにシーラスロジック「CS43198」を搭載、ポータブル運用に最適化した仕様変更
・microSDカードの音源を直接再生できる「ローカルファイル再生機能」を継
・中高域メインでタイトな低域のスッキリしたサウンドバランス

という、単なるポタアンの枠を超えた楽しみ方ができるモデルとなっております。

H2は本日より発売開始、店頭試聴機もご用意しておりますので、ぜひ中野の店頭でお試しください。専用のPUレザーケースも同時発売しておりますので、こちらもあわせてどうぞ!

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