QoA Adonis Newのオーディオ専門店スタッフレビューです。松ぼっくりを混ぜたレジン削り出し筐体とダイナミックドライバー1基とBAドライバー2基構成の中低域メインでぶ厚いグルーヴ感重視のサウンドが特徴のイヤホンを詳しく紹介します。
目次
QoAとは
Adonis Newの特徴
Adonis Newの音質レビュー
製品仕様
まとめ
QoA(キューオーエー)は2019年に設立された中国のオーディオブランドで、「Queen of Audio」の略称をブランド名に冠しています。翌2020年には日本市場にも参入、GimletやMojito、Margaritaといったイヤホンを次々と送り出してきました。
…さて、ここでお酒好きの方はもうお気づきかもしれません。このQoA、モデル名に「カクテルの名前」を採用しているというのが特徴でもあります。
そんなQoAから、日本市場デビューモデルとなったAdonis(これもカクテルの名前ですね)をリニューアルした「Adonis New(アドニス ニュー)」が登場しました!
今回はこのAdonis Newについて、詳細と音質レビューをお届けします。
まずはパッケージを開けてみましょう。今回はリニューアルモデルということもあってかスリーブには「Adonis New」と入っていますが、箱自体は旧Adonisと同じものを使用しています。
フタを開けると、箱のカラーリング同様に”紫”を基調としたイヤホン本体とケースがお目見え。
こちらがイヤホン本体です。旧Adonisではバーチ材(カバザクラ)の削り出し筐体でしたが、今回のAdonis Newでは「松ぼっくり(マツカサ)」を混ぜたレジンの削り出し筐体となっています。
ケーブルコネクタは2pinを採用、ステムは金属製で、ボア(音導口)は大小2つ開けられています。
内蔵するドライバーは低音域用の1ダイナミック+中高域用の2BAと旧Adonisの構成と同じではありますが、ダイナミックドライバーはこのAdonis Newのために新開発された”9.2mm銅リングチタンフィルムダイナミックドライバー振動板”を搭載したものとなっています。
ケーブルには4芯5Nグレード高純度OFC(無酸素銅)にシルバープレーティング(銀メッキ)を施した線材を採用し、イヤホン本体に合わせた紫の被膜をかぶせています。コネクタは2pin(0.78mm)、長さは約1.2mです。
プラグにはデタッチャブル(交換式)プラグを採用しており、3.5mmシングルエンドまたは4.4mmバランスに切替可能となっています。交換プラグは単なる差し込みではなく、プラグカバーでネジ留めしてしっかり固定できるタイプです。
イヤーチップは音質の異なる2種類(S/M/Lの3サイズ)が用意されています。S(黒)、M(白)、L(黄)とサイズごとに異なる軸の色になっているのが中立的な音質の”バランス・イヤーチップ”で、軸部分が紫に統一されているのが耳に近いボーカルを再現するという”ボーカル・イヤーチップ”です。
それではAdonis Newの音質を確認してみましょう。プレイヤーにはAsell&Kern KANN ALPHAを組み合わせ、バランス・イヤーチップおよび4.4mmバランスプラグを装着して試聴してみました。
中低域をメインとしたウォーム寄りのサウンドバランスで、一聴して”ぶ厚い音”であると感じます。音場はリスナーの中心に集まるように展開され、音の密度の高さにつながっているようです。
解像感はまずまずながら一音一音の押し出しの強さと厚みがぐぐっと迫ってくるような印象で、音楽の綺麗さ・美しさよりも迫力・グルーヴ感をとにかく楽しむ!というイヤホンになっています。
ジャンルとしてはちょっと古めのロックやジャズなどをノリよく楽しむのに最適な音作りではないでしょうか。
ドライバー | ハイブリッドドライバー型 | ドライバー数 | 低音域: 新開発9.2mmQoAカスタムダイナミックドライバ 中高域: Knowles バランスドアーマチュアドライバ+QoAカスタムバランスドアーマーチュアドライバ |
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形式 | カナル型 | 周波数応答範囲 | 20Hz-20kHz |
入力感度 | 105db | インピーダンス | 16Ω |
【商品情報】QoA Adonis New
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